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掲載日:2026年7月9日
Q 金子裕太 議員(自民)
ビル・ゲイツ氏は本年1月、「AIは人類が生み出したあらゆるものの中で社会を最も変える」と断言し、OpenAIのサム・アルトマン氏、ソフトバンクの孫正義氏らは、「AGI(汎用人工知能)の到来は早ければ2026年中」と語り始めています。
AGIとは、人間のように幅広い仕事を理解し、考え、判断するAIです。書籍作成からシステム開発まで人間をはるかに超えた能力で担う存在が、SFではなく目前に迫っています。
自民党デジタル社会推進本部が本年4月に公表した「AIホワイトペーパー2.0」は明確にこう述べています。「人間の申請者・責任者の存在を暗黙の前提として組み立てられてきた本人確認、責任分界、監督、課税、社会保障の諸制度も、世界に先駆けて見直していかなければならない」「制度と社会アーキテクチャを継続的に設計し直す主体として、政府自身の構造転換が急務である」。
つまり、AIをツールとして配るのはもはや前提条件にすぎず、勝負はその先の行政の制度設計、業務設計、組織設計をAIと共に動く前提に組み上げられるかということにあります。
昨年6月に私もDXの質問をさせていただきました。本年2月に田村団長の代表質問でもAI活用の加速を訴え、知事からも前向きな答弁を頂いているところでございます。
本日はそこから一歩踏み込み、知事に伺いたいと思います。
(1)AGI時代の知事の基本認識について。
総務省の令和7年版情報通信白書によれば、日本の生成AIの個人利用率は26.7パーセント、企業のAI活用方針策定率も49.7パーセントと、米中独の9割超えに対して主要国最下位水準です。世界のAIリーダーは、今や二、三年以内のAGI到来を確信を持って語るフェーズに入っています。
知事は、このAI進化の現実を埼玉県政運営の前提にどう位置付けられておられるのか。仮にAGIが2年後に到来した場合、今の埼玉県の体制と計画で対応できるとお考えなのか、知事の基本認識と覚悟を伺います。
A 大野元裕 知事
生成AIをはじめとするデジタル技術の進展は極めて速く、AGIを含む将来の技術進展については様々な見解もあります。
中長期的に正確に見通すことは困難であるものの、AGI時代の到来は、行政運営が大きく変革する極めて重要な局面であると認識しています。
そこで、本県がDX推進計画に基づき進めてきたデジタル化やAI活用の取組においては、単なる業務効率化にとどまらず、このような急激な技術の進展を前提に、柔軟に適応できる体制づくりも目的としてまいりました。
本県では、職員一人一人がAIの特性を理解し、専門家に依存せず、職員自らが業務そのものを変革していけるようなデジタル人材の育成に努めています。
その一方で、AIは高いデジタル活用能力やコマンド生成の技術を必要としないところ、ルールに基づく積極的活用を促進することが必要で、現在、県庁職員の利用率は61%と御指摘の日本の個人利用率を大きく上回っています。
今後も、必要に応じて外部の専門人材からの知見も活用するなど、様々な行政課題に臨機応変に対応できる体制としており、今後の技術進展にも現在の体制で十分対応できると考えます。
AGIのような高度な技術が社会に導入される場合でも、行政が果たすべき役割は、県民の安心・安全を守りつつ、技術の利点を最大限に生かすことです。
こうした新たな技術の到来を県として前向きに捉え、常に柔軟にアジャイル型で見直しを加えながら行政の効率化のみならず、県民生活の向上につなげていく所存であります。