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掲載日:2026年7月10日
Q 杉田茂実 議員(自民)
知事は御就任以来、二つの歴史的課題への対応を掲げておられます。その一つが、激甚化・頻発化する自然災害への対応です。
私は、自然災害の中でも県民の生活や健康に最も深刻かつ長期的な影響を及ぼすのは、地球温暖化に伴う気温上昇と猛暑の激化であると考えます。夏本番を目前とする中、このまま気温の上昇が続けば、将来的には本県の一部地域において居住が困難となるリスクすらあるのではないかと強く危惧しております。
実際に35度を超える猛暑日の日数は、近年では30日を超える年が常態化し、令和7年には50日を超えるなど過去最多を更新しています。令和7年8月5日に群馬県伊勢崎市では41.8度を記録しました。かつては、夏休みには外で遊ぶことが当たり前であった子供たちの生活も、今や熱中症警戒アラートの頻発により屋外活動が制限される状況へと大きく変化しております。
さらに、気象庁などの予測によれば、このまま温暖化が進行した場合、今世紀末には本県の平均気温が最大で約4度上昇し、猛暑日が大幅に増加する可能性も指摘されており、今正に本気で対策に取り組む必要があります。もはや猛暑は単なる気象現象ではなく、県民の命と健康を脅かす災害として捉えるべき段階にあると考えます。
一方で、気候問題は県境を越える広域的な課題であり、本県単独の取組だけでは効果は限定的です。沿岸部に位置する東京都・神奈川県・千葉県・茨城県では、海風の影響により日中の気温上昇が一定程度抑えられている一方、本県をはじめとする内陸部の群馬県・栃木県南部は、言わば熱のたまり場となりやすく、猛暑が顕著です。より環境が近しい内陸3県の地域同士こそ、同じ危機感を共有し連携すべきと考えます。
私の地元熊谷市は、平成19年に40.9度という当時の国内最高気温を記録しました。しかし、熊谷市はその暑さを単なる課題としてではなく、暑さ対策日本一のまちを目指して歩んできました。猛暑はもはや地域課題にとどまらず、広域的な危機管理の課題です。将来の県民の命と暮らしを守るため、熊谷市の知見とともに埼玉県環境科学国際センターの確かな実績も最大限活用していくべきではないでしょうか。
今後は埼玉県、群馬県、栃木県の3県が連携し、猛暑対策や熱中症予防、都市環境の改善、緑化の推進、気候変動への適応策などについて、共同研究や情報共有を行う広域連携モデル「(仮称)猛暑日対策連絡会議」の構築を進めるべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
また、豪雪地帯には国による特別な支援制度がある一方、猛暑地域への支援は十分とは言えません。今後、3県が連携し国に対して、猛暑対策に特化した新たな支援制度や財源措置の創設を求めていくべき時期にきていると考えますが、併せて知事の御所見をお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
全国的に猛暑が進行する中、広域連携は有効な手法と考えますが、猛暑対策は、群馬県、栃木県との三県だけにとどまらず、全国的に連携して取り組むべき課題と考えます。
県では、環境科学国際センター内に気候変動適応センターを設置し、県内30地点で暑さ指数をリアルタイムで測定・公表するなど、県民や事業者の熱中症対策に活用いただける情報を発信するなど、ユニークな取組を行っております。
また、県では「埼玉県地球温暖化対策推進委員会」の中に、農林業や道路など各分野における暑さ対策や、熱中症の防止等について議論する専門部会を設置し、国や他県の先進事例などを共有しながら、全庁的対応を進めております。
さらに、本県では、長年「暑さ対策日本一のまち」を掲げ、独自の猛暑対策に取り組んできた熊谷市などに、全国の模範となる取組がございます。
こうした本県の取組を埼玉県のためだけにとどめるのではなく、全国に発信・共有していくことが重要と考えます。
そのため、私としては全国知事会などを通じ、より広域的な枠組みでの取組を進めたいと考えております。
次に、今後、三県が連携し、国に対して猛暑対策に特化した新たな支援制度や財源措置の創設を求めていくべきについてであります。
議員お話しのとおり、豪雪地帯には法に基づく特定の地域への特別な支援制度が設けられている一方で、気候変動による猛暑は、もはや全国的課題であり、特定の地域のみを支援するだけでは十分ではないと考えます。
このため、猛暑対策に必要な新たな支援制度や財源措置についても、全国知事会や関東知事会などを活用した国への働き掛けを検討したいと思います。