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掲載日:2021年3月30日

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答申第61号 「写真撮影報告書(平成15年1月8日 岩手県警察釜石警察署)」の部分開示決定(平成17年10月19日)

答申第61号(諮問第67号)

答申

1 審査会の結論

埼玉県警察本部長が、平成15年7月17日付けで行った「写真撮影報告書(平成15年1月8日 岩手県警察釜石警察署)」(以下「本件文書」という。)の部分開示決定とした判断は、妥当である。

2 審査請求及び審査の経緯

(1) 本件審査請求人(以下「請求人」という。)は、平成15年5月12日付けで埼玉県情報公開条例(以下「条例」という。)の規定に基づき、実施機関に対し、「平成15年3月27日付け公委第720号による審査請求に係る裁決書において引用した文書」の開示請求を行った。

(2) 実施機関は、本件請求に対する公文書を本件文書と特定した上で、平成15年7月17日付けで条例第10条第1号、第3号及び第5号に該当すると判断し、部分開示決定を行い、請求人に通知した。

(3) 請求人は、平成15年8月18日付けの審査請求書により、実施機関の上級庁である埼玉県公安委員会(以下「審査庁」という。)に対し、部分開示決定とした不開示部分の交通取締りにおける「写真」について開示すべきであるとして審査請求を行った。

(4) 当審査会は、本件審査請求について平成15年11月26日付けで審査庁から条例第22条の規定に基づく諮問を受けた。

(5) 当審査会の本件審査に際し、審査庁から平成17年7月6日付けの開示決定等理由説明書の提出を受けた。

(6) 当審査会は、平成17年7月20日付けで請求人から、反論書の提出を受けた。

(7) 当審査会は、平成17年8月18日に、実施機関からの意見聴取を行った。

3 審査請求人の主張の要旨

請求人の開示を求める主張の趣旨は、本件文書における「写真」は、必要により場所が特定できない方途を講ずれば、条例第10条第3号及び第5号の不開示情報には該当しない。

4 実施機関の主張の要旨

実施機関の主張は、次のとおりである。
本件文書における「写真」は、速度取締りを行った路線において、速度測定地点の手前に設置されている最高速度規制標識2箇所の設置及び見通し状況を撮影したものであるが、いずれの写真も具体的な取締りを行った路線が撮影されており、これらの情報が公にされることにより具体的な取締り路線や場所を特定されることとなる。
これらの情報が公にされることにより、道路交通法違反の取締りを逃れ、違法行為を誘発し、容易にするなど公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると認められ、さらに、交通の安全と交通秩序の維持を目的とした適正かつ公正な交通取締り事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあることから、条例第10条第3号及び第5号に該当するものである。

5 審査会の判断

(1)本件文書について

本件文書は、特定の交通取締りを行った路線において、速度測定地点の手前に設置されている最高速度規制標識2箇所の設置及び見通し状況を撮影した写真を含む報告書である。

(2)条例第10条第3号(公共の安全等に関する情報)及び第5号(事務又は事業に関する情報)該当性について

  • (ア)実施機関は、特定の交通取締りにおける「写真」について条例第10条第3号及び第5号を理由として不開示を主張するので、この点について判断する。
  • (イ)条例第10条第3号は「公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると実施機関が認めることにつき相当の理由がある情報」を不開示情報として規定している。
    本号の趣旨は、地方公共団体の責務として、社会生活の基盤となる公共の安全と秩序を維持し、県民全体の利益を擁護するという観点から、公文書の開示による犯罪の誘発その他の社会的障害の発生を防止するために定めたものである。本号は、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持及び刑の執行に代表される刑事法の執行を中心としたものについて定めたものである。
    また、条例第10条第5号では、「県、国又は他の地方公共団体の機関が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの」を不開示情報として規定している。さらに、条例上「次に掲げるおそれ」としてイからホにおいて、県等の機関が行うすべての事務又は事業の中で共通的に見られる事務又は事業に関する情報であって、その性質上、公にすることにより、その適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあると考えられる典型的な支障を例示的に列挙している。そして、典型例の一つとしてイにおいて「監査、検査、取締り、又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ」のある情報を掲げている。
    本号の趣旨は、県等の機関が行う事務又は事業の適正な遂行を確保することにある。したがって「事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの」とは、当該情報を公にすることによる利益と支障とを比較衡量した結果、公にすることの公益性を考慮してもなお、当該事務又は事業の適正な遂行に及ぼす支障が看過しえない程度のものであることが求められる。この場合、「支障を及ぼすおそれ」は、単なる抽象的な可能性では足りず、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を生じることについて、法的保護に値する蓋然性が認められなければならない。
  • (ウ)本件文書において不開示とされた、特定の交通取締りにおける「写真」を公にした場合、交通取締りの場所が撮影されているため、具体的な取締り路線や場所を特定することができ、交通取締りから逃れようとする者は、当該場所で減速する又は当該場所を避けるといった対抗措置を講じることにより、交通取締りを逃れる行為が容易となる。このことにより社会生活における法規範等のルールに悪影響を与えることが十分に予想され、さらに、道路における危険が増大することから、特定の交通取締りにおける「写真」を公にすることは、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると認められ、条例第10条第3号に該当する。
    また、交通取締りは、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とした業務である。よって、当該場所が特定されると、交通取締りを逃れようとして対抗措置を講じる蓋然性も高く、交通取締りに係る目的を達成できないおそれがあると認められ、条例第10条第5号にも該当する。

以上のことから、「1 審査会の結論」のとおり判断する。

(答申に関与した委員の氏名)
飯塚英明、野村武司、馬橋隆紀

審議の経過

年月日

内容

平成15年11月26日

諮問を受ける(諮問第67号)

平成17年7月6日

実施機関より開示決定等理由説明書を受理

平成17年7月22日
(第二部会第1回審査会)

審議

平成17年8月18日
(第二部会第2回審査会)

実施機関より意見聴取及び審議

平成17年10月7日
(第二部会第3回審査会)

審議

平成17年10月19日

答申(答申第61号)

お問い合わせ

総務部 文書課 情報公開・個人情報保護担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 埼玉県衛生会館1階

ファックス:048-830-4721

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