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掲載日:2020年3月11日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(山下勝矢議員)

働き方改革を契機とした県内経済活性化について

Q 山下勝矢議員(自民

ある経済系雑誌の最新記事に、埼玉県の郊外で30歳代の年齢層が急減した深刻な事情という記事がありました。主な内容は、好景気時に住宅地として開発された主に都心から30キロから50キロ圏内の市町村での人口減少が顕著で、その土地で生まれ育った世代たちが大学卒業や結婚、出産を機に、より都心か都心に近い地域に転出しているとのことです。以前なら通勤時間が1時間超でも我慢していましたけれども、今では30分から1時間以内にと希望する通勤時間が変わってきています。保育所など子供を預ける方や夫婦共働きで働くことが普通になっていることが大きな要因です。
このような中で、働き方改革が最近の大きな流れとなっております。昨年開催されました政府の第2回働き方改革実現会議においても、柔軟な働き方としてテレワークについて議論されました。テレワークとは、本来の勤務地から離れた場所で働くという意味での造語です。在宅勤務や自宅に近いところに設けられたサテライトオフィスなどについては、労務管理や人事考課、ITインフラの整備など様々な課題がありますが、これが普及していきますと働き方が変わり、記事にあったような埼玉県郊外からの人口流出も大幅に減ると思っております。東京都民を埼玉県に持ってくるという視点からも、この働き方改革は県にとって大きなチャンスであります。
すなわち、東京に本社を置く法人が埼玉県にサテライトオフィスなどを設置して、社員が週のうち2日か3日勤務するとなれば、東京で消費していた半分が埼玉県内で消費されます。埼玉県民のうち、東京都に就業している約84万人から試算しますと、私は埼玉県には最低でも年間1,000億円以上の経済効果があると考えております。
また、税法上の論点整理ができれば、サテライトオフィスなどが事務所として認められるようになり、東京都で働く埼玉県民の人数の多さから計算すると、埼玉県には莫大な法人県民税、法人事業税が、埼玉県の市町村には莫大な法人市町村税の税収が入ってきます。埼玉県庁でも平成29年度予算においては働き方改革の推進として、育児や介護を抱える職員を対象にサテライト勤務を導入します。地方庁舎等10か所に数十人程度が勤務する予定です。東京都民と呼ばれる方が東京都に通勤することによって、結果的に東京都の発展に大きく貢献してしまった埼玉県が、その税収を取り戻す契機が最近の流れである働き方改革であり、サテライトオフィスなどを県内に誘致することであると考えております。
徳島県では、東京に対抗する意味で「VS東京」と宣言し、人口減少と空き家の増加を背景にサテライトオフィスの誘致に積極的に取り組んでおります。埼玉県経済活性化のための企業誘致は、圏央道を中心とした産業団地の誘致のみ等ではありません。働き方改革を契機としたサテライトオフィスなどを東京から誘致することも立派な企業誘致です。今後、埼玉県に大きな経済効果が見込め、東京から税収を取り返す効果も大きい働き方改革を契機とした諸施策を展開していただく必要があると思いますが、産業労働部長の御見解をお伺いします。

A 立川吉朗 産業労働部長

議員お話のとおり、ICTを活用したテレワークの導入は、働く人にとって、時間と場所にとらわれない多様で柔軟な働き方を可能にします。
在宅勤務やサテライトオフィスでの勤務が当たり前になれば、育児・介護と仕事との両立が可能になるとともに、通勤による疲労も軽減できます。
また、家族と一緒に過ごす時間や趣味に費やす時間などが増え、ワーク・ライフ・バランスが向上いたします。
企業にとっても、従業員が計画的・集中的に業務を実施することによる生産性の向上や、大規模災害時等における事業継続性の確保にもつながるものと考えられます。
実際に、テレワーク導入企業の82.5%で、生産性の向上やオフィスコストの削減などに一定の効果があったという調査結果も示されております。
一方で、議員御指摘のとおり、導入に当たっては情報セキュリティの確保、適正な労務管理・人事評価の在り方の検討が必要であるなど課題も多くございます。
国の調査によれば、平成27年現在でテレワークの導入状況は16.2%とまだ低く、導入予定もない企業は80.4%であり、課題の整理や普及・啓発などの取組が必要でございます。そこで、国は11月をテレワーク月間と定め、総務省、厚生労働省など関係する4省で普及・啓発活動を実施しており、厚生労働省にはテレワーク導入のための中小企業向け助成金もございます。
今後、サテライトオフィスの活用によるテレワークなど働き方改革の取組が進めば、埼玉県の経済活性化にもつながるものと考えます。
県としても将来を見据え、企業におけるテレワーク導入促進のため、導入事例の情報提供を行うなど、テレワークを通じた働き方改革を支援してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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