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掲載日:2026年7月10日
Q 細川威 議員(民主フォーラム)
本年4月23日、知事は黄川田内閣府特命担当大臣に対し、保育士の処遇改善と人材確保の推進等に関する要望書を提出されました。
県南地域では道路1本、駅一つ越えれば、給与や処遇が変わる現実があります。しかも、東京都は潤沢な税収を背景に、独自の上乗せ支援などを次々と打ち出しており、近隣自治体との人材獲得競争は、もはや自治体の努力だけでは埋められないレベルに達しています。
そこで伺います。
黄川田大臣は、こども政策担当大臣であると同時に、埼玉3区、越谷市、川口市の選出の国会議員でもあります。つまり、東京都の境界地域で起きる保育士流出や埼玉県の実情については、全国の誰よりも理解している立場にあるかと思います。だからこそ、今回の要望の回答として、「検討します」や「今後研究します」というレベルで終わることはないと私は信じています。
そこで、知事は今回の要望についてどの程度実現可能性があるとお考えなのか、お伺いいたします。
A 大野元裕 知事
私は、本県の保育士の給与水準が低く抑えられている要因は、現在の保育の公定価格の地域区分において、「居住地の平均所得」などの地域情勢が適切に反映されずに設定されることにあると考えております。
これにより生じている不公正かつ不合理な格差を、国の責任において解消することが、本県の保育士の処遇改善と人材確保に当たり極めて重要であります。
そこで、私自ら国に対し、保育の公定価格の地域区分や支給割合の設定に当たり、国家公務員の地域手当に準拠するという考え方から脱却することなど、何度も要望してまいりました。
黄川田仁志内閣府特命担当大臣には、その就任後、令和7年11月に初めて要望させていただきましたが、その結果、国においては、より格差が拡大することとなる国家公務員の地域手当の新たな級地区分の適用を、令和7年度に続き令和8年度も見送り、見直し方法について引き続き丁寧に議論を進めていくとされました。
また、令和8年4月の要望時には、黄川田大臣から、「この問題は当選以来取り組んでいる。保育の公定価格の地域区分の見直しに当たっては、知事をはじめ地方の御意見をしっかり伺いながら、調整をしていく。」との御回答を頂きました。
議員お話しのとおり、黄川田大臣は、川口市の一部、越谷市選出の衆議院議員であり、本県の保育の公定価格や保育士の状況について、十二分に御理解いただいていると私も認識しています。
ちなみに、私も生まれ育った地域が200メートル歩くと東京都という地域でございました。まさにその格差は東京都に近くなればなるほど切実に感じるということはよく分かっております。
この点からも、これまでより本県の要望の実現に向けた環境が整っているものと考えており、実現を目指して国に対し、強く働き掛けてまいります。
再Q 細川威 議員(民主フォーラム)
保育士の処遇改善や公定価格の見直しは、多くの自治体が共通して抱える課題であると思います。先ほどの税源偏在是正については、複数の自治体が連携しながら国に要望を行っているかと思います。保育士の処遇改善についても、先ほどの要望をさらに実現するためには、他自治体と連携して要望活動を進めていくべきだと思いますが、知事のお考えをお伺いします。
再A 大野元裕 知事
私は知事就任以来、本県の保育士の給与水準が近隣都県と比較して低く、特に隣接する東京都と大きな差が生じていることから、その差を埋めるべく、保育の公定価格の地域区分の改善に一貫して取り組んでまいりました。
要望当初、国は本県特有の問題、すなわち埼玉問題であるとの認識にとどまっており、本県が孤軍奮闘している状況でございました。
本県が、様々な場においてこの問題に対し、声を挙げてきたことで、他の自治体にも本県の問題意識が共有され、令和4年度以降、九都県市首脳会議はもとより、本県市長会、大都市が隣接する千葉県、奈良県、和歌山県、佐賀県など課題を共有する他自治体とも共同で国に対し、要望することができるようになっております。
このような取組により、今では国に「地方の御意見をしっかり伺いながら、調整していく。」との回答を頂けるようになったと認識しております。
引き続き、本県単独での要望はもとより、他の自治体と連携した要望も実施し、保育士の処遇改善、保育の公定価格見直しの実現に向け、全力で取り組みます。