トップページ > 県政情報・統計 > 県概要 > 組織案内 > 企画財政部 > 企画財政部の地域機関 > 北部地域振興センター本庄事務所 > 新春の本庄市こだま里山散策「日本刀の魅力と日本三大さざえ堂」
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掲載日:2025年1月15日
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都市間交流事業の促進により、本庄市小平地区のファンを増やすことを目的に発足した「こだま里山げんき隊」による企画第2弾です。
「こだま里山げんき隊」会長の立花勲さんの案内で、まず初めに訪れたのは、本庄市観光農業センターから歩いて5分ほどにある刀鍛冶5代目直弘の小島寛さんが営む鍛冶精錬所です。日本刀の材料となる玉鋼を棒の先に積み上げ、繰り返し炉の中に入れ鍛錬を行う作業を見学しました。小島さんは平成元年8月に所沢市からこの地に工房を開設し日本刀の製作を行っています。最近は、美術工芸品として海外からの注文が多く、1か月に2本ほど仕上げるとのことです。鍛錬中の日本刀を手に持たせていただきましたが、想像以上の重さでびっくり。片手で持ち上げるのも容易ではありません。
玉鋼を鍛錬する五代目直弘の小島寛さん
時折、火花が飛び散る鍛錬の様子を見学した後は、日本三大さざえ堂の一つである児玉三十三霊場第一番札所の成身院百体観音堂を訪れました。1783年の浅間山の噴火で多くの犠牲者が利根川に流され、その供養のため建立されたものです。2度の火災や観音像の盗難等にあいながら、現在に至っています。外見は2階建てですが、中に入ってみると3層になっており、秩父・坂東・西国の観音様百体が安置されています。仏の道は一方通行ということで、百体の観音様にお参りし別の通路を降ります。巻貝の内部に似ていることから「さざえ堂」と呼ばれています。ここにお参りするだけで秩父・坂東・西国の観音様に御祈願できるので、有難いですね。
成身院百体観音堂の案内をする「こだま里山げんき隊」会長の立花勲さん
お昼休み中には、近くにある農村ミュージアム「かねもとぐら」を見学しました。自宅敷地内の蔵を公開している根岸敬明さんから説明をうけました。蔵の中には、今は途絶えてしまった養蚕の道具がぎっしりと飾られています。この蔵は明治40年代に藤岡から移築されたもので、当時は木材等の材料が高価で移築したのではないかと話されていました。
「かねもとぐら」を案内する根岸敬明さん
最後に、農業観光センターに戻り、午前中に玉鋼を鍛錬されていた小島寛さんの説明による日本刀の鑑賞です。小島さんが用意していただいた5本の刀を鑑賞します。初めに、小島さんから日本刀の鑑賞方法について学びました。太刀(たち)と刀(かたな)の違いや切先の違い、刀文(はもん)の見方などを学び、小島さんの作品のほか、鎌倉・室町・江戸時代に製作された5本の刀を各々が手に持ち鑑賞します。皆さん、刀の前に座ると、神聖な気持ちになり、礼をして鑑賞しています。見る角度によって微妙な刀文の形が現れ、吸い込まれそうな感覚を味わいました。
刀の鑑賞方法を説明する五代目直弘の小島寛さんと神聖な面持ちで刀を鑑賞する参加者
今日の予定が終わり、「こだま里山げんき隊」の会長である立花勲さんから「里山である小平地区のことをもっと知ってもらい応援していただければ」との言葉で締めくくられました。
文化財が多く存在し、自然と歴史が調和した小平地区。里山の多様な魅力が備わるこの地域をいつまでも残していきたいですね。
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