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掲載日:2025年10月9日
風味も地元愛もたっぷり。産地だからこそ味わえる、ほくほくの秋の実
ご存知ですか。
埼玉県は、くりの産出額が全国8位と上位に位置します。中でも日高市は「高麗川(こまがわ)マロン」や「日高ぽロン」といったブランド栗の産地として知られています。
秋。市内にある「四季の菓子工房シャロン」では、マロンクリームがたっぷりのった、期間限定販売の「高麗川モンブラン」が大人気です。20年ほど前、地元産のくりを使って生まれました。
「発売を待っているお客様が多いのは、地元への愛着の表れ」と、オーナーシェフの広見純(ひろみじゅん)さんは話します。
ただ、広見さんは、生産者の高齢化と後継者不足に、
「地元産のくりがいつまで使い続けられるだろうか、とモヤモヤしていました」と言います。
そこで、地元産のくりの味をお客様に届け続けるため、新たな試みを始めました。
モンブランの印象を決めるマロンクリームのベースになるくりのペースト作りを、近隣の障がい者の就労支援施設に委託しました。これは、地元の有志が進めるプロジェクトで、広見さんは3年ほど前から味や風味について助言を続けています。
鬼皮をむき、渋皮を取り除く。「渋皮は雑味になります。とにかく人の手で丁寧に、が大事」と広見さん。くりを加工して利用するためには避けては通れない、この作業には多くの人手と時間がかかります。
高麗川モンブランには毎年100キロのくりのペーストを使いますが、そのうち自家製は1割に当たる10キロ。自家製ペーストには地元産のくりを使い、残りは他の産地へペースト作りを委託していました。
広見さんは、「現在の人員では、これが自家製できる最適の量。地元産の割合を100%にするのが理想で、産地の近くでペーストを加工できるようになれば実現できると期待しています。同業の仲間にも地元産ペーストを求める声は高いので、需要は必ずある。県産くりの付加価値が飛躍的に向上すると思います」と、期待を込めます。
ペーストには、規格外のくりが利用できるので生産者の収入増につながります。さらに、ペーストが評価されることは生産を担う施設利用者のやりがいにもなります。
広見さんは、「マロンパイやほかの焼き菓子にも地元産のペーストを使いたいと考えてきました。地元産の使用量を増やせれば、何よりも地元に愛着を感じているより多くのお客様に喜んでもらえます」と話します。
ほくほくとした日高産のくりが、ホクホクの笑顔をつくります。広見さんがこだわるのは、品種よりも地元産です。
「ほくほくとした食味とほのかな甘みは、ほかの産地に引けをとりません」。
マロンペーストをめぐる奥深い産地の味わいを、どうぞお召し上がりください。
店舗名:四季の菓子工房シャロン
所在地:日高市高麗川1-7-8
営業時間:10時~18時
定休日:月曜日
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