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掲載日:2022年12月27日
Q 町田皇介 議員(民主フォーラム)
クワイエットアワーとは、発達障害の人に多い、聴覚、視覚など感覚過敏の方がストレスを感じないよう、日時を限って施設の音や照明を抑えるなど配慮する取組です。令和3年6月定例会で、県有施設を利用したクワイエットアワーの導入について質問をし、大野知事からは、さいたま水族館など県有施設での導入を前向きに検討しますとの答弁をいただき、今年6月、さいたま水族館でクワイエットアワーの試行が実施されました。
また、感覚過敏の方の特性やクワイエットアワーの意義を県ホームページで周知し、県有施設だけでなく、他県でクワイエットアワーを実施している商業施設の先進的な取組を紹介するなど情報発信を行うとの答弁もいただき、「感覚過敏のある人に対する優しい社会環境づくり」という新たなページを作っていただきました。ありがとうございます。
さいたま水族館での試行日当日、私も現地を見学させていただきました。照明を通常よりも暗くし、BGMなどの音声も停止、館内には、ストレスが高まったときに落ち着くためのカームダウン・クールダウン室を設置、音や光が気になる場合に備えて、耳全体を覆うイヤーマフとサングラスも用意されていました。来場した子供たちは、ゆったりと時間をかけて楽しんでいる様子で、「今日は落ち着いてゆっくり見ることができた」と、付添いの方もおっしゃっておりました。日常生活の中で、子供が特定の場所に行きたがっても、周りの人に迷惑がかかるから行くのを諦めてしまう、そういう人ができる限り救われるよう、試行を受け、今後の本格実施となるよう切に願うところであります。
そこで、福祉部長にお伺いします。
まず、今回の試行を受けて、来場者にアンケートを取ったと伺っておりますが、来場者の感想、受け止め方はどのようなものであったのか、また、受け入れる側の意見も踏まえ、効果と課題をどのように捉えているのか、お聞かせください。
次に、県有施設の本格実施に向けては、どのような形で進んでいくのか、今後の見通しと、民間企業との連携についてのお考えも併せてお伺いします。
A 金子直史 福祉部長
「来場者の感想や受け止め方、さいたま水族館職員の意見」についてお答えを申し上げます。
本年6月、音や光の感覚過敏のある障害児を招いて、県内では初めてとなるクワイエットアワーをさいたま水族館で実施をいたしました。
参加した子供たちは、落ち着いた様子で水槽の中を覗き込み、大きな魚を見つけては喜んでいました。
引率した子供たちが通う事業所の職員からは、「自由に気兼ねなく見られて楽しんでいました」「思った以上に子供たちの居心地がよさそうでした」など好評をいただきました。
水族館の職員からは「初めての試みであり、手探りで不安だったが、実施できてよかった」という言葉をいただきました。
次に、「効果と課題をどのように捉えているのか」についてでございます。
クワイエットアワーの導入によって、子供たちが安心して伸び伸びと過ごすことができることを改めて認識したところです。
一方、照明の調整など事前準備や原状復帰などの作業に相応の時間や手間を要すること、パニックを起こした子供に適応した落ち着ける静かで小さな部屋の確保が簡単ではないこと、利用者のいない休館日に実施するため職員のシフト変更の対応が必要となるなど、実施上の課題も確認をいたしました。
次に、「県有施設の本格実施に向けては、どのように進んでいくのか」についてでございます。
さいたま水族館での実施結果については、他の県有施設にも周知するとともに、障害者福祉推進課の職員が施設を個別に訪問し実施を依頼いたました。
しかしながら、個々の施設によって施設の形状や設備、職員の態勢などが異なるため、すぐに、一律に本格実施をすることは難しいと感じております。
個別訪問の結果、実施を検討している施設もございますので、今後は、まずはそうした施設に試行的に実施をしていただいて、課題を整理してもらいながら本格実施に向けてできる限りの支援をしていきたいと考えております。
次に、「今後、民間企業との連携についてはどのように考えているのか。」についてでございます。
県内の民間施設やショッピングセンター等でクワイエットアワーを実施することは、感覚過敏のある方に対して幅広く社会の理解を促進し、配慮を促すためにも意義があることと考えます。
今後、民間企業等への一層の理解と協力を求めるため、県ホームページによる情報発信に加え、新たに経済団体等を通じて周知を図るなど広くPRを行ってまいります。
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