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ページ番号:289050
掲載日:2026年10月23日
Q 小見山祐紀 議員(自民)
このテーマを議論するとき、私は大切にしたい前提があります。少し枕が長くなりますが、大事なことなのでお話ししたいと思います。
今、「外国人」というキーワードを出すだけで、どこかぴりっとする空気を感じます。ある人は、外国人政策を治安という切り口だけで語り、時に外国人への排斥的な言説をあおってしまいます。一方である人は、人権という切り口だけで外国人政策を語り、外国人との生活上の摩擦に悩む地域住民の声を無視してしまう危険性があります。その結果、大きな分断が生まれています。
治安対策と共生施策は二者択一ではありません。外国人に日本のルールを守ってもらうことと、国籍にかかわらず互いを理解し合うことは、その両方を同時に進めるべき行政課題です。これは大変難しいことですが、その難しいかじ取りを県行政も、そして我々県議会も一致団結して進めていく必要があると私は考えています。そういう私の思いを込めて、本テーマについて質問させていただきます。
県には、多文化共生キーパーソンという仕組みがあります。キーパーソンは市町村の推薦を受けて知事から委嘱され、外国人住民への行政情報の提供や生活相談などを担います。また、年2回の活動報告書の提出義務があります。しかし、報告書の提出率は、令和7年度上半期が36パーセント、下半期は約29パーセントにとどまり、活動内容も基本的に本人へのお任せです。仕組みそのものの理念は大変良いからこそ、仕組みが機能し切れていないのではないか、非常にもったいないと感じています。
そこで、御提案です。
まずは人選の方法ですが、市町村からの推薦を機械的に承認するだけでなく、県行政が地域に直接足を運び、各国籍コミュニティ内で信頼され、影響力のある文字どおりのキーパーソンを発掘し、参画をお願いすべきと考えます。
次に、キーパーソンの役割についてですが、県警察の外国人交通安全アドバイザーの取組のように、日本の法制度や生活マナーなどを各コミュニティへ伝える役割をキーパーソンの責務として、より明確に位置付けるべきです。
以上を踏まえ、知事に伺います。
秩序ある共生社会の構築に向け、多文化共生キーパーソンの仕組みをより実効性のあるものへブラッシュアップすべきと考えますが、その御意思があるかどうか、お答えください。
A 大野元裕 知事
多文化共生キーパーソンは、外国人住民と地域をつなぐ「橋渡し役」として重要な存在です。
キーパーソンは、市町村からの推薦を受けて県が委嘱し、ボランティアとして外国人住民に対し県の施策のPRや、地域の生活ルール等の伝達、外国人住民からの生活相談など多岐にわたって活動をしていただいております。
議員から、人選や役割の御提案を頂きましたが、人選につきましては、外国人住民とのつながりや地域での活動が重要となりますので、地域の実情を熟知する市町村から推薦いただく現在の枠組みが適任者を選定する上で良い仕組みであり、適切な役割分担と考えていますまた、キーパーソンはボランティアで活動していることから、過重な責務を課すことは困難ですが、活動の一層の充実と活性化けた取組を進めます。
具体的には、現在の研修やハンドブックの内容を、生活ルールの周知に係る効果的な取組事例や地域の課題など、より実践的なものに変更し、キーパーソンの主体的活動を支援します。
また、今後は、キーパーソンからの「他の活動事例を参考にしたい」との声を踏まえ、キーパーソン同士が日頃の活動や課題の共有を行うための場を新たに設け、優れた取組を広げるための環境づくりに取り組みます。
今後とも、外国人を含む全ての県民が暮らしやすいと感じる地域づくりに向け、多文化共生キーパーソンが橋渡し役として一層活躍できるよう積極的に支援します。