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掲載日:2026年7月10日
Q 杉田茂実 議員(自民)
私は、熊谷市選出の議員として、県北地域の将来に強い危機感を抱いております。県北地域では人口減少と高齢化が進み、とりわけ若い世代の流出が大きな課題となっています。高校卒業後、進学や就職を機に首都圏へ移り、そのまま地域に戻らないこの流れが続けば、地域の持続可能性自体が危うくなるものと認識しております。
私は、この若年層の流出を食い止めるため、県立高校の果たす役割は極めて重要であると考えます。県立高校には地域を支える人材を地域と共に育て、その人材が次の世代を育成するサイクルを生み出す原動力となっていただきたいと考えております。
熊谷市には県内で唯一、埼玉県立熊谷農業高等学校、熊谷商業高等学校、熊谷工業高等学校という農業・商業・工業の各学科に特化した県立高校がそろっている地域であり、AIに代替されにくい手に職をつける教育を早期から展開できる強みがあります。これら3校を有していることは、卒業生が地域に根差し、持続可能性を維持していく上で大きな強みであるにもかかわらず、そのポテンシャルを十分に生かし切れていないのではないでしょうか。
そこで、この3校を地域における職業教育拠点に位置付け、地域企業等と連携し経営を実践的に学ぶプログラムを充実させるとともに、各校の連携による6次産業化や地域ブランド創出など、プロジェクト型学習を展開してはいかがでしょうか。私は、卒業時にどこの大学に進学するのかだけではなく、地域のために何ができるのか、どのような力を身に付けたいのかを語ることができる若者を育てることこそ、これからの高校教育に求められる役割であると考えます。若者が地元で手に職をつけて活躍できる実感を持てるよう、カリキュラムを横断的なプログラムの開発や地域の産業界と連携した実践的な学びを進めるべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
さらに、こうした地域と協働する学びを一過性の取組にとどめることなく、県立高校の教育活動として位置付け、県北地域において各校の実情や特色に応じて継続していくことが重要ではないでしょうか。人口減少の本質は、単に人が減ることではなく、地域を支える人材が育たなくなることにあると考えます。県立高校づくりと地域のまちづくりを一体として捉え、地域に学び、地域で活躍する人材をどのように育んでいくのか、教育長の御所見をお伺いいたします。
A 石川薫 教育長
まず、「カリキュラム横断的なプログラムや産業界と連携した実践的な学びについて」でございます。
社会課題が複雑化する中、自らの専門性を生かしながら多様な人々と協働できる人材が求められており、議員お話しの実践的な学びは大変重要であると認識しております。
そこで、県では、令和8年度設置予定の熊谷農業高校の生産物販売所を拠点として、農業・商業・工業の専門学科のカリキュラムを横断し、産業界と連携した学びを進めていくこととしております。
この取組では、熊谷農業高校の生徒と共に、例えば、商業高校の生徒が、農産物を加工した商品の開発・販売を行ったり、工業高校の生徒が工学的視点から、スマート農業を学ぶなど、学校や学科の枠を越えた学びを計画しております。
また、農産物の生産や加工等に当たっては、地域の就農者や企業等と連携しながら、熊谷市の地域ブランドの認証を目指すなど、より実践的な活動にしてまいります。
こうした学科横断的で産業界と連携した取組を通して、実践的な学びの充実を図り、地域を支える職業人材を育成してまいります。
次に、「地域に学び、地域で活躍する人材の育成について」でございます。
地域で活躍する人材とは、地域の実情や課題を理解し、多様な人々と協働しながら、自らの役割を見出し、主体的に社会に参画できる人材であると考えております。
このような人材の育成に向けて、県立高校では、総合的な探究の時間などにおいて地域課題等をテーマとする探究活動に継続的に取り組んでおります。
例えば、熊谷市内の県立高校では、熊谷市と連携して市の課題解決等の政策提言に取り組んでおり、「子供が安心して遊べる緑のまちづくり」や「サイクリングを通じた地域の活性化」等を市長に提言しました。
生徒からは、「地域の課題を自分ごととして考えるようになった」や「まちづくりにつながる仕事に興味を持った」などの声が上がっています。
県といたしましては、県立高校における地域と連携した探究活動等を通じて、地域に学び、地域で活躍できる人材を育成してまいります。