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掲載日:2023年5月16日

平成28年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(西山淳次議員)

もう一つの健康長寿プロジェクト~歩いて暮らせる街づくり~

Q 西山淳次議員(公明

上田知事が進めてこられた本県の健康長寿埼玉プロジェクトがモデル市での成果を踏まえ、全県への展開を目指す段階に移っております。先般、私も県の「とことんモデル」である志木市の取組を視察しましたが、市民の関心も高く、盛り上がった雰囲気でした。今後の成果に大いに期待したいと思います。
さて、本県が進める健康長寿埼玉プロジェクトは、ウオーキングや筋力トレーニング、食事などを通じて個々人の健康づくりを目指すソフトウエアが中心であり、その気になってくれる方をどう増やすかが鍵となります。一方、もう一つの健康長寿策として私が注目したいのが、街づくりというハードウエアそのものを健康志向にする取組、歩いて暮らせる街づくりであります。
私はかねてから、少子高齢化の時代にはバス路線など公共交通機関の再編も含めたコンパクトシティ化が不可欠な課題と考えておりましたが、コンパクトシティを更に進めた健康都市、スマートウェルネスシティという考え方があることを知りました。筑波大学の久野譜也教授が提唱されているもので、既にこの考え方に共鳴する自治体首長による研究会も継続的に開催をされているそうであります。
まずは、興味深いデータを一つ御紹介いたします。東京都、大阪府、愛知県の日常生活における主な移動手段を聞いたところ、「自動車」と答えた人の割合が、東京は約35パーセント、大阪約45パーセント、愛知約75パーセントという数値でした。一方、糖尿病の外来患者の数は、東京が一番少なくて、愛知県が一番多いそうです。私たちは、車に依存して便利な暮らしをしていると糖尿病など成人病にかかりやすいと認識をしているところですが、実際にデータでもその傾向が立証されています。
逆に言いますと、人々が車からおりることのできる、あるいはおりたくなるような街づくりは、人々を知らず知らずのうちに健康にするんです。便利さを求め過ぎた社会から、住むと自然に健康になれる街づくりへの転換とも言えると思います。
意図しなくても自然に歩いてしまう、歩かされてしまう、そういう街づくりには何が必要でしょうか。例えば、①都市の集約化、②歩行空間と公共交通機関の整備、③商店街の活性化などまちのにぎわい、こうした要素が必要と言われています。
先進事例としては、有名なのがドイツのフライブルク市という市であります。この市は、45年前に中心市街地に車の進入を原則禁止して、LRTと呼ばれる路面電車など公共交通を再整備をして快適な歩行空間の形成に成功いたしました。その結果、商店街の売上げは3倍以上伸びて、医療費もドイツの都市間の比較で下位となっています。
歩くことがいかに健康に寄与し、さらには医療費の抑制につながるかは、本県の健康長寿埼玉プロジェクトでも既に明らかであります。自然と歩いてしまう、歩きたくなる街づくりを進めていくことは、健康長寿日本一を目指す本県にとって大切な課題ではないでしょうか。
新たな提案ではございますが、県として今後どう取り組んでいくかを含めて知事の御見解を伺います。 

A 上田清司 知事

議員から御紹介がありました筑波大学の久野譜也教授には加須市の筋力アップトレーニングの事業監修者として成果検証をお願いしたところでもございました。
久野教授は全国各地の健康づくり事業を支援し運動教室などのソフト事業だけではなく健康を意識した街づくりを進めるべきと提唱されておられます。
私も高齢化社会において商店や医療施設などが住まいの近くにあり、自家用車を使わなくても歩いて暮らせるコンパクトな街づくりが重要であると考えております。
郊外に住む方にとっては身近なバスなどが便利に使え、公共施設や銀行などの都市機能が集約する中心地に気軽に行けることが大切であります。
久野教授の研究でも、バスなどの公共交通を使うことは車で出かけるよりも身体活動量が増加し健康度も向上すると言っておられます。
そこで県では、バスをより利用しやすいようバス停のそばのコンビニ店舗などに協力をいただき、気軽にバスが待てる「バスまちスポット」として、21の市町の272施設を登録・公表をしております。
現在も活用されているところです。
また、いくつかのバス会社では、バスの現在位置やあと何分で到着するのかを簡単に知ることができるサービス、「よんでバス」も路線によっては提供しており、この路線も順次拡大するとバス会社の方から聞いているところでございます。
加えて、身近な商店街の歩道や遊歩道での景観整備、休息スポットや公園施設の整備などを県、市、商店街が連携して行うことも必要だと思います。
引き続き、健康長寿埼玉プロジェクトを推進するとともにご提案の歩きたくなるような街づくりを進め、健康長寿日本一を目指して取り組んでいきたいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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