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掲載日:2022年12月27日
Q 美田宗亮 議員(自民)
県立高校の志願倍率は低下傾向にあり、令和4年度入試では募集人員を満たさなかった全日制の学校が59校あったとのことです。県立学校により一層の活性化、特色化を図るため、県教育委員会は今年10月新たに12校を6校に統合する魅力ある県立学校づくり第二期実施方策を策定しました。国際課や情報課といった新しい学科やアニメーション、美術に関する学科、実践型のビジネス教育に取り組む学科を設置するとのことです。
公教育を担う県立高校は、様々な生徒や保護者、地域のニーズに応えて教育を提供することが求められており、今回の統合がこれらのニーズに応える魅力ある高校づくりにつながることを期待する一方で、統合、廃校だけではいずれ同じことを繰り返すのではないという懸念が残ります。
このような状況を踏まえて他県を見てみますと、全国では特色ある学校づくりとして令和3年度時点ですが、公立の中高一貫教育校が135校設置されています。現在、最も多いのは茨城県の13校で、この3年間で県内各地域に10校を新設し、どの地域からも選択できるようにしています。また、愛知県では、令和7年度に4校、令和8年度に5校を新規開校することを決定し、その中には不登校や外国にルーツがある子供たちを6年間学べるような学校をつくるなど、地域課題に対応した中高一貫教育校も導入するようです。
翻って本県の中高一貫教育校は、平成15年に中学校が開校した伊奈学園中学校・伊奈学園総合高等学校の1校のみであり、時代や地域のニーズに対応し切れていないのではないでしょうか。中高一貫教育は、6年間の学校生活の中で生徒の個性や創造性を伸ばすことが期待できるということから、本県においても魅力ある学校づくりの一つとして、中高一貫教育校という選択肢を増やしていくべきではないかと考えます。
そこで、2点伺います。
令和4年2月定例会の文教委員会において、県立中学校設置に係る附帯決議が見直され、新たな中高一貫教育校の設置検討を行うことになりました。それから10か月を経て、これまでの検討状況について、教育長にお伺いいたします。
A 高田直芳 教育長
県立高校には、子供たち一人ひとりに目配りをし、寄り添いながらきめ細かく支援していくという公教育としての大切な役割があり、県として『誰一人取り残さない』という視点を大事にしながら、特色ある学校づくりの推進に努めているところでございます。 そうした公教育の役割を踏まえた上で、子供たちの様々なニーズに応える多様な選択肢のひとつとして、カリキュラムに柔軟性があり、生徒の学びを豊かにする可能性のある中高一貫教育は意義あるものと考えております。
現在、本県では、伊奈学園において併設型の中高一貫教育校を開設しておりますが、更なる展開に向けては、その教育内容や実施形態などについて幅広く研究する必要があります。
そのため、今年度は、他県の特色ある中高一貫教育校の視察などを行い、研究を進めているところでございます。
他県では、中高一貫教育校としてのゆとりを生かした探究学習や大学、企業の専門家と連携した一般の中学・高校では体験できない実験など好奇心を刺激する学習を行い、進路実績にも結びついている状況が見られました。
また、令和2年度から3か年で中高一貫教育校を新たに10校設置した茨城県では、生徒がより多くの見方や考え方に触れられるよう、各学校をオンラインで結んで探究学習を行うなど、複数の中高一貫教育校を設置した利点を生かす取組を進めており、示唆に富むものでございました。
本県における中高一貫教育校の設置検討に当たっては、生徒の通学の利便性にも配慮したバランスの良い配置や、中高一貫教育ならではの教育課程の検討が欠かせません。
県といたしましては、生徒や保護者、地域のニーズに応える魅力ある県立学校づくりを進める中で、引き続き本県の中高一貫教育について十分に検討してまいります。
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