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掲載日:2026年7月10日
Q 松本義明 議員(自民)
まず初めに、全体に関わる大きな方針といたしまして、(1)ソーシャルインクルージョンの推進における課題と解決の方向性について、大野知事にお伺いいたします。
知事は、御自身の公約で「あらゆる人が生き生きと活躍できる居場所と社会をつくる」という理念の下、誰一人取り残さない日本一暮らしやすい埼玉の実現を目指し、各施策の推進に当たられております。しかし、現場の実情はどうでしょうか。福祉の現場、教育の現場、地域コミュニティでは、今なおこの瞬間も制度のすき間にこぼれ落ち、孤独や貧困、生きづらさを抱えながら、文字どおり取り残されてしまっている県民が多数存在します。
政治、行政を担う者にとって重要なのは、あるべき理念と実情との間にあるかい離、このギャップをいかにその方の気持ちに寄り添い、共感するか、そしてどれだけ現場感覚を持って具体的な政策につなげていくかであると私は考えております。
そこでお伺いします。
本県におけるソーシャルインクルージョンの推進に当たり最大のボトルネック、すなわち課題は何であり、今後どのように具体的かつ実効性のあるアプローチで解決していくのか、大野知事の明確なグランドデザインと御決意をお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
私は、知事就任以来、あらゆる人に居場所があり、活躍でき、安心して暮らせる社会である「日本一暮らしやすい埼玉」に向けて、各種施策を進めてまいりました。
その中でも特に、孤独・孤立やひきこもり、ヤングケアラーなど、既存の制度の隙間にあって支援対象となりにくい問題を抱えた方々に対してこそ、支援が行き届くようにしなければならないと考えています。
また、これに対する松本議員の思いにつきましては、私も議員が政治を志ざされた時からその思いを聞いておりますので、よく共感ができるところであります。
これらの問題には、貧困や疾病、障害などの要因が複合的に絡み合っており、多くの場合、制度や分野の縦割りにより、どこか一つの支援機関が対応するだけで解決することは困難だと思います。
これが最大のボトルネック、課題と思います。
したがって、その解決に向けては、縦割りを排し、行政、企業、NPOなど多様な主体がそれぞれの役割を担いながら参画し、支援の隙間を埋め、包括的支援体制を構築することが重要と思います。
本県では例えば、コロナ禍により特に表出してきた、人々が抱える「孤独感」に早くから着目し、令和5年2月には、行政、企業、NPO等から成る、埼玉県孤独・孤立対策官民連携プラットフォームを設置し、支援基盤の整備に取り組んでいるところであります。
こうした組織や、コロナ時の経済情勢に合わせて取り組んできた雇用調整助成金の仕組みや雇用保険などの政策、地域包括ケアなどの制度等の組合せ等により、グランドデザインの達成に近づけなければならないと思います。
埼玉県5か年計画には、2040年を見据えた埼玉県の目指す将来像として、全ての人が持てる力を発揮する「誰もが輝く社会」を掲げており、これが私が描くグランドデザインであります。
私はそれを理念として掲げるだけではなく、先ほども申し上げたとおり、隙間で落ちてしまうものがあるからこそ、これを現実のものとするために、全力で取り組まなければならないと、困難な挑戦ではありますが、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。