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掲載日:2026年7月10日
Q 林薫 議員(自民)
失われた30年になどと言いますが、私は自虐的に過ぎると思います。現政権の経済政策を高圧経済というならば、デフレ経済の30年間は低圧経済であり、政策的に経済に与える圧力を弱くすることで社会全体の成長スピードを遅くして、中小企業など多くの経営主体を守ってきた30年間でありました。失われたのではなく、低速経済の30年と捉えるべきです。
そして、世界的な地政学リスクの高まりの中、デフレ経済のデメリットを見過ごすことができなくなった昨今、現在の我が国の経済社会は高速経済に向かっています。これから検証するサプライチェーンにおける目詰まりの問題も、物価高騰や経済社会の高速化という前提なしには、正しい認識も対処もできないと考えます。
(1)サプライチェーン全体における適正取引の確保について。
人件費や原材料価格等が高騰する中、県では、全国に先駆けて価格転嫁の円滑化に向けた取組を進めてきたところです。しかし、昨今の中東情勢の影響により、石油関連製品等の価格高騰の影響も大きくなっており、これまで以上に取組を強化していくべきと考えます。
各種報道でも、中小企業から納品先である大手企業等に納入価格の引上げ交渉を行ったものの、交渉に応じてもらえず門前払いになったという声や、逆に買いたたかれたといった声が取り上げられており、自民党埼玉県議団から、エネルギー価格高騰及び原材料供給危機から県民の生活と産業を守る緊急要望を知事に御提出いたしました。
こうした状況において、県は発注元企業も含めたサプライチェーン全体の適正な取引確保を支援していくべきと考えます。産業労働部長の御見解を伺います。
A 萩原啓 産業労働部長
本県では、令和4年9月に産・官・金・労の12者により「価格転嫁の円滑化に関する協定」を締結し、県内中小企業の価格転嫁を支援してまいりました。
さらに、サプライチェーンは県内で閉じていないことから、国や広域の経済団体等と連携し、全国に向けた「価格転嫁の埼玉モデル」の展開を進めています。
この結果、価格転嫁を推進する地域連携の取組は全国42都道県にまで拡大しており、埼玉モデルは着実に全国に広がっているところでございます。
また、本年2月には、全国で初めて、身近な相談支援機関であります商工団体や金融機関等で適正な取引に向けた相談を行える「埼玉県適正取引情報共有ネットワーク」を立ち上げました。
ネットワークに相談した結果、「取引先に取引条件改善に向けた相談ができた」、「適正な価格交渉の方法がわかり、価格転嫁につながった」といった事例も生まれています。
中東情勢の先行きが不透明な中、サプライチェーン全体での取引適正化の重要性は一層高まっていると考えます。
引き続き、埼玉モデルを全国展開していくとともに、ネットワークを通じて事業者からの相談に丁寧に対応していくことで、サプライチェーンの各段階における適正な取引確保を支援してまいります。