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掲載日:2026年7月9日
Q 金子裕太 議員(自民)
現在、県ではRAG試験導入など生成AI利用については進めていただいております。しかし、いずれも人が判断する業務にAIを足す発想の延長にとどまっているのが現状だと思います。現行の行政制度は人間の申請・審査・判断を前提に設計されており、エージェントAIが本格的に動き始めるとこの前提自体が制度の壁になります。
今後、必要なのは業務フロー・申請書式・決裁ルートそのものをAIが一次判断して、人が監督する前提に組み替える土台のひっくり返しができるかどうかだと思います。民間企業では楽天がその発想転換で新機能の市場投入期間を79パーセント短縮しております。行政においても、業務プロセス、再設計、BPRに早期に踏み込むべきです。
また、進化が急速な現状において複数年での計画策定ではなく、半期・四半期単位の見直しを制度化する責任あるアジャイルガバナンスを実践すべきだと考えます。
AIを使う県庁ではなくAIを前提に設計し直された県庁へ、その考え方の根本転換に踏み込む意思が知事におありか、御見解を伺います。
A 大野元裕 知事
エージェントAIをはじめとした新たなAI技術の登場により、私たちの業務環境は大きな転換点を迎えています。
これまでの人が行う作業をデジタルに置き換える段階から、AIが自律的に判断をし、業務そのものを担うフェーズへと、変化のスピードは加速度的に高まっています。
行政サービスの質を維持しながら持続可能な運営体制を確保するためには、業務プロセスそのものを抜本的に見直し、デジタル技術を前提とした新しい行政運営の姿を描くことが不可欠です。
エージェントAIをはじめとする新しい技術を積極的に取り入れながら、行政の未来を自らつくり出していく姿勢が、これからの自治体に求められています。
エージェントAIによって、例えば、情報の収集、解析、資料の作成・更新など、簡単な指示で定型業務が自動処理されれば、業務の効率化などが図られ、業務プロセスの再設計につながることも期待されます。
しかしながら、エージェントAIは、国際的にも信頼性の欠如や行政分野での活用実績の希薄さなどが指摘されているところ、本県では現在、エージェントAIではないながらも、複数の定型業務、例えば申請から承認、結果の通知までの一連のプロセスをデジタル上で完結させる「行政手続デジタル完結サービス」の導入を行っており、今後、順次拡大していく予定であります。
このような現状に鑑み、まずは財務処理や統計処理などの分野において、今年度、エージェントAIのトライアルを行う予定であります。
こうした試行を積極的に行いながらアジャイル的に業務プロセスの見直しを進めることで、引き続き、AIを前提とした県庁への変革を進めてまいります。
再Q 金子裕太 議員(自民)
知事、今までTX(タスクトランスフォーメーション)をいろいろとやっていただいていたと思うんですけれども、これを加速させるべきだと私は思っているんです。
今、知事はこれから検証を行いながらやっていくと言っていたんですけれども、その検証速度というのは行政は遅過ぎると思うんですよ。今、エージェントAIがかなり二、三週間のうちで機能が拡張されていく中で、もう今やっているタスクトランスフォーメーションでAIを前提とした業務棚卸しというものを迅速に行う体制づくりにしていかなくちゃいけないと思っているんですけれども、先ほど今の体制のままで十分だというようなお考えがあるとおっしゃっていたんですけれども、もっともっと早く今の世界で何が起こっているのかということを研究しながら実装していくというフェーズに移っていただきたいと思うんですけれども、こういった検討を今年度中に着手するお考えはあるのか、知事の見解を伺います。
再A 大野元裕 知事
先ほど、国際的な状況、情報をしっかりと実装していくという話がございました。
現時点で行政について、エージェントAIが実装されている例はないと考えています。
アメリカで一部ありますけれども、Geminiのエージェントが日本で先般発表されて、タスクとして、様々なことが担えるという話がございましたけれども、残念ながら、現時点では行政として信頼のおけるものはないと考えています。
そこで、我々としては先ほど申し上げた通り、複数の定型業務を一貫して一連のプロセスで完結させるような導入一歩手前、まだその手前ですけれども、そういったものをまずはさせていくというのが一つ。
そして、次には、信頼のおけるエージェントAIみたいなものが出てくるかどうかということで、先ほど申し上げたトライアルを財務処理等でエージェントAIのトライアルを行うということで、実装の段階に既に入っております。
したがいまして、今年度中に、というかもう既に行っておりますけれども、それからその次に、今年度中かどうかというのはアジャイルと申し上げたのはまさにスピードとの追いかけっこでありますので、今年度といった期限を区切ることなく、アジャイル形式でしっかりと対応をしてまいりたいと考えています。
再々Q 金子裕太 議員(自民)
今、行政でエージェントAIの信頼されているものはないとおっしゃいましたけれども、おっしゃったようにアメリカではもう既に国防でも恐らく使われているんだと思います。表には出てきていないですけれども、Claudeとか、Codexなんかが恐らく使われているという中で、今のトライアルの中にそういったものもしっかりと、本業務で使わなくていいと思うんです。
ただ、研究チームでもつくっていただいて、すぐにでも県でこれから取り入れられるような体制づくりを私はすべきだと思っているんですけれども、その点について再度お伺いいたします。
再々A 大野元裕 知事
Claude等のアメリカだけだと思いますけれども、現時点では、行政としてまだ信頼性に懸念があるため、活用はできません。
また、Geminiエージェントについては、先ほど申し上げたとおり、すでに発表がされた、先々週ですか、先週ですか、ところでありますけれども、現時点で行政について適切なものがないと考えています。
そういった中でも、先ほど申し上げたとおり、エージェントAIにつきましては、財務等について、既に適用を始めるということで、県庁内での検討というかですね、実装をトライアル的に始めておりますので、既にそういった体制も作り、そして既に導入も始めております。