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掲載日:2026年7月9日
Q 水村篤弘 議員(民主フォーラム)
私は、2023年9月議会の一般質問などで、公契約条例の制定を強く訴えてまいりました。労働環境の悪化は、公共サービスの質低下や地域経済の衰退を招く重大な課題です。昨年9月議会での白根県議への公契約条例の制定に向け、検討を進めてまいりますという知事答弁を経て、同年11月に副知事をトップとする検討会議が設置されたことは、大きな前進です。
12月には国の第3次担い手三法も全面施行されましたが、建設業が中心であり、県民生活を支える全ての産業に実効性を行き渡らせるには限界があります。物品の購入や医療事務、ビルメンテナンス、給食、学童保育などのサービス業の現場は、低待遇から抜け出せず深刻な人手不足に直面しています。
県のヒアリングでも、労働者側の賛成に対し、事業者側は受注金額が上がらないまま労務費や条例対応に係る事務負担が増加すると懸念し、意見の隔たりが大きい状況です。しかし、全国に目を向けると、発注者である自治体と受注者との契約により、労働者への労働報酬下限型の支払いを義務付けるILO94号条約型など、実効ある賃金条項型の条例を33もの自治体が既に制定し、確かな成果を上げています。懸念される事務負担も、従来の労務台帳方式ではなく、簡素なチェックシート方式を導入して克服するなど、先進的な工夫で事業者の懸念を払拭し、理解促進を図っています。
公正な競争と適正な契約の確保は、労使双方にとって有益です。丁寧な対話で事業者の理解促進を進めることで、隔たりを解消する余地は十分にあります。事業者にもメリットのある形で実効性ある条例の検討を加速すべきと考えます。
そこで質問は、全ての産業を対象にした公契約の適正化について、検討会議のトップである堀光副知事に伺います。庁内検討会議における条例制定に向けての進捗状況及び事業者の不安を解消し、理解促進を図りながらサービス産業も含めた実効性ある賃金条項型条例の早期制定に向けた今後の見通しについて伺います。
A 堀光敦史 副知事
県では、公契約条例の制定に向けた検討を行うため、令和7年11月に私をトップとする庁内検討会議を立ち上げました。
その後、令和7年12月から令和8年5月にかけて、労働者団体及び事業者団体へのヒアリングや結果のフィードバック、有識者へのヒアリングなどを行うとともに、今月には、労働者団体、事業者団体及び県が一堂に会する意見交換会を開催するなど、順次取組を進めてまいりました。
現時点では、公正な競争や適正な契約内容を確保し、労働者の労働環境を整備することの重要性は共通認識として持ちつつも、事業者の事務負担や条例の実効性などの点で、依然として労働者側と事業者側の意見に差異があるものと認識をしております。
公契約条例の類型は、議員お話しのとおり「賃金条項型」と「理念型」に大別できますが、実効性のある条例とするためには、いずれの型であっても労使双方の理解促進が欠かせません。
引き続き、労使双方の御理解が得られるよう丁寧に意見交換を行うとともに、サービス産業を含めた全ての産業において実効性が確保できるよう、有識者等の会議を立ち上げることも視野に入れながら、条例の制定に向けた検討を一層推進してまいります。