トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和7年9月定例会 > 令和7年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 > 10月1日(水曜日) > 保谷武(自民) > 令和7年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(保谷武議員)
ここから本文です。
ページ番号:274046
掲載日:2025年10月22日
Q 保谷武 議員(自民)
国に対しては長期ビジョンを明確にし、受入体制を整えることを求めつつ、県がやるべきことの一つは、在住外国人への差別やヘイトが生じない仕組みづくりです。そのためには、在住外国人の意識と価値観を把握して政策立案、冷静な議論の材料とすることが重要であります。
政治的に敏感な課題ゆえに、今まで私たちは避けてきました。昨年12月定例会一般質問で指摘したように、私たちは在住外国人の母語や母国の生活文化習慣を理解する必要はありませんが、在住外国人の意識と価値観を把握することは不可欠であります。
国内で在住外国人の集住パターンには幾つかありまして、例えばインバウンド・スキーリゾート型、自動車産業集積地型、大規模農業雇用型といったものです。これらの集住パターンにおいては日常的に地域社会、経済と結び付きがあり、実態と価値観が見えやすい傾向があります。
他方で、埼玉県南の集住パターンは交通至便・家賃格安郊外型です。都内へ通勤したり多様な職種に分散するため、地域社会、経済との接点が薄く、実態と価値観が理解されにくい土壌があります。
県では毎年、埼玉県外国人住民意識調査を行っていますが、暮らしの中のお困り事、行政への不満について尋ねているものにすぎません。この調査を拡大し、収入水準、金融資産、仕事内容、日本に来た目的、日本にとどまりたい意欲、定住意向、帰国意向、宗教観、家族観、我が国の文化・生活習慣への理解度と尊重意向、我が国の社会規範への理解度と遵守意識といった実態と価値観をしっかりじっくりと調べるべきと思いますが、県民生活部長のお考えをお聞かせください。
A 横内ゆり 県民生活部長
外国人住民に対する意識調査は、外国人住民から県政についての意見や要望を聴取し、県の進める国際政策に反映させる目的で、平成10年から実施しております。
質問項目は、社会情勢の変化を踏まえ毎年度必要な項目を検討し、有識者の意見も参考にしながら設問を設定してまいりました。
これまでには、頻発する災害を受けて避難所の把握状況や感染症情報等の入手先など、その時々の課題に即した質問を行っております。
調査結果を踏まえ、県では、災害時の外国人向け情報の多言語化や支援体制の整備など、外国人住民の安心・安全な生活を支援する施策に役立てております。
近年外国人住民の国籍や在留資格が多様化するとともに、地域における課題も深刻となっておりますことから、今後の滞在意向や社会規範に対する理解度等に関する質問は、施策を検討する上でも重要だと考えております。質問項目の検討に当たりましては、学識経験者、NPO、企業関係者等からなる「埼玉県多文化共生推進会議」などにおいて意見を伺う予定でございますが、議員の御指摘も参考にさせていただきまして、より効果的な多文化共生施策が展開できるよう調査を実施してまいりたいと考えております。
再Q 保谷武 議員(自民)
調査の拡大をしてはどうかというふうに申し上げましたけれども、今のアンケート調査の項目を増やしてほしいという意味で申し上げたのではありません。私たちは在住外国人、県南に住んでいる方々の意識と価値観を定性的に理解できていないのが今問題だと思っています。定量的な調査の拡大をすることで、それが得られるとは思えません。
例えば、ニセコのスキーリゾートに住んでいる外国人がどういう人たちで、どのぐらい金融資産を持って、どういうつもりで日本に来たのかというのは何となく分かるわけです。現地に行ってその人たちと話さなくても定性的に理解できるわけです。そうである一方で、県南に住んでいる、集住している外国人がどういう方々で、どのぐらい金融資産を持っていて、定住意向とかがどうなのかというのは、私たちは近隣に、隣に住んでいながら定性的に把握できていないというのが現状の問題だと思っていまして、そういった調査をやっていただきたいと思っております。
アンケートではなくて恐らく別の形の調査、グループインタビューとかそういったものをやることになると思うんですけれども、その具体的な調査をどう設計するかというのは専門のリサーチャーの方に依頼すればいいかとは思いますが、そういった調査をやるべきだ、調査を拡大すべきだという意味で私は質問をいたしました。改めて、御見解を再質問いたします。
再A 横内ゆり 県民生活部長
外国人住民の意識調査につきましては、質問項目といったものの設定のほかに自由記述欄で意識を調査する、そういった要望を調査する、また意識を調査する、そういった項目を設定しております。
その中で検討させていただきたいと思ってございます。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください