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掲載日:2023年12月18日

令和2年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(梅澤佳一議員)

新型コロナウイルス感染症と戦う - 保健所の体制整備

Q  梅澤佳一  議員(自民)

9月定例会でも多くの議員が保健所の運営状況を踏まえ、保健師の増員を訴えてきました。また、新型コロナウイルス感染症対策特別委員会の提言でも、保健師などの専門職を増員し保健所体制の強化を図ることと提言されています。
知事は、これまで答弁で保健師の増員の方向を示していますが、いまひとつはっきりしませんので伺います。
保健所では新型コロナ対応に追われ業務がひっ迫し、4月には215時間もの時間外勤務を行った職員がいたことが問題となっています。業務委託の活用、COVMATの創設などにより体制整備を行ったとしていますが、新型コロナの陽性患者数は第3波といわれるように11月から増加しており、11月21日及び12月8日には過去最多の172人となっています。この数値を見ると積極的疫学調査など専門的な業務を行う保健師が不足するなど、再び保健所の業務がひっ迫し、保健師をはじめとした保健所職員が過重な労働をしているのではないかと心配になります。
また、過去の保健師の採用試験の合格者数を見ると、平成29年が8名、平成30年が10名、令和元年が11名、令和2年が11名となっており、退職者を考慮すると近年は保健師が増員されているようには思えません。
知事は、9月定例会の一般質問の答弁の中で「保健所負担軽減のためにも更なる増員が必要であり、年度途中での職員採用を含め検討を進める」とおっしゃっていますが、その後、保健師をはじめとする保健所職員の増員についてどのような検討がなされているのでしょうか。年度途中の採用結果なども含め、分かりやすく御答弁願います。
また、国が8月28日に示した新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組の中で、保健所の体制の整備について示されており、当面の対応として応援派遣スキームの構築、HER-SYSの運用改善、一部事業の延期により、保健師などが専門性の高い業務に専念できる環境づくりを行うとされています。
加えて、今後の更なる対応策として潜在保健師のリスト化、定期的な研修実施等を行う保健師等の人材バンクの創設が掲げられています。保健所の体制を強化していくためには人材の確保が最重要であることから、有効な施策であると考えています。
具体的な取組として、資格を持っているが実務から遠ざかってしまっている保健師に対し、すぐに感染症の最前線で勤務できるように有効な研修等を実施したり、また、フルタイムでの勤務が難しい保健師の方に柔軟な勤務体系を整備したりするなど保健所の体制を強化していくため、あらゆる対応策を検討すべきと考えますが、どのように保健所の体制強化を行っていくのか、知事の御所見を伺います。

A  大野元裕  知事

保健師をはじめとする保健所職員の増員についてどのような検討がなされているのかについてでございます。
保健所職員のうち、特に業務が集中している保健師について、新型コロナウイルス感染症の感染ピーク時を想定し必要人員の検討を行った結果、38人の増員が必要と判断をいたしました。
今年度の職員採用試験は既に終了していますが、更に必要な人員を確保するため、12月8日から採用選考の募集を開始しています。
なお、選考に際しては、例年の採用試験で29歳以下としている年齢制限を撤廃し、より多くの方に応募いただけるようにいたしました。
また、年度途中での採用については、10月に会計年度任用職員として1人を採用しているところでございます。
次に、どのように保健所の体制強化を行っていくのかについてでございます。
未知のウイルスに対処するにあたり、どのような要請を行い、如何なる政策を行えば、どの程度成果が出るか等は、国ですら明示が出来ない中、県としては狭義の体制強化のみならず、様々な手法を組み合わせているところです。
保健所の体制については、クラスター対策を支援する「COVMAT」の創設や相談業務外部委託の活用により業務の切り離しを進めるとともに、ICTツールの導入、更には43人の応援の看護師を配置するなど職員の応援体制構築と並行して、職員の負担軽減に腐心してまいりました。
また、感染者を増やさないことが何より保健所の負担軽減となります。
そこで、特に重症化リスクが高く、命に関わりかねない高齢者が入所する1,000を超える高齢者入所施設に対し、県職員による緊急一斉巡回を実施し、感染拡大防止対策が各施設で適切に講じられるよう徹底を図っています。
さらに、特措法第24条第9項に基づき、業界ガイドラインに従った感染症対策が徹底されていない飲食店について施設の使用停止や、3市を対象に営業時間短縮の協力要請を行い、感染者を増やさない取組を進めています。
また、新たに採用する保健師は、実務から遠ざかっていた方もおられるでしょうし、保健所での勤務経験がある方ばかりとは限りません。
そこで、保健師を対象とした従来からの研修に加え、特に感染症の知識や実践能力を身に付けるための研修など、スムーズに感染症対策の現場に入るための必要な研修を実施してまいります。
子育てや介護などの事情によりフルタイムでの勤務が難しい方には、短時間勤務の制度をご活用いただけます。
潜在保健師の皆様に、こうした県の研修や勤務制度、そして保健所で働くことのやりがいを看護協会などを通じてしっかりとお伝えし、より多くの志の高い優れた人材の確保を図ってまいります。
なお、看護協会の登録制度を活用することが、人材バンクの創設よりも実効的であるとの専門家の助言もあり、協会と連携を強化しております。
あわせて、引き続き保健所職員の負担軽減に努め、積極的疫学調査などの専門的業務に集中できる環境を確保することにより、保健所の体制強化を更に進めてまいります。 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 


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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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