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掲載日:2021年3月30日

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答申第57号 「○○病院に対する苦情について(報告)(平成14年2月4日聴取)」外3件の部分開示決定(平成17年11月15日)

答申第57号(諮問第48号)

答申

1審査会の結論

次の文書について、埼玉県知事(以下「実施機関という。)が平成15年4月3日付けで行った部分開示決定のうち、別表に掲げる情報については開示すべきである。

  • 「○○病院に対する苦情について(報告)(平成14年2月4日聴取)」(以下「本件文書1」という。)
  • 「○○病院mrsa院内感染防止対策委員会構成員(平成13年12月20日現在)」(以下「本件文書2」という。)
  • 「院内感染対策委員会(平成13年12月20日(木曜日))」(以下「本件文書3」という。)
  • 「院内感染対策委員会(平成14年1月24日(金曜日))」(以下「本件文書4」という。)

2 異議申立て及び審査の経緯

(1) 本件異議申立人(以下「申立人」という。)は、平成15年3月26日付けで、埼玉県情報公開条例(以下「条例」という。)第7条の規定に基づき、実施機関に対し、下記の内容で開示請求(以下「本件請求」という。)を行った。

「 (1)平成14年2月4日○○病院に対する苦情について
(2)平成13年12月20日○○病院内感染防止対策委員会構成員 院内感染対策委員会
(3)平成14年1月24日院内感染委員会 」

(2) 実施機関は、本件請求に対し、本件文書1ないし本件文書4を特定した上で、平成15年4月3日付けで、各文書のうち次のアに示す情報を除いて開示するとの部分開示決定を行い、次のイに示す理由を付して申立人に通知した。

  • ア 開示しない情報
    1. 本件文書1のうち、個人の氏名、年齢及び個人を特定し得る部分
    2. 本件文書2のうち、○○○(院長)を除く氏名
    3. 本件文書3のうち、(1)患者氏名、病状 (2)○○○を除く委員及び出席者の氏名 (3)記載者氏名
    4. 本件文書4のうち、(1)患者氏名、病状 (2)○○○を除く出席者氏名 (3)記載者氏名
  • イ 開示しない理由
    個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるものであり、埼玉県情報公開条例第10条第1号に該当するため。

(3) 申立人は、平成15年4月22日付けの異議申立書により、実施機関である埼玉県知事に対し、部分開示決定を取消し、全部開示すべきであるとして異議申立てを行った。

(4) 当審査会は、本件異議申立てについて平成15年5月27日付けで実施機関から条例第22条の規定に基づく諮問を受けた。

(5) 当審査会の本件審査に際し、実施機関から平成16年6月16日付けの開示決定等理由説明書の提出を受けたが、申立人から当該説明書に対する反論書の提出は受けていない。

(6) 当審査会は、平成17年4月15日に、実施機関の職員から意見聴取を行った。

(7) 申立人は、平成17年5月19日に、口頭による意見陳述を行った。

3 審査請求人の主張の要旨

申立人が主張している要旨は、おおむね次のとおりである。

(1) ○○病院でのmrsa院内感染問題を厚生労働省や埼玉県に訴えたのは私であり、私が私の母の相続人となった現在、私はこの情報の全面開示を受ける立場にあると考える。

(2) 早急に全面開示を求める。

(3) 情報公開制度による請求と個人情報保護制度による請求との違いについて、実施機関からの説明はなかった。

4 実施機関の主張の要旨

異議申立てに対する実施機関の主張は、おおむね次のとおりである。

(1) 条例第10条第1号の「個人に関する情報」とは、(1)氏名、性別等の基本的事項に関する情報、(2)支持政党、宗教等の思想、信条等に関する情報、(3)職業・職種等の社会的地位及び活動に関する情報、(4)学業成績、勤務成績等の知識、技術及び能力に関する情報、(5)収入、財産状態等の経済活動に関する情報、(6)健康状態、容姿等の心身に関する情報など、個人に関するすべての情報のことであり、個人には死亡した者も含まれる。

(2) 開示請求にかかる公文書の内容を検討した結果、開示しない情報は「個人に関する情報(前述(1)若しくは(6)に該当)」であると判断し、一部を開示しないことと決定したものである。なお、院長は病院の管理者であり、氏名を開示している。

5 審査会の判断

(1)条例第10条第1号について

条例第10条第1号本文は、「個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの」を不開示とする旨規定している。そして、ただし書において、イの、法令若しくは他の条例により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報、ロの、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報、ハの、当該個人が公務員等である場合、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分、これらイ、ロ及びハのいずれかに該当する情報については、例外として開示する旨規定している。

(2)本件文書1について

  • (1) 本件文書1は、県の医療整備課から吉川保健所に、県民から○○病院に関する苦情を受けたことの情報が伝えられ、○○病院を含む地域を所管する吉川保健所の職員が、その苦情相談に対応するため○○病院に赴き、事情聴取を行い、聴取を終えた後にその内容等を記録した報告書である。
  • (2) 本件文書1で実施機関が不開示とした情報は、上記2(2)ア1に記載された情報であるが、このうち、「個人の氏名、年齢」は、事情聴取を受けた○○病院の事務長及び総婦長の氏名と、患者の氏名及び年齢であり、特定の個人が識別され又は識別され得る情報であり、条例第10条第1号本文に該当するものと判断する。また、同号ただし書イ、ロ及びハのいずれにも該当しないと判断する。次に、実施機関が不開示とした「個人を特定し得る部分」について、本審査会で条例第10条第1号の該当性を個別に判断するためにさらに分類を行ったところ、不開示とされた情報は、ア「苦情の対象となった個人(患者)と苦情者との関係」、イ「日付(転院、検査)」、ウ「転院元など他の病院名」、エ「患者の疾患や症状に関する記述部分(病院側の説明に基づくもの。)」、オ「その他患者側の情報(病院側の説明に基づくもの。)」に大別することができる。このうち、ア、イ、ウ及びオについては、これを開示しても一般に個人が識別される可能性があるとは認められず、条例第10条第1号本文には該当しないと判断する。一方、エは、病院側が苦情の背景を説明するために、苦情の対象となった患者の疾患や症状について述べた事柄が記述された部分であるが、このような個人の心身に関する情報は、個人の人格と密接に関係するものとして保護すべき情報であり、特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるものと認められる。
    ただし、このエのうち、別表に掲げるエのAの情報については、既に開示されている情報と合わせることによっても、これを開示することにより特別に個人の権利利益を害するおそれがあるとは認められず、当該情報は条例第10条第1号本文に該当しないと判断する。
    さらに、別表のエのBの情報については、入院患者個人の疾患に関する情報であるが、同時に、院内感染に関する苦情処理や病院での対処についての情報としての性格を併せ持つと認められることから、開示することにより病院の院内感染予防や医療事故対策が図られ、患者等と病院との一層の信頼関係を築くことに資するものと考えられる。したがって、当該情報は、条例第10条第1号本文に該当する情報ではあるが、人の生命、健康等を保護するため、公にすることの必要性が大きいと認められることから、同号ただし書ロに該当するものと判断する。
    なお、上記のアないしオで分類された情報は、本件文書1の「3 概要」に記載されており、本審査会で開示することが妥当であると判断するそれぞれの具体的箇所は、別紙記載のとおりである。

(3)本件文書2ないし4について

  • (1) 本件文書2ないし4は、吉川保健所の職員が、本件文書1にかかる聴取を行った際に、○○病院から事情説明のために提供を受けた、院内感染対策に関する資料である。
    本件文書2には、院長ほか当該委員会を構成する者の氏名が記載されており、本件文書3及び本件文書4には、開催された当該委員会での報告事項、院長ほか出席した委員の氏名及び当該文書を記録した者の氏名が記載されている。また本件文書3には、報告事項の中で、当該委員会の委員の解任及び選任の件として、それぞれ1名の者の氏名と、新たに選任された委員を含めた全委員の氏名が改めて記載されている。
  • (2) 本件文書2ないし4で実施機関が不開示とした情報は、2(2)ア2ないし4であるが、本件文書2に記載された院長を除く当該委員会構成員の氏名と、本件文書3及び4に記載された患者の氏名、院長を除く当該委員会の出席者の氏名及び記録者氏名、また本件文書3における委員の解任及び選任の件の事項に記載された院長を除く当該委員会の委員の氏名は、特定の個人が識別され又は識別され得る情報であり、条例第10条第1号本文に該当するものと判断する。また、同号ただし書イ、ロ及びハのいずれにも該当しないと判断する。
    次に、本件文書3及び4で不開示とされた情報のうち、患者の病状に関する部分についてであるが、これらは個人の心身に関する情報であって、個人の人格と密接に関係するものとして保護すべき情報であり、特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるものと認められる。
    ただし別表に掲げる、本件文書3のA及び本件文書4の情報については、これらが検査の日付であることから、これを開示しても一般に個人が識別される可能性があるとは認められず、また個人の権利利益を害するおそれがあるとも認められないことから、条例第10条第1号本文に該当しないと判断する。
    また、別表の、本件文書3のBの情報は、入院患者個人の疾患に関する情報であるが、同時に、病院での院内感染対処についての情報としての性格を併せ持つと認められることから、開示することにより病院の院内感染予防や医療事故対策が図られ、患者等と病院との一層の信頼関係を築くことに資するものと考えられる。したがって、当該情報は、条例第10条第1号本文に該当する情報ではあるが、人の生命、健康等を保護するため、公にすることの必要性が大きいと認められることから、同号ただし書ロに該当するものと判断する。

以上のことから、「1 審査会の結論」のとおり判断する。

(4)請求窓口での教示について

本件請求は、請求者である申立人が、自身の亡き親族が関係した特定の病院に対する苦情を県に申し立てた事柄について、実施機関が当該病院に対し調査を行った結果が記録された文書の開示を請求したものであることが認められる。そして、本審査会は、本件請求時に実施機関の窓口において、情報公開制度による請求と個人情報保護制度による請求との違いについて、実施機関職員から請求者への説明はなされなかったことを確認している。個人情報保護制度における死者に関する情報の取扱いについて本審査会で言及することはできないが、一般に実施機関の請求窓口においては、開示請求をしようとするものの意図をくみ取った上で、両制度のそれぞれの請求による開示・不開示の考え方と開示される情報の違いについて適切に説明を行い、請求をしようとするものがその意図に合った請求方法を選択できるように配慮すべきである。

(答申に関与した委員の氏名)
飯塚英明・野村武司・馬橋隆紀

別表

対象文書

開示が妥当であると判断した部分

本件文書1

「3 概要」の

ア「苦情の対象となった個人(患者)と苦情者との関係」

上から2行目5文字目から7文字目まで

イ「日付(転院、検査)」

  • 上から2行目21文字目から22文字目、24文字目から25文字目及び27文字目から28文字目まで
  • (1ページ目から続く2ページ目)(3)の上から3行目1文字目及び3文字目から4文字目まで

ウ「転院元など他の病院名」

  • 上から2行目31文字目から3行目1文字目まで
  • 上から6行目4文字目から10文字目まで

エ「患者の疾患や症状に関する記述部分(病院側の説明に基づくもの。)」のうち、次の部分

  • A 1ページ目
    • 上から5行目34文字目から35文字目まで
    • (1)の上から3行目23文字目から同4行目2文字目まで
  • B 2ページ
    (1ページ目から続く)(3)の
    • 上から1行目14文字目から17文字目まで
    • 上から2行目18文字目から21文字目まで
    • 上から3行目7文字目から4行目5文字目まで
    • 上から5行目1文字目から4文字目まで

オ「その他患者側の情報(病院側の説明に基づくもの。)」

上から4行目32文字目から5行目8文字目まで

本件文書3

「*感染状況報告」の

  • A 上から2行目6文字目から11文字目まで
  • B 上から2行目25文字目から文末まで
    上から3行目26文字目から同4行目13文字目まで

本件文書4

「*院内感染状況」の
上から3行目10文字目から14文字目まで

※注意点

  1. 「(」、「)」、「、」、「。」、「*」は1文字と数える。
  2. 数字は1文字と数える。
  3. スペースは数えない。
  4. 行の文字数はすべて左から数える。
  5. 項目を示した行も行数に数える。

審議の経過

年月日

内容

平成15年5月27日

諮問を受ける(諮問第48号)

平成16年6月16日

実施機関より開示決定等理由説明書を受理

平成17年4月15日

実施機関より意見聴取及び審議(第1回第2部会)

平成17年5月19日

異議申立人より意見聴取及び審議(第2回第2部会)

平成17年6月16日

調査

平成17年7月22日

調査

平成17年8月18日

審議(第3回第2部会)

平成17年9月22日

調査

平成17年10月7日

審議(第4回第2部会)

平成17年11月15日

答申

お問い合わせ

総務部 文書課 情報公開・個人情報保護担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 埼玉県衛生会館1階

ファックス:048-830-4721

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