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掲載日:2020年2月12日

関東周辺で大きな地震が発生した場合、埼玉県の地盤はどのような被害が問題となりそうでしょうか?

*この記事はニュースレター第33号(平成28年11月発行)に掲載したものです。

Question - 質問します

熊本で地震が発生して大きな被害を発生しています。
将来関東周辺で大きな地震が発生した場合、埼玉県の地盤はどのような被害が問題となりそうでしょうか?

Answer - お答えします

土壌・地下水・地盤担当  八戸 昭一

  地震が発生すると地盤が揺れますが、その揺れは震源の大きさと距離そして地震に対する地盤の揺れやすさで決まります。もし埼玉県の直下の浅い地盤で大きな地震が発生した場合には全県にわたるような広い範囲が大きな揺れに襲われるものと思われます。一方、相模湾や南海トラフなどの少し遠くで発生する大地震については地表付近の地盤条件によって揺れの大きさが異なる事が予想されます。

  図1は埼玉県の地形区分を表す地図です。この地図を見ると埼玉県は西に総面積の3分の1を占める山地や丘陵、そして東に残りの3分の2を占める台地や低地などの平野部に分けられることが分かります。

 

図1埼玉県の地形区分と名称(八戸ほか2014)

 

図1 埼玉県の地形区分と名称(八戸ほか2014)

(出典:地盤工学会『新・関東の地盤』2014年版より引用)

 

山地や丘陵は堅い地盤でできているため、軟らかい台地や低地の地盤と比べると揺れ自体は小さくなることが想定されます。しかしながら、斜面自体が不安定な場所やかつて地すべりを発生した地域では、地震をきっかけとして斜面災害が発生する可能性があるので注意が必要です。一方、低地では液状化に注意が必要です。東北地方太平洋沖地震の時には浦安市など湾岸地域において被害が発生しました。もし将来、震源が近くて非常に強い揺れを伴う地震が発生した場合には、地盤が軟らかくて地下水位が浅い流路跡地や後背低地などでは噴砂や憤泥を伴う液状化が発生する懸念があります。一方、比較的被害が小さいと思われる台地ではどうでしょうか?図1を見ると大宮台地は武蔵野台地と比べてひび割れ状の筋が細かく入っているのが分かります。これは台地に刻み込まれた無数の谷を示しており、その谷底には軟弱な腐植土が厚く堆積しているケースが数多くあります(図2)。地震波は堅い地層から軟らかい地層に伝わった時に大きく増幅される性質をもつことからこのような地形をもつ地域は周囲の台地と比べても揺れが大きくなることが懸念されます。

 

図2 大宮台地の数値標高モデルと地震動の特徴

図2 大宮台地の数値標高モデル・ボーリングデータと地震動の特徴(八戸ほか2014)

 

  将来いつどこで地震が発生するのか予測するのは難しいですが、私たちが暮らす街の地盤の特徴を理解しておくことは可能です。環境科学国際センターは、県内の地盤情報を一般の皆さまにもご利用頂けるよう簡易柱状図形式で取りまとめた「埼玉県地質地盤資料集」を発行しています。この資料集は県立図書館や県立文書館そして地域振興センターなどで閲覧することができでます。また、より詳しい標準様式のボーリング柱状図についてはインターネット(http://www.pref.saitama.lg.jp/a0501/gis/atlaseco.html)からも調べられます。我が家の下がどうなっているのか一度ご覧になってはいかがでしょうか。

 

お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究推進室 土壌・地下水・地盤担当

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

ファックス:0480-70-2055

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