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掲載日:2023年6月5日

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食中毒予防

食中毒とは、有害な細菌やウイルス、化学物質などによって汚染された食品を摂取することで発生する下痢や嘔吐、発熱などの症状を指します。

一般的に飲食店での食事が原因と思われがちですが、毎日食べている家庭の食事でも発生しています。

食中毒の種類

scd-shurui食中毒といえば、細菌やウイルスをまず思い浮かべますが、そのほかにも

化学物質や自然毒、寄生虫など原因になるものは多岐にわたります。

また、細菌とウイルスは、大きさや構造が全く違います。

細菌性食中毒には、細菌が人に感染して食中毒を起こす感染型と、

細菌がつくる毒素が体内で食中毒を引き起こす毒素型があります。

感染型の代表例としては、サルモネラ菌、カンピロバクター、病原性大腸菌、ウェルシュ菌が、毒素型の代表例としては、黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌などが挙げられます。

                                                                                         また、ウイルスによる食中毒では、ノロウイルスが有名です。

 

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自然毒による食中毒には、毒きのこや有毒の野草などの植物性のものと、

ふぐや貝毒などの動物性のものがあります。

そのほかには、寄生虫のアニサキスによる食中毒が数多く発生しています。

 

 

 

 

食中毒の発生状況

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厚生労働省がまとめた食中毒の統計資料によると、令和4年に全国で発生した食中毒は962件で、前年より245件増加しました。

これは新型コロナウイルス感染症拡大が一段落したことで、会食や外食の機会が増えたためとみられています。

病因物質別発生件数の首位は寄生虫で、そのほとんどをアニサキスが占めています。以降、カンピロバクター、ノロウイルス、自然毒と続きます。

 

 

 

 

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患者数を見てみると、全国で6,856人と昨年より4,224人減少しています。

病因物質別に見てみると、ノロウイルスが最も多く、以降、ウェルシュ菌、カンピロバクターと続いています。ノロウイルスや、ウエルシュ菌、サルモネラ菌、病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌も含む。)などは、一事件あたりの患者数が多い傾向があり、一旦発生すると大型の食中毒に発展する可能性があります。

令和4年はイヌサフランなどの有毒植物やふぐによる自然毒が原因による食中毒で4人が、腸管性出血性大腸菌が原因による食中毒で1人が亡くなっています。

 

 

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月別の発生件数を見てみると、寄生虫やカンピロバクターによる食中毒は、年間を通じてコンスタントに発生していることがわかります。

特徴があるのは自然毒とノロウイルスによる食中毒です。自然毒による食中毒は、野草やきのこを採取することの多い春や秋に多く発生し、ノロウイルスによる食中毒は、冬を中心とした寒い時期に多く発生する傾向があります。しかし、ノロウイルスによる食中毒は、近年、春にも発生件数が増えており、暖かくなっても引き続き警戒が必要です。

 

 

食中毒予防の三原則

食中毒予防の三原則とは、汚染物質を「つけない」、「ふやさない」、「やっつける」です。

汚染物質をつけない

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食中毒の病原物質を「つけない」。その基本は効果的な手洗いです。

手洗いをするときには、時計や指輪を外して、まずは流水で洗いましょう。

石鹸をよく泡立て、指の間や手首まで念入りに洗った後に、よくすすぎます。手洗いの目安は、洗いが10秒、すすぎが15秒程度です。これを2回繰り返すと、より効果的です。

 

 

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皮膚のしわやくぼみ、肌荒れの部分は、菌などが残りやすいので、念入りに洗います。

手洗いが終わったら、ペーパータオルなどで手を拭いて、アルコールなどで消毒しましょう。

 

 

 

 

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一方、食材には、数多くの食中毒菌が付着しています。肉、魚介類、農産物では、その種類によって食中毒菌などの種類が異なり、食中毒対策も異なります。

加熱前と加熱後の食材を取り扱うとき、包丁やまな板などの調理器具を共用すると、調理器具が食中毒菌などに汚染されてしまい、食品に付着してしまう二次汚染が起こる場合があります。

それぞれ専用の調理器具を使用したり、食材ごとに洗浄や消毒を徹底することにより、二次汚染を防止しましょう。

汚染物質をふやさない

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食中毒は、原因物質が体内で一定量を超えることによって起こります。

したがって、食中毒菌などが食材に付着していても、その数を増やさないことで、食中毒を防ぐことができます。

食中毒菌は10~50℃で増殖しやすいため、食材や調理した食品は、温かい料理は温かいうちに、冷たい料理は冷たいうちに食べることが大切です。

食品を保存する場合は、小分けして速やかに冷蔵庫に保管しましょう。

 

 

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効果的に冷蔵庫を活用するためには、次のことを心がけましょう。

冷蔵庫内では、冷気がまんべんなく食品にいきわたることが大切です。

また、冷蔵庫では10℃以下、冷凍庫では-15℃以下を目安として、温度計で確認することを忘れないようにしましょう。

 

 

 

 

汚染物質をやっつける

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食中毒菌などを「やっつける」基本は加熱することです。

食中毒菌などは加熱することで死滅させることができます。表面だけでなく、食品の中心部まで加熱しましょう。特に様々な食中毒菌などに汚染されている可能性の高い食肉は、中心温度75℃以上で1分間以上加熱するようにしましょう。

ご覧いただいている写真は、ハンバーグの中心温度と断面の状態です。65℃や70℃では生焼け、75℃では中まで火が通っていることがわかります。

 

 

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また、調理器具は、しっかりと洗浄や消毒をしましょう。

調理器具は使用前と使用後に洗剤と流水でよく洗浄しましょう。

熱湯消毒や塩素系の漂白剤を浸した布巾による消毒も効果的ですが、汚れが残っていると効果がありません。洗浄・消毒後は、よく乾燥させ、雑菌の繁殖を防ぎましょう。

 

 

お問い合わせ

保健医療部 幸手保健所 生活衛生・薬事担当

郵便番号340-0115 埼玉県幸手市中一丁目16番4号

ファックス:0480-43-5158

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