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掲載日:2026年7月10日
Q 保谷武 議員(自民)
身体介護を支援する介護ロボットは、介護人材不足に対応する福祉政策であると同時に、ロボティクス産業、フィジカルAI関連産業にとっても有望な成長分野であります。
現在、こうした介護ロボットへの需要は、見守り支援機器ほど明確には顕在化していないかもしれません。しかし、だからこそ行政が介護現場とロボティクス産業をつなぎ、需要を掘り起こし、実証、導入、改善を後押ししていく意義があります。
さらに、将来的には、デバイスを通じて現実世界で物理的に動作するフィジカルAIが実用化し、これを搭載して自律的に稼働する人型介護ロボットが活用される時代がやってまいります。介護分野でのフィジカルAI開発のためには、介護現場での実際の介助動作、利用者との関わり、職員の業務負担、導入後の課題など、現場データの蓄積が不可欠であります。
今から身体介護を支援する介護ロボットの導入と定着を進めることは、将来のフィジカルAI開発に必要な現場データを蓄積し、研究開発や製品改善に活用していく仕組みを整えることにもつながります。つまり介護現場は、単なるロボティクス製品の営業先、販売先にとどまるものではありません。介護ロボットを実際に使うことで、現場データを蓄積していく場にもなり得ます。
そこで、産業労働部長に伺います。
介護ロボットの社会実装支援を、福祉政策のみならず、県内ロボティクス産業の育成にもつながる産業政策として位置付け、福祉部と産業労働部が連携し、介護施設と県内ロボティクス関連企業、フィジカルAI関連企業、導入支援事業者等をつなぎ、介護現場での実証、導入、改善を通じてデータ基盤整備の仕組みをつくる考えはないでしょうか。
A 萩原啓 産業労働部長
仮称SAITAMAロボティクスセンターでは、社会的課題解決に資するロボット産業により多くの県内企業が参入することを目指しており、主たる支援分野の一つに介護を位置付けております。
これを受け、センターの開所に先駆け組織しました、ロボット開発企業など1千者以上が参画する埼玉県ロボティクスネットワークでは、介護関係者と会員企業との意見交換の場を設けてきました。
そこでは、多様な利用者への対応や安全性など、介護ロボットに多くの技術的課題が指摘されたところでありまして、その解決のためには現場データを蓄積し、評価・検証を経て改善につなげていく仕組みが重要と考えます。
そこで、今年度から、新たにネットワークが開催するセミナーやマッチングの機会を通じてロボット開発企業と介護現場をつなぎ、現場データの収集を支援してまいります。
一方で、議員お話のデータ基盤については、国のAIロボティクス戦略におきまして国が整備することとしています。
引き続き、国の取組と歩調を合わせながら、福祉部と連携し、ロボット開発企業などが介護現場での運用データを蓄積できる環境づくりに取り組んでまいります。