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掲載日:2026年7月10日
Q 林薫 議員(自民)
今回、私が一例として取り上げるのは、アンコンシャスバイアスという言葉です。アンコンシャスバイアスは、男女の性別による固定的な役割分担を解消するために提唱された概念です。私も、男性だからこのような役割を担う、女性だからこのような役割を担うといったような固定的な観念を解消していくことには賛成であり、何ら異議はありません。私自身も一県民として、無意識のうちに社会的な男女の役割分担を固定的に考えていないか、そしてそのような行動をとっていないかと自分自身を振り返るようにしています。
しかし、アンコンシャスバイアスは、英語をそのまま翻訳しますと、無意識の偏見となります。行政が、前後の説明なしにアンコンシャスバイアスという用語を用いると、まるで行政は、県民の無意識をも指導の対象にするような誤解を与えるおそれがあると考えます。
また、アンコンシャスバイアスという言葉には、男女の性別による固定的な役割分担の解消という意味は含まれておらず、概念が広過ぎる言葉を特定の意味で使用することには無理があり、拡大解釈される危険性に対して、あまりに無防備であると考えます。県民生活部長の御見解を伺います。
A 横内ゆり 県民生活部長
私たちは、誰もが過去の経験や知識・価値観からそれぞれの思い込みや偏見を持っている可能性がございます。
例えば、「女性は家庭を守る」「大事な交渉事は男性が向いている」など性差に関するものは、女性の家事や育児、社会参画の偏りの一因となり、それに無自覚なままだと偏りを悪意なく再生産してしまう恐れがあることから、県民の理解を促すべき大事なポイントと考えています。
アンコンシャス・バイアスは、インクルーシブ社会において重要な概念となっており、埼玉県男女共同参画基本計画では、男女の性別による固定的な観念を解消するために援用し、男女共同参画社会実現の障壁の一つとしています。
国や他の都道府県などでも、男女共同参画基本計画などで幅広く使用され、その解消に向けた取組が進められているところです。
議員御指摘のとおり、説明なしに御理解いただける言葉ではございません。
県でも、男女共同参画基本計画において、注釈を付記し、巻末の用語集でも解説を加えるなど丁寧に説明をしております。
引き続き、県民がアンコンシャス・バイアスを理解し、その解消の重要性が浸透するよう普及啓発に努めてまいります。
再Q 林薫 議員(自民)
社会学という学問の世界、アカデミズムの観点では、社会で起きている事象を分析し、説明することが専らの研究成果であり、彼らのゴールとなりますが、行政のゴールは、県民の行動変容を促すことであると考えます。
県民に行動変容を促すという観点でも、耳慣れない片仮名語であるアンコンシャスバイアスという用語を利用しても、当事者意識が芽生える効果は見込めないのではないかと考えます。再度、県民生活部長の御見解を伺います。
再A 横内ゆり 県民生活部長
「性差に関する無意識の思い込みや偏見」は男女共同参画社会実現の障壁の一つであり、それを言語化することは行動変容を促す一歩であると考えております。
議員の御指摘を心に留めつつ、アンコンシャス・バイアスを自分事として捉えていただけるよう、セミナーやリーフレットなどを通じて、家庭や職場など具体的な場面における無意識の思い込みの例を示して説明を行うなど、丁寧に取り組んでまいります。