トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年2月定例会 > 平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (水村篤弘議員)

埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:89397

掲載日:2020年3月9日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(水村篤弘議員)

中学生の防災訓練への参加を

Q 水村篤弘議員(民進・無所属

昨年夏に行われた所沢市の総合防災訓練に市立東中学校の生徒が参加をして、私も視察をさせていただきました。これは、地域の防災リーダーの方が中学校の校長先生に協力をお願いして実現したものです。炊き出しや救出訓練などに参加をして、生徒からも「地域の人たちの期待を感じる」との声があり、地域の方からは「頼りになる」と評判が良かったとのことです。参加目的は、一定の体力と判断力のある中学生が災害時の地域防災の担い手として期待をされているからです。平日の昼間に発災した場合には、勤労者などは地域におらず、高校生も地域から離れています。
こうした防災訓練へ中学生が参加する場合には、地域の自治会や防災リーダーの方が各学校の校長先生などに相談をして実施をするケースが多いようです。学校の運営は、地域の方の協力によって成り立っています。地域の中の学校との認識を教育局としてもしっかりと持ち、災害時の備えをするべきだと考えます。
県では、平成18年に埼玉県、さいたま市、明治大学の共同研究により、中学生向けの危機管理、防災に関する教材を作成し、活用しています。改訂される学習指導要領には、「防災教育の充実」が盛り込まれています。教育の現場で防災についての学習を行ったり、訓練に参加したりすることは大変意義のあることだと考えます。
質問は、1点目、こうした取組を参考にして、どんな課題があるのか、また、どんなことが期待をされているのか検証を行うべきだと考えます。中学生が防災訓練に参加をして、防災の担い手として期待されることの意義を教育長にお尋ねをいたします。
2点目、現在は、地域の防災リーダーの方と各中学校長の判断により、こうした訓練への参加が行われていますが、全県的にこうした取組を広げていくためには、県としての方針を示すなど枠組みが必要だと考えますが、危機管理防災部長に御見解をお伺いいたします。

A 関根郁夫 教育長

現在、県内各学校においては、東日本大震災などの教訓を踏まえ、その学校の立地条件や子供の発達段階に応じた防災教育の推進を図っております。
中学校段階においては、日頃の備えや地域の防災活動の大切さを理解し、主体的に活動できる生徒の育成が求められており、地域における中学生への期待は大きいものがございます。
中学生が地域の防災訓練に参加することは、各学校で行われる防災教育の成果を実践する場として大変効果があると考えております。
さらに、中学生が、こうした訓練を重ねることで、地域の防災力の担い手となることが期待されます。
県では、現在、文部科学省の委託を受け、市町村による防災教育の指導方法などの研究を進めているところでございます。
市町村からは、地域の防災訓練で、中学生が応急手当の仕方や単身高齢者の安否確認、避難者の誘導方法を学び、共助の担い手として活動する事例が報告されております。
一方、課題としては、防災訓練の日時の調整や、実際の災害発生時における中学生の安全を確保した上での、支援活動の在り方などがございます。
今後、こうした課題につきましては、市町村とともに検討してまいります。
県といたしましては、中学生が地域の防災活動に参加している事例の成果発表を実施するとともに、こうした事例を含めた防災活動をまとめた冊子を、市町村や学校に配布してまいります。
引き続き、中学生の防災教育の充実に、取り組んでまいります。

A 槍田義之 危機管理防災部長 

「中学生の防災訓練への参加を全県的に広げるための枠組み」についてでございます。
平成27年度の埼玉県地震対策セミナーでは、群馬大学の片田教授に「災害にも強い地域の在り方を考える」というテーマで講演いただきました。
講演の中で、岩手県釜石市の中学生が、小学生や保育園の子どもたちを連れて率先して高台に避難させたことで、多くの命が助かったというお話をいただきました。「釜石の奇跡」と言われているお話です。
中学生が日ごろの防災教育で学んだことを生かし、自ら判断し行動することができた模範的な事例として大変参考になります。
一方現在、地域防災の要である自主防災組織は、主に地域の自治会を母体としておりますが、構成員の高齢化が大きな課題となっております。
このため、地元の中学生が自主防災組織とともに訓練に参加し、自分たちで地域を守るという「共助」の意識を育むことは、災害に強い地域をつくることにつながります。
県では、自主防災組織の活性化に向けた先導的取組を行う市町村に対し、来年度、支援制度を創設する予定です。
この制度を活用し、市町村と自主防災組織、そして中学校が連携して地域の防災力を高めるような取組を支援することも視野に入れてまいります。
また、支援対象となった優れた取組については、報告会を開催するなど成果の情報提供を行い、県内全域への普及拡大を図ってまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?