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ページ番号:270256

掲載日:2025年7月8日

令和7年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(野本怜子議員)

安心な医療体制構築に向けて-総合診療医を増やす取組を-

Q 野本怜子 議員(民主フォーラム)

本県において医師確保は喫緊の課題ですが、今回は安心な医療体制構築に向けて医師数を増やすだけではない取組について質問いたします。
(1)総合診療医を増やす取組を。
総合診療医は全ての病気の専門家ではありませんが、よく出会う病気の専門家です。大病院で各診療科を取り持つ調整役を担うこともあれば、地域医療を支える中小病院や町の診療所で医療の入口として内科から精神科、簡単な外科的処置まで行う家庭医としての役割も担っています。
また、あらゆる傷病の初期対応が可能な総合診療医は、救急体制との親和性も高く、高齢期の他疾患にも対応しやすいため、医師不足地域はもちろん高齢化が進み訪問診療のニーズが増える都市部でも活躍が期待されます。
私が伺った滋賀家庭医療学センターは、複数の総合診療医によるグループ診療で24時間対応を行い、かつ多職種によるチーム医療で在宅医療を支えています。保健、医療、福祉が連携し、医師や看護師だけではなく、理学療法士、ケアマネ、訪問介護士、医療事務といった多職種のスタッフが一つのチームで動くことで、安心・安全な医療福祉体制のネットワークを構築することが可能となります。
また、グループ診療で総合力を高めることは、医師の働き方改革や医師不足解決策にもなっており、子育て中の時短勤務で0.5人分の働きしかできない医師も含めて、チームで1.0人分の医師力を担保するという運営体制は非常に印象的でした。
さらに、24時間対応が可能であれば、ここ数年高止まりを続けている都市部の救急搬送困難事案の抑制につながるとの見方もあります。
地域医療の担い手として全国的には増えている総合診療医ですが、残念ながら本県では新たに総合診療医になる専攻医数は少数にとどまります。県全体として総合診療医を増やす取組をすべきと考えます。
新しい診療科であるため、キャリアパスに不安を抱く学生、初期研修医も多いと聞いています。県としてキャリア設計を支援するような取組や、臓器専門医から総合診療医へのリカレント教育に力を入れるなどの施策も考えるべきだと思いますが、保健医療部長のお考えを伺います。

A 縄田敬子 保険医療部長

議員御指摘のとおり、高齢化の進展等に伴い、幅広い領域の疾患に対応できる総合診療医の必要性は高まっております。
一方、全国的に見ても、総合診療科の専門研修を選択する専攻医は少なく、本県においても同様の状況でございます。
今回、議員から総合診療医を増やすための具体的な御提案をいただきました。
県では現在、奨学金貸与者に対して現役医師などがキャリア形成の相談を行っており、相談を通じて総合診療医を希望する学生や初期研修医の不安の解消に努めております。
また、国では、総合診療医を全国的に養成するため、卒前教育からキャリアパスの構築まで一貫した支援を行う都道府県横断的な拠点を整備する事業を実施しております。
さらに、今年度から新たに、中堅以降の医師を対象として、総合診療医としての知識や診療のコツを学ぶことのできる研修等、リカレント教育を推進する事業も、国の事業として始まり、今後埼玉県の医師も利用することができると聞いております。
県といたしましては、こうした国の事業を活用するほか、総合医局機構関係者の皆様の声を伺いながら、総合診療医を増やす方策について検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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