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掲載日:2025年12月17日
Q 戸野部直乃 議員(公明)
令和6年度、文科省の調査によると、全国の小・中学校における不登校児童生徒数は約35万人となり、過去最多を記録しました。増加率はここ数年の急増傾向からやや減速したものの、依然として高い水準です。この現状は児童生徒及び保護者の不安が継続していることを示しており、行政、教育現場の一層の対応が求められております。
県では、児童生徒の新たな学びの場として、本年9月より教育メタバースを導入しました。これは、バーチャル空間上で学習や交流が行える教育支援施策です。利用者からは、メタバースで外とのつながりができたなどの声があると聞いております。
一方で、利用した家庭の中からは、開始連絡やログイントラブルが発生し、情報伝達の不備が指摘されました。保護者が市・県教育委員会に問い合わせても迅速な解決が得られず、最終的に別端末で対応するなど、導入初期の運用面で御苦労があったということです。保護者からは、新しい学習のスタートで子供が不安を感じている中、些細なトラブルから意欲が損なわれる可能性があるとの声が寄せられました。
今後は、申請や開始時の手続の明確化、トラブル対応窓口の設置、保護者への情報共有体制の強化が必要です。これらの改善策により、教育メタバースが安心して利用できる環境の整備を望みます。この教育メタバースの狙いについて、また、課題を踏まえた今後の対策について、教育長に伺います。
A 日吉亨 教育長
まず、「教育メタバースのねらい」についてでございます。
メタバース空間を活用した支援は、自宅から出られないなど、これまでの既存の取組では、支援が届きにくかった不登校児童生徒に対して、新たに学びの場を提供し、社会的自立につなげていくことをねらいとしております。
次に、「課題を踏まえた今後の対策」についてでございます。
議員お話しのとおり、初期の段階でログインができないなど、トラブルが発生し、利用に際して不安を感じられた保護者がいたことは課題であると認識しております。
県ではこれまで、利用開始までの手順を定め、市町村に周知するとともに、児童生徒・保護者向けに、事業概要等を説明した動画や、設定・操作方法等を示したマニュアルを作成し、配布しているところです。
一方で、県では、利用する児童生徒やその保護者が、安心してメタバース空間を利用できるよう、より一層、運用の改善を図っていくことが必要であると考えております。
そこで、県では今後、トラブル発生時の窓口やトラブル対応マニュアル等を整備し、県ホームページに掲載するとともに、改めて、市町村と連携して、利用者に丁寧な周知を行うなど、保護者への情報共有体制の強化に努めてまいります。
こうした取組を通じ、利用者に寄り添って対応することで、安心して利用していただけるよう、しっかりと対応してまいります。
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