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掲載日:2026年7月9日

令和8年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(美田宗亮議員)

「防災先進地域化」の考えについて

Q 美田宗亮 議員(自民)

近年、気候変動の影響による豪雨災害の激甚化・頻発化に加え、首都直下地震発生の切迫性も指摘される中、本県における防災・減災対策は、かつてない重要局面を迎えております。特に、中川・綾瀬川流域を抱える県東部地域は、これまでも水害リスクと向き合いながら発展してきた地域であり、私はこれまで予算特別委員会や一般質問を通じて流域治水の推進や避難体制の強化、インフラ整備の必要性を訴えてまいりました。
その中で、近年、国の防災政策においても大きな考え方の転換が進んでおります。従来のように行政が災害を防ぎ切るという発想だけでは、激甚化する自然災害には対応し切れない時代となりつつあります。だからこそ、現在は被害をできる限り小さく抑え、社会機能を維持し、迅速に復旧・再生できる体制をどう構築するか、いわゆるレジリエンス強化の視点が極めて重要になっております。
つまり、防災とは単なる河川整備や耐震化にとどまらず、都市政策、福祉政策、地域コミュニティ政策、さらにはデジタル政策まで含めた総合政策へと変化しているのです。具体的には、水害時の広域避難を前提とした自治体間連携、要配慮者の個別避難計画の実効性向上、停電や通信障害を想定した地域単位でのエネルギー確保、避難所の生活環境改善、AIやデジタル技術を活用した避難情報の高度化など、平時から災害後の生活維持を前提とした地域設計が求められております。
また、私は人口減少社会において防災力そのものが地域の価値になると考えております。災害への不安が定住や企業立地の阻害要因となる一方で、この地域は災害への備えが進んでいる、有事の際も安心して暮らし続けられるという信頼は、これからの都市間競争において極めて大きな意味を持つようになります。本県は、これまで防災インフラ整備に力を入れてこられましたが、今後はさらに一歩進め、防災先進県埼玉を目指すべきではないでしょうか。
そこで、本県は今後、流域治水やインフラ整備に加え、地域レジリエンス強化という観点から、防災・減災政策をどのように進化させていくお考えか。また、それを人口減少時代における埼玉県の新たな地域価値として、どのような位置付けをしていくおつもりなのか、知事にお伺いいたします。

A 大野元裕 知事

本県では、激甚化・頻発化する自然災害などへの危機対応という歴史的な課題に対し、私の強力なリーダーシップの下、総力を挙げて、様々な取組を行ってまいりました。
例えば、インフラ整備では、「中川・綾瀬川緊急流域治水プロジェクト」などの流域治水対策を推進するとともに、道路のバイパス整備や多車線化、幹線道路ネットワークの強化や橋りょうの耐震化などを推進しています。
国は令和2年に、今後はハードだけで治水対策を行うことはできず、ソフト対策が重要であることを明確に述べており、個別のインフラ強化にとどまらない流域治水等の地域における防災対策を推進してきております。
埼玉県におきましては、ハードだけで災害対策を行うことには限界があるとの考えから、アメリカのFEMAの取組を参考に、関係機関同士の強固な連結を推進し、県全体の災害対応力を強化するため、埼玉版FEMAを推進しています。
埼玉版FEMAでは、これまで風水害、地震、大雪、火山噴火、林野火災、国民保護事案など、様々なシナリオに基づく訓練を34回実施をしてまいりました。
防災・減災政策を進めるに当たり、議員お話しの地域レジリエンス強化の視点は、大変重要と私も考えます。
そこで、災害による被害を最小限にするため、埼玉版FEMAの新たな取組として、防災DXによる迅速な情報共有等の手順を定めたプロトコールを、全庁や関係機関に広く浸透させ、防災人材を育成していきます。
また、よりシビアな想定として、新たに台風と地震が同時に起こる複合災害の訓練を行うとともに、住民の広域避難における自治体間連携の訓練の実施も今後検討してまいります。
インフラの強靭化による災害に強い県土づくりに加え、全国に先駆けた取組である埼玉版FEMAを深化させ、他に類を見ない形で県民の安心・安全を確保することで、埼玉県の地域価値の向上にもつなげてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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