トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和8年9月定例会 > 令和8年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 > 10月6日(火曜日) > 須賀昭夫(自民) > 令和8年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(須賀昭夫議員)

ここから本文です。
ページ番号:289142
掲載日:2026年10月23日
Q 須賀昭夫 議員(自民)
大規模災害が起きた際、私たちは避難という言葉を聞くと、学校や公民館などの避難所を思い浮かべます。しかし、全ての被災者が避難所へ行くわけではありません。自宅に残る人、車で生活する人、親族や知人宅へ移る人もいます。建物そのものは倒壊していなくても、停電、断水、下水道停止、エレベーター停止などによって、生活が困難になることも想定しなければなりません。私は、防災政策を何人を避難所に収容できるかだけで考える時代ではないと思います。
そこで、(1)避難所を「何人入るか」から「災害関連死を出さない環境」へ。
避難所についても、収容可能人数や備蓄量だけでは十分ではありません。トイレ、睡眠環境、温度、プライバシー、高齢者や障害者、女性や子供への配慮など、避難後の生活環境が健康に大きく影響します。避難できても、その後の環境が悪ければ健康を害し、災害関連死につながる可能性があります。
私は、避難所の生活環境を考える上で、国際的な人道支援の最低基準であるスフィア基準や、本県が策定している避難所運営指針の考え方は大変重要であり、その内容についても承知しております。しかし、一方で、実際の災害現場では、道路の被災状況や浸水状況、避難所開設状況等により想定数を超える避難者が一部の避難所に集中することで、施設の構造や備蓄状況、人員体制などの制約から、こうした環境基準を実際の現場で直ちに満たすことは容易ではないと考えます。だからこそ、基準を示すだけではなく、基準を満たせなくなった場合に何を優先し、どのような代替措置を講じれば災害関連死のリスクを低減できるのかという、現場で実行可能な補完的な対応策が必要ではないかと考えます。
例えば、段ボールベッドやパーティションの確保が困難な場合の代替策、トイレ環境が不足する場合の優先対応、要配慮者を早期に福祉避難所等へつなぐ判断基準など、現実の制約を前提とした具体的な対応策を整理しておくことが重要です。
そこで、避難所を単なる収容施設だけではなく、災害関連死を防ぐ生活空間と位置付け、スフィア基準や県の避難所運営指針を土台としながら、基準を満たせなくなった場合の策を検討し、市町村の避難所改善に活用するとともに、避難所運営指針をより実効性の高いものへブラッシュアップしていくべきと考えますが、危機管理防災部長の御所見を伺います。
A 武澤安彦 危機管理防災部長
議員お話しのとおり、災害の状況によっては、避難者が一部の避難所に集中することも考えられます。
そこで県では、どこに避難したらよいか判断の参考にしていただくため、避難所の開設や空き状況を、県ホームページや防災情報メール、埼玉県公式LINEでお知らせし、混雑の平準化を図っております。
その上で避難所には、優先して水、食料、トイレ、段ボールベッドなど不足する物資を速やかに確保することが必要となります。
そのため県では、国の新物資システム「B-PLo」を活用して避難所の物資ニーズを速やかに把握する体制を整えております。
市町村職員が参加する図上訓練を実施し、操作を学んでいただくとともに、令和8年1月に彩の国くまがやドームでプッシュ型支援対応訓練を開催して、災害時の物資輸送について確認をいたしました。
引き続き、避難所における生活環境の確保に向け、近年の災害における対応状況を踏まえ「避難所の運営に関する指針」の更なる充実を図ってまいります。