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掲載日:2025年12月17日
Q 戸野部直乃 議員(公明)
先ほど町田皇介議員も質問しておりましたが、先日、県立上尾運動公園において6,600人を超す参加者でにぎわう上尾シティハーフマラソンが開催されました。箱根駅伝出場校の選手が多数参加することでも有名です。このように、上尾運動公園は埼玉県民にとどまらず、全国各地から多くの選手が集うスポーツ大会のメッカとして重要な役割を担っています。
その運動公園と国道17号をまたいだ場所に位置する水上公園跡地との一体的に整備される予定であったスポーツ科学拠点施設は、昨年の公募不調により計画はゼロベースとなってしまいました。これらは埼玉県のスポーツ振興を牽引する拠点となることが大いに期待されるため、一日も早く方向性が決まることを期待します。
そこで、(1)スポーツ科学拠点施設の方向性について伺います。
現在、県は競技力向上施設及び体育館のみ整備する方針を掲げており、年度内に基本計画の策定が予定されています。これらの施設は、アスリートの競技力向上を目的とし、専門家の知見を取り入れ、心身ともに健やかに競技に集中できる支援体制の充実が図られます。また、女性アスリートが直面する骨粗しょう症や無月経などの健康課題や競技環境の問題への取組もされることを期待しております。
一方で、この施設がアスリートのためだけのものになるのではないかとの懸念の声があります。一般県民や地域住民にとって無関係な存在とならないよう誰もが利用できる開かれた施設運営を望みますが、県民生活部長の見解を伺います。
また、もう一方の柱である公園の再編整備は計画が進んでおりません。ゼロベースといっても、これまで地元の上尾市と市民の声が反映された要望は簡単には変わりません。
その目玉の一つにバスケットボールやバレーボールをはじめとする屋内スポーツの国際大会や、国内大会決勝戦を開催するのに必要とされる固定席5,000名程度の中規模アリーナ施設がありました。この規模のアリーナは、プロスポーツ観戦にとどまらず、学校関係などの大会、高齢者や障害者などがスポーツするにも大いに役立ちます。現在、この規模の施設は県内にはないことから、スポーツ科学拠点施設の計画に残していく必要があると考えますが、知事の御所見を伺います。
そのほか、西側の運動公園との回遊性や緑地帯の保全が強く望まれています。公園内には生活に使用されている道路もあり、残してもらいたいとの声があります。こうした地元市民に意見聴取の場を改めて設けていただきたいと強く願います。今後の再編整備を計画するに当たり、上尾市の声をどのように反映させていくのか、県民生活部長の御所見を伺います。
A 大野元裕 知事
令和6年度に行った公募が不調となった後、改めて事業者に対しサウンディング調査を実施しました。
その中では、「駅から遠い立地であること、また、東京都内の5千席規模のアリーナと競合することを踏まえると、興行利用でメインアリーナの稼働率を高めることは難しい」、「上尾運動公園の立地では興行を呼べる運営事業者が確保できない」といった御意見を頂きました。
これらを踏まえ、事業範囲や整備手法等を抜本的に見直し、競技力向上施設と体育館については、令和3年3月の整備地選定委員会の報告書の原点に立ち返り整備をすることとしました。
また、その他の施設については、民間事業者からの提案をお伺いしながら検討を行うことといたしました。
令和7年度は、こうした見直しを踏まえ、競技力向上施設と体育館にかかわる基本計画を改定し、その他の施設については、民間事業者の提案を受け付けながら検討してまいります。
令和8年1月からは、その他の施設の整備に関心をお持ちの民間事業者から、より具体的な事業提案を受け付ける予定となっています。
その際、競技力向上施設と体育館との相乗効果が得られる提案がなされた場合には、当該施設の整備内容等を柔軟に見直すことも視野に入れております。
その場合に、アリーナを含むその他施設の今後の整備方針は、事業者からのご提案にあるのであれば、その状況に応じ、検討してまいります。
A 横内ゆり 県民生活部長
令和6年度に行った事業範囲や整備手法等の抜本的な見直しの方針を踏まえ、令和3年3月の整備地選定委員会の報告書の原点に立ち返って、競技力向上施設と体育館の整備に係る検討を進めております。
令和7年度は、両施設に関する基本計画の改定を進めており、「県民のスポーツ実施率の向上及び健康づくり」を設置目的の1つとして掲げております。
そのため、例えば、スポーツ科学の知見を生かした高齢者のフレイル予防のためのトレーニングや、親子で一緒に参加できる運動教室など、競技力向上と県民の健康増進を両立させる取組を行っていく予定です。
整備地選定委員会報告書の趣旨を踏まえ、その恩恵を一部のアスリートに限定することなく、県民全体の健康づくりにも役立つ施設となるよう、検討を進めてまいります。
次に、今後、上尾運動公園の再編整備を進めていくに当たり、上尾市民の意見をどのように反映していくのか、についてでございます。
令和7年度はスポーツ科学拠点施設整備基本計画を改定するため、スポーツ科学などの専門家が参加する会議に加え、行政関係者が参加する会議を新たに設置し、議論を行ってまいりました。
同会議には地元自治体である上尾市にも御参加いただいておりまして、これまで3回の会議を開催し、意見をお伺いしております。また、基本計画改定素案に対し、県民コメント制度を活用し、地元の上尾市民も含め、広く県民の皆様の御意見を伺っていく予定です。
引き続き、地元の皆様を含む様々な関係者の御意見をお聞きしながら、スポーツ科学拠点施設の整備を進めてまいります。
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