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掲載日:2021年3月30日

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答申第143号 「ファイル管理表2007年分(48所属分)」の不開示決定(平成21年3月19日)

答申第143号(諮問第169号)

答申

1 審査会の結論

埼玉県警察本部長(以下「実施機関」という。)が平成20年7月3日付けで行った「ファイル管理表2007年分(48所属分)」を保有していないとして不開示とした決定は、妥当である。

2 審査請求及び審議の経緯

(1) 審査請求人は、平成20年6月23日に埼玉県情報公開条例(以下「条例」という。)第7条の規定に基づき、実施機関に対し、「ファイル管理表2007年分(48所属分)」についての公文書の開示請求(以下「本件開示請求」という。)を行った。

(2) 実施機関は、本件開示請求について、平成20年7月3日付けで、「当該公文書は作成しておらず、保有していないため。」との理由により公文書不開示決定(以下「本件処分」という。)を行い、審査請求人に通知した。

(3) 審査請求人は、平成20年7月4日付けで、埼玉県公安委員会(以下「諮問庁」という。)に対して、以下の趣旨の審査請求を行った。
(審査請求の趣旨)

  • 一、本件処分を取り消せ
  • 二、(義務付け)本件文書を作成して開示せよ
  • 三、(措置)本件文書の作成権限を各所属長に委ねよ
  • 四、(措置)ファイル管理表の項目名を当初のものに戻せ
  • 五、(措置)検索資料をファイル基準表に変えよ
  • 六、(措置)検索資料に文書受付・発送簿を加えよ

(4) 当審査会は、当該審査請求について、平成20年9月4日に諮問庁から条例第22条の規定に基づく諮問を受けた。

(5) 当審査会は、平成20年10月15日に諮問庁から開示決定等理由説明書の提出を受けた。また、同年11月26日に諮問庁の職員から意見聴取を行った。

(6) 当審査会は、平成20年12月24日に審査請求人の口頭意見陳述を行った。

3 審査請求人の主張の要旨

審査請求人が主張している内容は、おおむね次のとおりである。

(1) 検索資料は、当然に新しいものとされなくてはならない。また、直近の2年度間ぐらいは備え置くべきものである。

(2) 検索資料については、実施機関に対し、窓口に備え置く義務が課されている。

(3) したがって、本件文書の不存在はにわかには信じられず、本来作成されていて当然なものなので、その真否及び当否については、厳しく検証されなければならない。

(4) 検索資料としては、知事部局のようにファイル基準表とすべきである。

(5) さらに、県議会のように、文書簿(文書管理台帳)の提供についても検討されるべきである。

(6) 主位的には本件処分を取り消せ、予備的には検索資料作成・備付けの義務懈怠の瑕疵の存在を宣言する内容の答申を求めたい。また、速やかに2007年ファイル管理表の備付け、検索資料のあり方の全面的見直し、ファイル基準表及びファイル管理表の作成要領(相当するものを含む。)の公表をするよう意見されたい。

4 諮問庁の主張の要旨

諮問庁が主張している内容は、おおむね次のとおりである。

(1)本件開示請求の内容

本件開示請求の内容は、「ファイル管理表2007年分(48所属分)」というものである。審査請求人は、本件開示請求以前から、公文書を検索するための資料として、けいさつ情報公開センターに備え付けてある「平成15年公文書ファイル管理表」は不十分であり、これでは特定できない旨申し立てていたことから、「ファイル管理表」は、「公文書ファイル管理表」を指し、本件開示請求の内容は、「公文書ファイル管理表」の2007年分である。
また、本件開示請求時に、「48所属分」の内容を確認したところ、埼玉県警察本部に属する47所属及びさいたま市警察部1所属の計48所属分である旨審査請求人は申し立てた。

(2)公文書ファイル管理表

「公文書ファイル管理表」は、条例第31条に規定される公文書を検索するための資料として、「公文書を検索するための資料に関する告示」(平成13年埼玉県警察本部告示第2号)に基づき作成しているものであり、埼玉県警察本部総務部文書課長(以下「文書課長」という。)及び警察署長(当該警察署長が保有するものに限る。)が保管し、一般の利用に供しているものである。
また、埼玉県警察公文書開示等事務手続要綱(平成13年埼例規第88号・文)第23条において、「公文書を検索するための資料は、公文書ファイル管理表とし、文書課長が所属長と協議の上作成し、総務部文書課の窓口及び警察署の窓口に備え付けるものとする。」と規定され、現在、当該要綱に基づき、公文書を検索するための資料として、文書課長が所属長と協議の上作成した「平成15年公文書ファイル管理表」を埼玉県警察本部総務部文書課(以下「文書課」という。)の窓口及び警察署の窓口に備え付けているところである。

(3)本件不開示決定の理由

  • ア 審査請求人は、本件処分を取り消すよう申し立てているが、上記(2)のとおり、条例、告示及び要綱に基づき公文書を検索するための資料として作成し、閲覧に供することとされるのは「公文書ファイル管理表」であり、本件開示請求時に作成し一般の利用に供していたのは、「平成15年公文書ファイル管理表」である。
    したがって、実施機関は、本件開示請求に係る公文書は保有しておらず、条例第14条第2項の規定に基づき不開示決定をしたものである。
    審査請求人は、上記3(1)から(3)までのとおり主張するが、条例において、情報公開を実施している機関には、公文書を検索するための資料の作成が求められているものの、「当然に、新しいもの」を作成するまでの内容が要求されているものではない。実施機関においては、公文書を検索するための資料として、「公文書を検索するための資料に関する告示」で「公文書ファイル管理表」を定め、埼玉県警察公文書開示等事務手続要綱でその作成を規定しているが、公文書を検索するために必要な資料を作成するのであって、「当然に、新しいもの」の作成を定めているわけではなく、必要と認めた場合に作成している。
    「平成15年公文書ファイル管理表」は、公文書の類型等を概略的に示すことで、請求すべき公文書を検索するための一助となる参考情報を提供することができるものとして作成されたものであり、広く県民一般の利用に供する価値は十分認められる。
  • イ 「一、本件処分を取り消せ」以外の審査請求の趣旨は、いずれも本件処分とは関わりのない申立てである。
    「ニ、(義務付け)本件文書を作成して開示せよ」は、実施機関に新たな文書の作成を求めるものであって、本件処分の範囲から外れた申立てであり、本件処分とは関わりはない。条例上、開示請求があった場合において、当該開示請求に係る公文書が存在しないとき、当該公文書を作成し、開示しなければならないとする義務は求められていない。
    「三、(措置)本件文書の作成権限を各所属長に委ねよ」、「五、(措置)検索資料をファイル基準表に変えよ」及び「六、(措置)検索資料に文書受付・発送簿を加えよ」は実施機関が作成する資料についての要求、「四、(措置)ファイル管理表の項目名を当初のものに戻せ」は実施機関が作成する資料の内容についての要求であって、本件処分の範囲から外れた申立てであり、本件処分に基づくものではない。

5 審査会の判断

(1) 本件開示請求等について

本件開示請求は、実施機関が条例第31条の公文書を検索するための資料として定める「公文書ファイル管理表」の平成19年分の埼玉県警察本部に属する47課・所・室・隊及びさいたま市警察部の計48所属に係るものの開示を求めるものである。
実施機関は、本件処分において、本件開示請求に係る公文書は作成しておらず保有していない、との理由により不開示決定を行い、これに対し、審査請求人は、本件開示請求に係る公文書は作成されていて当然のものである等の理由により本件処分を取り消すこと等を求め、審査請求をした。
このため、以下、本件開示請求に係る公文書の存否について検討する。

(2) 本件開示請求に係る公文書の存否について

  • ア 条例第31条は、「実施機関は、その定めるところにより、公文書を検索するための資料を作成し、一般の利用に供するものとする。」と規定し、各実施機関に対し、公文書を検索するための資料の作成等を義務付けている。実施機関は、「その定めるところ」として「公文書を検索するための資料に関する告示」を制定し、「公文書ファイル管理表」を当該資料の1つとして定めている。
    なお、当該告示では、「公文書ファイル管理表」のほか「公文書保存台帳」を当該資料として定めており、「公文書保存台帳」は平成12年以前に作成等をした公文書に関して、「公文書ファイル管理表」は平成13年以降に作成等をした公文書に関して検索するための資料として作成されている。
    さらに、埼玉県警察公文書開示等事務手続要綱第23条では、「公文書ファイル管理表」の作成等について、文書課長が所属長と協議の上作成し、文書課の窓口及び警察署の窓口に備え付けるものと規定している。
    当審査会において、「平成15年公文書ファイル管理表」を確認したところ、当該管理表は、公文書を分類するための大分類、中分類及び小分類に相当する「項目」、「区分」及び「内容」という3つの項目により構成されている一覧表となっており、実施機関の所属別(課所別)に作成されていると認められる。
    一方で、実施機関は、その保有する公文書の分類を示すものとして、「公文書ファイル管理表」とは別に、「ファイル基準表」を作成している。「ファイル基準表」は、暦年ごとに実施機関が保有する文書等を事務の性質等に応じて系統的に分類し整理・保存をするため、毎年、実施機関の各所属において、事務室内に保管している文書等の点検・確認をした後、その分類等を示す一覧として作成されている。実施機関が「ファイル基準表」の作成とは別に「公文書ファイル管理表」を作成していることについて、諮問庁に確認したところによれば、「ファイル基準表」は、実施機関が文書管理のために内部的に作成し利用するものであって、そこに掲載される個別フォルダー名等の記載の中には、そのまま一般の利用に供したのでは捜査等の警察業務に支障が生じるおそれがあるなど、公にできないものも含まれることから、一般の利用に供するためのものとして「公文書ファイル管理表」を別途作成しているとのことである。
    また、「公文書ファイル管理表」は、その作成する時点において実施機関が保有している公文書の情報を掲載しその検索ができるよう作成しており、その作成に当たっては、その作成年の「ファイル基準表」だけでなく過去の「公文書ファイル管理表」も参考にしているとのことである。
  • イ 当審査会において、「公文書ファイル管理表」はいつ作成されるのか、毎年作成されるものではないのか確認するため、条例、「公文書を検索するための資料に関する告示」及び埼玉県警察公文書開示等事務手続要綱の関係する規定を確認したが、当該要綱第23条にどのような手続で作成されるのかの定めはあるものの、「公文書ファイル管理表」を作成する時期を定める規定は見当たらなかった。また、同条は、平成15年4月に改正されており、改正前は、各所属長が当該所属に係る当年分の「公文書ファイル管理表」を作成し、翌年の1月末日までに文書課長に送付すると定められ、少なくとも、「公文書ファイル管理表」は毎年作成することとなっていたものと認められる。当審査会において、「公文書ファイル管理表」はいつ作成されるのか、毎年作成されるものではないのか確認するため、条例、「公文書を検索するための資料に関する告示」及び埼玉県警察公文書開示等事務手続要綱の関係する規定を確認したが、当該要綱第23条にどのような手続で作成されるのかの定めはあるものの、「公文書ファイル管理表」を作成する時期を定める規定は見当たらなかった。また、同条は、平成15年4月に改正されており、改正前は、各所属長が当該所属に係る当年分の「公文書ファイル管理表」を作成し、翌年の1月末日までに文書課長に送付すると定められ、少なくとも、「公文書ファイル管理表」は毎年作成することとなっていたものと認められる。
    このことについて、諮問庁に確認したところによれば、現行では、特に毎年作成することとはしていない、とのことである。また、「公文書ファイル管理表」の作成状況については、平成13年及び平成14年の「公文書ファイル管理表」は作成したが、改正後にあっては、「平成15年公文書ファイル管理表」を作成した後は、当該資料が公文書を検索するための資料として利用に供しうるものであり、特段の支障もなかったことから、「公文書ファイル管理表」の作成はしておらず、したがって、本件開示請求の時点において、平成19年(2007年)の「公文書ファイル管理表」も作成していないとのことであった。
    さらには、審査請求人からの主張や平成20年12月の時点においても文書課の窓口に備え付けられていたのは「平成15年公文書ファイル管理表」であったとの口頭意見陳述の際の説明、また、当審査会において、県政情報センターの職員をして現に確認した際にも文書課の窓口に備え付けられていたのは「平成15年公文書ファイル管理表」であった。
    以上のとおり、「公文書ファイル管理表」の作成に関する規定や実施機関における運用、また、その作成状況等を確認したが、本件開示請求及び本件処分の時点において、平成19年(2007年)の公文書ファイル管理表が作成され、存在していたと推測させる事情はうかがえない。
    したがって、実施機関が本件開示請求に係る公文書は作成しておらず保有していないとの理由で、不開示決定を行ったことは妥当であると認められる。
  • ウ なお、実施機関においては、平成20年12月末に、「平成15年公文書ファイル管理表」を見直し、「平成18年公文書ファイル管理表」を文書課に備え付けたとのことであるが、公文書を検索するための資料の作成の趣旨や、上記アにあるように、実施機関における「公文書ファイル管理表」の作成方法等を踏まえると、「平成15年公文書ファイル管理表」がそのままの状態で翌年以降の検索資料として長年利用に供されていたことが適切な状況であったのか疑問を感じざるを得ない。実施機関にあっては、適時に見直しを行い、公文書を検索するための資料が適切に提供されるよう努められたい。

(3) その他の審査請求の趣旨について

その他の審査請求の趣旨については、本件処分とは直接関係するものではない。

以上のことから、「1 審査会の結論」のとおり判断する。

(答申に関与した委員の氏名)
飯塚英明、野口貴公美、松村雅生

審議の経過

年月日

内容

平成20年9月4日

諮問を受ける(諮問第169号)

平成20年9月24日

審議(第一部会第36回審査会)

平成20年10月15日

諮問庁から開示決定等理由説明書を受理

平成20年10月24日

審議(第一部会第37回審査会)

平成20年11月26日

諮問庁から意見聴取及び審議(第一部会第38回審査会)

平成20年12月24日

審査請求人の口頭意見陳述及び審議(第一部会第39回審査会)

平成21年1月28日

審議(第一部会第40回審査会)

平成21年3月19日

審議(第一部会第41回審査会)

平成21年3月19日

答申(答申第143号)

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