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掲載日:2021年3月30日

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答申第106号 「公文書部分開示決定通知書の一部変更について(通知)」の部分開示決定等(平成19年2月21日)

答申第106号(諮問第113号)

答申

1 審査会の結論

(1) 埼玉県教育委員会(以下「実施機関」という。)が、平成15年9月4日付けで行った公文書部分開示決定通知書の一部変更は妥当である。

(2) 実施機関が、押印された付箋が付されていない起案文書を対象文書に特定して行った平成15年10月1日付けの公文書部分開示決定は妥当である。

2 異議申立て及び審議の経緯

(1) 異議申立人は、平成15年7月23日付けで埼玉県情報公開条例(以下「条例」という。)第7条の規定に基づき、実施機関に対し、埼玉県立越谷西高等学校における以下の公文書開示請求を行った。

  • ア 平成15年1月1日から平成15年7月23日までの間に埼玉県校長協会から配布(会議、郵送等含む)された資料を全て
  • イ 平成15年1月1日から平成15年7月23日までの間に埼玉県高等学校Pta連合会から配布(会議、郵送等含む)された資料を全て
  • ウ 平成15年1月1日から平成15年7月23日までの間の校長の出張に係る資料(開催通知書、会議等資料、出張命令簿、出張報告書、復命書、旅費請求・受領書等)全て
  • エ 平成14年7月24日から本日(平成15年7月23日)までの間の校長会議(校長協会を含む)資料(開催通知、提出された資料全て)

(2) 実施機関は、対象文書を特定し、平成15年8月21日付けで公文書部分開示決定(以下「部分開示決定1」という。)を行った。その後、当該決定について平成15年9月4日に当該決定書の「開示する公文書の名称」の欄に記載された公文書の名称に付記された日付の変更(以下「本件変更通知」という。)を「公文書部分開示決定通知書の一部変更について(通知)」(平成15年9月4日付け越西高第2171号)により行った。

(3) 異議申立人は、平成15年9月16日付けで、「平成15年9月4日付け越西高第2171号の起案文書及びこの起案を行うために検討した資料全て(教育局及び県政情報センター等とのやり取りメモ等を含む)。」他2件について公文書開示請求を行った。

(4) 実施機関は、対象文書として「公文書部分開示決定通知書の一部変更について(越西高第2171号)の起案文書」を特定し、平成15年10月1日付けで公文書部分開示決定(以下「部分開示決定2」という。)を行った。

(5) 異議申立人は、本件変更通知及び部分開示決定2について、埼玉県情報公開条例、埼玉県教育局等文書管理規則第3条(文書等の管理の原則)及び行政不服審査法に違反していることを理由に、平成15年11月17日付けで実施機関に異議申立て(以下「本件異議申立て」という。)を行った。

(6) 当審査会は、本件異議申立てについて平成17年11月29日付けで実施機関から条例第22条の規定に基づく諮問を受けた。

(7) 当審査会は、本件審査に際し、実施機関から平成18年3月24日付けの開示決定等理由説明書(以下「理由説明書」という。)の提出を受け、また、平成18年9月7日に実施機関の意見を聴取した。

(8) 当審査会は、平成18年4月28日付けで異議申立人から反論書の提出を受け、また、平成18年8月1日に異議申立人の口頭意見陳述を聴取した。

3 異議申立人の主張の要旨

異議申立人の主張はおおむね次のとおりである。

(1) 本件変更通知について

部分開示決定1に係る開示の実施が平成15年8月23日に越谷西高等学校で行われた際に、異議申立人は「県費外諸費に係る事務処理について(素案)」が不足していることを指摘した。越谷西高等学校長は、当該資料は同年6月30日に教育局高校教育課から電子メールで送られてきたものであり、同年7月1日の校長会理事会で討議されたかもしれないが、私は出席してない(理事でない)。
また、同年7月7日の第1回越谷・草加ブロック校長会の資料ではないので対象文書でないとした。
しかし、第1回越谷・草加ブロック校長会の資料の【第2回校長理事会(7月1日)報告】の中に「県費外諸費に係る手続等の作成について(資料あり)」と記載されており、「手引きだから、参考に」との越谷西高等学校長のメモの記載があることから、「県費外諸費に係る事務処理について(素案)」は同年7月7日の第1回越谷・草加ブロック校長会の資料であることは明らかである。
平成15年9月4日の本件変更通知は、開示の実施をした後の変更であり、このような変更をする手続は条例で認めておらず、条例第15条等の違反は明らかである。また、変更の通知書には、行政不服審査法に基づく「異議申立てをすることができる」旨の記載がなく、行政不服審査法にも違反した、全く法令を理解せずに行ったデタラメな通知書である。

(2) 部分開示決定2について

部分開示決定2で開示された起案文書の高校教育課長の合議欄は、○○課長だけ押印しているように見せかけているが、実際の起案文書は『副課長』、『学事担当班長』、『学事担当』らは付箋上で押印していた。この付箋は破棄し情報公開するようにとの指示が高校教育課(現・県立学校人事課)からあったため、押印された付箋は廃棄した、と事務長が言っていた。これは、公文書の一部である押印された付箋を廃棄した偽りの公文書で開示の実施を行うことであり、埼玉県情報公開条例第2条違反であるとともに、この行為は、埼玉県教育局等文書管理規則第3条(文書等の管理の原則)の「常にその処理の経過を明らかにしておき、適正に管理しなければならない」との規定に違反している。
また、付箋上の押印で処理した当該起案文書は、条例第1条の「県の諸活動を県民に説明する責務が全うされるようにする」との規定に違反し、付箋上で多くの職員が関与して、多くの時間を要している業務実態を隠している。
さらに、条例第2条で「公文書とは、実施機関の職員が職務上作成し、」と規定しており、付箋上で押印した職員は職務上の押印をしているのだから、実施機関の事務処理は、条例第2条にも違反している。

4 実施機関の主張の要旨

(1) 本件変更通知について

平成15年8月21日付け越西高第2141号公文書部分開示決定通知書の別紙の「開示する公文書の名称」を記した第1回越谷・草加合同ブロック校長会次第の日付について「平成15年7月7日」と記載すべきところを「平成15年7月1日」と誤って記載したことが判明した。これは、明らかな事務処理上の誤りであったため、記載の誤りを訂正するために通知したものである。

(2) 部分開示決定2について

平成15年5月26日付け教総第279号は、埼玉県教育局等文書管理規程の一部を改正したものであり、副課長級以上の職員のみが押印するように、回議・合議書の様式のうち主幹級以下の職員の押印欄を削除したものである。そのため、必要に応じて付箋に主幹級以下の職員が押印する処理方法を採っていたものである。
開示請求を受けた時点で、組織において業務上必要なものとして付箋が貼られて保管されているものについては、開示請求文書の一部と考えるが、本件においては、付箋が貼られて保管されているという事実はない。

5 審査会の判断

(1) 本件変更通知について

  • ア 本件変更通知の内容について
    本件変更通知の内容は、「開示する公文書の名称」の欄に記載された公文書の名称に付記された日付が誤っていたため、正しい日付の記載に変更するために行った通知である。
  • イ 本件変更通知の違法性について
    異議申立人は、本件変更通知の手続について条例に規定がなく、条例第15条の開示決定等の期限を過ぎて行われているために違法である、と主張している。しかし、本件変更通知は、開示する対象文書を変更するものではなく、不開示部分を変更することもないものであって、部分開示決定1の内容に影響を及ぼすものではない。このことから、本件変更通知は、単に記載の誤りを訂正するために行った通知であり、条例に規定がなければ違法になるものではない。

(2) 部分開示決定2について

  • ア 対象文書について
    対象文書は、平成15年9月4日付けの本件変更通知に係る起案文書であって、回議・合議書(起案用紙)、起案理由、通知案及び参考資料としての部分開示決定1の通知書の写しから成る文書である。当該起案文書の特定については、争いはない。
    異議申立人は、対象文書のうちの回議・合議書の合議欄に高校教育課の課長を除く職員が押印した付箋が貼られていたとして、この押印された付箋を除いて行った開示の実施は公文書の一部を廃棄した偽りの公文書で行ったものであり、埼玉県教育局等文書管理規則第3条(文書等の管理の原則)の「常にその処理の経過を明らかにしておき、適正に管理しなければならない」との規定に違反すると主張する。
  • イ 部分開示決定2の違法性について
    異議申立人は、押印された付箋を除いた部分開示決定の適否を問題にするので、この点について検討する。
    まず、起案文書への押印についてであるが、回議については埼玉県教育局等文書管理規程第21条で「起案文書は、下位の職にある者から上位の職にある者の順に回議しなければならない。」と規定し、また、合議については同規程第22条で「課において、起案の内容が他の部又は他の課の事務に直接関係がある場合は、当該起案文書を直接関係がある他の部長又は他の課長に合議しなければならない。」と規定するのみであって、各課所において決裁権者である課長より下位の職員が起案文書に押印するかどうかについては、特に規定は置かれていない。
    次に、付箋への押印であるが、実施機関の説明によると、従来、回議・合議書に相当数の職員が押印を行っており、責任の所在が不明確なところがあったことから、押印数を削減するため、平成15年6月1日に埼玉県教育局等文書管理規程が改正され、回議・合議書の押印欄が副課長級以上に削減され、起案文書の回覧過程で回覧した主幹級以下の職員は原則として押印することが無くなった、とのことである。ただし、事務処理の都合上、回覧の状況を確認したり、副課長級以上の職員が回議・合議を行う際に当該事務に関わりのある部下職員が当該起案文書を確認したかどうかということを知るため、必要に応じて付箋に主幹級以下の職員が押印するという処理方法を採っていた、とのことであり、この実施機関の説明は不合理ではない。
    すなわち、付箋上への職員の押印は、決裁権者である課長が決裁するにあたって、部下職員が確認を行ったことを示すため、決裁の便宜のためになされたものであると言える。もちろん、押印をした付箋は組織共用性があるため公文書に当たるものであるが、いわば課長の決裁のための一時的なものであり、課長の決裁が終われば不用となる一時的に作成された公文書である。
    したがって、当該付箋を起案文書と一体の公文書として取り扱ったのであれば全く別であるが、そのような事実は認められず、起案文書に貼られていた付箋を廃棄した行為に違法性はない。よって、押印をした付箋は当該起案文書と一体ではないため、付箋を付していない起案文書を特定した実施機関の部分開示決定に違法性はない。
    なお、異議申立人は条例第1条及び第2条に違反しているなども主張してはいるが、上記判断を左右するものではない。

以上のことから、「1審査会の結論」のとおり判断する。

(答申に関与した委員の氏名)
白鳥敏男、野村武司、渡辺咲子

審議の経過

年月日

内容

平成17年11月29日

諮問を受ける(諮問第113号)

平成18年3月24日

実施機関より開示決定等理由説明書を受理

平成18年5月8日

異議申立人より反論書を受理

平成18年7月11日

審議(第二部会第13回審査会)

平成18年8月1日

口頭意見陳述及び審議(第二部会第14回審査会)

平成18年9月7日

実施機関より意見聴取及び審議(第二部会第15回審査会)

平成18年10月10日

審議(第二部会第16回審査会)

平成18年11月10日

審議(第二部会第17回審査会)

平成18年12月19日

審議(第二部会第18回審査会)

平成19年1月11日

審議(第二部会第19回審査会)

平成19年1月26日

審議(第二部会第20回審査会)

平成19年2月21日

答申(答申第106号)

お問い合わせ

総務部 文書課 情報公開・個人情報保護担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 埼玉県衛生会館1階

ファックス:048-830-4721

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