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掲載日:2026年7月9日
Q 金子裕太 議員(自民)
昨年6月、私が問うたのは、インフラがあるのに生かされていないという開示でした。しかし、今はその次元ではありません。生成AIは既に授業計画、教材作成、採点、個別最適化まで担える段階に入っています。
先ほどの「AIホワイトペーパー2.0」では、教育分野の課題を二つに分けています。一つは、教育のためのAI、教員の業務や校務にAIを生かすこと。もう一つは、AIのための教育、AI時代に即して教育内容そのものをアップデートすること。
前者はどう使うか、後者は何を教えるかの問いです。本日は、この二つの軸に沿って教育局の認識と実行体制を伺います。
(1)「教育のためのAI」と「AIのための教育」への基本認識について。
まずは、教育のためのAI。教員の校務へのAI活用については、OECDが2025年に公表した「TALIS2024」で、日本の教員のAI活用率は17パーセント、55か国中54位。AI不使用の教員の88パーセントが「教える知識・技能がない」と答え、日本の中学校常勤教員の労働時間が週55.1時間とOECD平均より14時間長いということで、学ぶ余裕の構造的な欠如があります。
一方のAIのための教育。子供の学び側も看過できません。「AIホワイトペーパー2.0」では、AIの出力をうのみにするAI浅慮(AIシャローシンキング)の弊害を指摘しています。バスタニ氏が2025年の研究では、ガードレールなしにAIを使わせた学習者群は、使わなかった群より成績が低下し、逆に適切な設計下では大きな効果を出しています。問われているのは使うか使わないかではなく、どう設計して使わせるかです。
教育のためのAIでは教員に技能と時間を、AIのための教育では子供にAIに振り回されない判断力を保障する、この両面に埼玉県の教育はどう向き合っていくのか、教育長の基本認識を伺います。
A 石川薫 教育長
議員お話しのとおり、「教育のためのAI」では、AIを活用するための教員のスキルアップとそのための時間の確保が必要です。
教員の働き方改革を進めることで、教員の専門性向上のための時間を確保し、AI活用の知識・技能の習得につなげることが大切だと考えております。
また、「AIのための教育」では、児童生徒が生成AIなどのツールを正しく安心・安全に活用するために、仕組みや特性を理解することが必要です。
その上で、出力された情報を鵜呑みにせず、その真偽を確認しながら主体的に考え、判断する力など、情報活用能力を身に付ける教育を進めることが大切です。
AI活用については、教員の知識技能の向上とともに、児童生徒の適切な活用に向けての教育の両面において、スピード感をもって取組を進めることが重要であると認識しております。