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掲載日:2023年5月16日

平成28年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(権守幸男議員)

認知症施策について

Q 権守幸男議員(公明

認知症は誰もがなる可能性のある病気です。先日、奥様と買い物に出掛けた認知症の御主人は、買い物帰りの途中で奥様と別れたままとなりました。夜になっても帰宅しなかったため、その家族は慌てて地元警察署に捜索願を出し、防災無線で迷い人として市民への協力を仰いでもらいました。明け方6時頃です。御主人は自宅近くのコンビニで無事保護されました。御主人が保護されてほっとされながらも、一日中捜し続け、憔悴し切った奥様からは、認知症の方やその家族を地域で支えるまちづくりをしてくださいと訴えておりました。今や防災無線から認知症による迷い人を知らせる放送を耳にするのは日常茶飯事となり、大きな問題です。
先月、2月20日の読売新聞によりますと、家族などの介護者から捜索願が警察に出された認知症高齢者数が平成25年度では1万783人に上っています。また、NHKの調べでは平成17年から25年の8年間に認知症の方の鉄道事故は76件で、そのうち64人の死亡が確認されています。大変に痛ましいことであります。
住み慣れた地域で、安全で安心に住める体制づくりを急がなくてはなりません。本県は認知症高齢者施策の取組として、平成29年度末までにサポーターを40万人とする目標を掲げております。これまで26万362人が養成されております。私もサポーターでありますし、知事もそのお一人です。これが認知症サポーターの証、オレンジリングです。
ところで、サポーターの方々から認知症高齢者のため、地域に役立ちたいといった声をいただきます。私は、養成されたサポーターに活動や活躍の場をつくる取組が必要と考えております。先進的な熊本の取組を御紹介いたします。
熊本県では、サポーターが積極的に活躍をされております。例えば、慶弔ボランティアや見守りなど、それぞれの地域の実情に応じた活動が実施されております。また、認知症の方などにサポート活動を行いたいと考えている方にはステップアップ研修会の開催などの取組も積極的に行われております。本県にとって、熊本モデルは大いに参考になると考えます。本県の認知症サポーターが一層活躍できる取組を進めるべきと考えます。福祉部長の御所見を伺います。
次に、平成26年6月、この場で私はサポーター養成講座と実践的訓練をセットで行うことについて提案をいたしました。実践的訓練は、認知症の方にやさしい地域づくりの手法の一つだと考えております。
そこで、これまでの実践的訓練の実施された回数は何回か、その参加者数はいかほどかお答えください。また、県内で未実施の市町村がありますか。併せて、本県は今後どう取り組むのか、福祉部長の御所見をお伺いします。
警察本部長にお伺いします。埼玉県警察は認知症高齢者に現場でどう対応するか、これを学ぶため昨年10月からサポーター養成講座の受講を始められたとお聞きしております。受講対象者は県内39署の警察官と警察職員7,850人。これまでの受講者数と講座を受けられた警察官の声をお聞かせください。また、現場での具体的な成果があればお聞かせください。併せて、今後の取組について警察本部長にお伺いいたします。 

A 田島 浩 福祉部長

認知症サポーターが一層活躍する取組を進めるべき、についてお答えを申し上げます。
県は、認知症を正しく理解し、認知症の方やその家族を温かく見守る役割を担っていただくために認知症サポーターを養成しております。
議員お話しのとおり、サポーターからは、「認知症の人を介護する家族の手助けをしたい」、「地域で何か手伝いたい」などのお話しをいただいております。
市町村では、活動を希望している方に対して認知症の方との接し方を学ぶフォローアップ研修を実施し、認知症の方やその家族などが集う認知症カフェでスタッフとして活動していただいている例もあります。
また、サポーターの登録制度を設けて、認知症グループホームなどでのボランティア活動につなげている市町村もあります。
県といたしましては、市町村職員を対象とした研修会で、こうした取組事例や他県の先進事例を紹介し、認知症サポーターの自主的な活動がより一層推進されるよう努めてまいります。
次に、実践的訓練の実施状況と今後の取組についてでございます。
この訓練は、実際の街の中で認知症の方の徘徊を想定して声の掛け方などを学ぶものです。
訓練の実施に当たっては、自治会やボランティアへの協力依頼や事前説明会の実施などの準備が必要でございます。
訓練は、平成26年度以降、8市町で16回実施され、約1,500名の方が参加しています。
実践的訓練は、認知症の方が地域で安心して暮らすための有効な手法のひとつであると考えております。
このため、市町村職員を対象とした研修会において、訓練を行った市町村から実施方法などを発表していただいております。
さらに、訓練を実施していない市町村の職員に他の市町村の訓練に参加していただくよう促すなど、より多くの市町村で訓練が実施されるよう努めてまいります。

A 貴志浩平 警察本部長

昨年、県警察が受理した認知症に係る行方不明者届けは539件で、前年と比較して210件、率にして63.8%増加し、年々増加する傾向にあります。
県警察では、こうした状況を踏まえ、昨年から、そうした方々の捜索に当たる警察署の警察官等に対し、認知症サポーター養成講座の受講を進めております。
今年1月末現在の受講者数は、34警察署の2,951人となっており、今後警察署員全員の受講を目指しております。
同講座を受講した警察官からは、「認知症の症状、認知症の方の気持ち、認知症の方に接する場合の注意点がよく理解できた。」、「今後の警察業務に生かしたい。」などの声が聞かれております。
また、同講座の成果でありますが、一つの事例として、昨年10月に講座を受講した警察署の警察官が、高齢者の事案を取り扱った際、言動から認知症の疑いを認め、家族に受診を勧めたところ、その後、医師から認知症との診断を受け、早期治療につながったということで感謝の言葉が寄せられた例がございました。
県警察といたしましては、今後も認知症高齢者の方々が関係する事案に対し、迅速かつ適切に警察活動を行ってまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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