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掲載日:2026年7月10日
Q 宮崎吾一 議員(自民)
職員・教職員給与においてシステムにおける不具合が原因で払われていなかったことが発覚した場合にも、3年を限度で時効消滅という対応がされます。そのような県のミスに関して、事実が認定できるなら時効にかかわらず追及をすることが公平の観点から必要と考えますが、知事に見解を伺います。
県庁がミスをして県民への未払いが発生した場合に、地方自治法上、時効により県民の受給権が消滅したと簡単に事務処理することが平等な取扱いではない場合に、県庁として県庁債務の消滅時効について消滅時効を定めた地方自治法の趣旨である住民の平等的取扱いを踏まえて、県民が納得できるよう対応されていくか、知事に見解を伺います。
A 大野元裕 知事
まず、「県庁債務と消滅時効について」のお尋ねのうち、「各手当・県庁債務の消滅時効について」の 職員の各種手当の未払いについての県のミスが認定できるのであれば、時効に関わらず、追給をすることが公平の観点から必要ではないか についてであります。
普通地方公共団体に対する権利で、金銭給付を目的とするものは、民法上の債権とは異なり、地方自治法の規定に基づき一定期間の経過により自動的に消滅することとなり、県は時効の利益を放棄できないこととなっております。
また、地方自治法には「地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない」との規定があり、仮に県にミスがあったとしても、法令に反した支出を行うことは許されません。
私たちには法令を遵守する義務があり、法に定める消滅時効に反した追給はできないことを御理解をいただきたいと思います。
次に、地方自治法上時効により県民の受給権が消滅したと簡単に事務処理することが平等な取り扱いではない場合に、県庁として消滅時効について県民が納得できるよう対応されていくかについてであります。
仮に県のミスがあったとしても、時効を定めた法令に反する支出が許されないのは、県民に対する債務も同様でございます。
私たちは、法の定めに従い支出を行う義務があり、仮に消滅時効の適用が平等取扱いに反するかどうかについて争いがある場合にも、法の解釈に関わる司法の判断の下で対応することが必要と考えます。
重要なことは、そもそも消滅時効の適用について争いが生じるような違法な事務処理を起こさないことであり、そのような事態を招くことのないよう、適切な事務処理に努めてまいります。
再Q 宮崎吾一 議員(自民)
知事の御答弁では、県庁はミスがないことを前提として万々が一ミスがあった場合には、司法の場で御判断を頂いて、その後対応するというような趣旨に私は答弁として捉えました。地方自治法の第236条の時効の規定は、その趣旨として、単年度会計を行っている行政上、行政の事務の簡素化を考えて5年の時効で消滅させていく。さらに併せて、住民の平等的取扱いということが趣旨として掲げられております。
そもそも県庁のミスによって県民が被害を受けているにもかかわらず、行政はミスをしない、ミスをした場合には司法に判断をしてもらうというような形で答弁をされることは、余りにも行政事務の簡素化という法の趣旨に傾いているのではないかと思います。
慎重に検討すべき問題だと思っておりますので、知事に再度伺います。
再A 大野元裕 知事
議員からは、住民の平等の取扱いという観点から、ミスをした場合には司法に判断をしてもらうのは行政の簡素化に傾きすぎているのではないかということについてのコメントを求められたと理解しております。
ちなみに先ほど御答弁しましたのは、ミスをした場合に司法に判断をしてもらうという趣旨ではございません。
仮にミスをした場合であって、時効の利益を放棄できず、自動的に消滅することについて、司法に判断を委ねる場合があるということであり、県庁として、消滅時効について県民に納得していただけず、平等な取扱いに反するかどうかについて争いがある場合に司法に判断していただくということであり、ミスがあった場合に司法に委ねるということではありません。
その上で、住民の平等の取扱いに関して、ミスをした場合に司法に判断してもらうことが行政の簡素化に傾いているかどうか、その法律のあてはめについては、優先解釈権を有しているのは国であり、県としては規定に従い、5か年で消滅時効が適用されます。
ただ、仮に、平等な取り扱いに反するようなことがあった場合には、司法に委ねるということになります。