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掲載日:2026年10月23日

令和8年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(戸野部直乃議員)

妊娠・出産を望む方に寄り添う切れ目のない支援について-不妊・不育症の検査・治療における経済的支援

Q 戸野部直乃 議員(公明)

この件については、これまで我が団から萩原議員、権守議員が取り組んでまいりました。
令和4年4月から不妊治療の一部が保険適用となり、本県の不妊治療費助成は終了しました。現在は市町村を通じて不妊症・不育症の検査費を助成していますが、検査後の治療には、保険適用外の治療や先進医療など大きな自己負担が生じる場合があります。特に不育症は、治療まで含めた支援が必要です。当事者の方から、もう二度と流産したくない、できる検査や治療は受けてみたい、でも、金銭的・身体的な負担に加え、大きな精神的負担もあり、諦めざるを得ないとの切実な声を伺いました。治療を受けたいと願っているにもかかわらず、経済的な理由によって諦めざるを得ない、こうした状況は決して看過できるものではありません。
東京都では不妊治療への支援を拡充し、岐阜県では不育症の一定の治療にも助成しています。愛知県、県内市町村にも独自の支援があります。
本県議会では、令和4年12月の千葉議員の質問に対し、保険適用外の不妊治療について調査し、助成について研究したいと答弁しておりました。それから約4年が経過しています。
そこで、保健医療部長に伺います。
この間、具体的に何を調査研究し、どのような検討を行ってきたのでしょうか。独自の支援を行う他自治体や県内市町村の制度内容、対象治療、利用件数、事業費、利用者の状況を調査したのか伺います。また、他自治体の実績を参考に、本県で助成を行う場合の利用者数や必要な予算規模を試算したことはあるのでしょうか。行っていない場合は、制度設計や財政的な検討まで進めてこなかった理由を伺います。
不妊症や不育症は誰にでも起こり得るものであり、当事者の努力だけでは解決できない問題です。必要な治療を受けたいと願う方が、費用の負担を理由に治療を諦めることのないよう、県として支援の手を差し伸べるべきだと考えます。保険適用外の不妊治療や不育症の治療に対する独自の助成制度を設けるべきと考えますが、御見解を伺います。

A 縄田敬子 保健医療部長

県では、保険適用外の不妊治療について研究するため、他都道府県や県内市町村の状況把握を行い、助成対象や助成額などを確認しております。
先進医療に対して助成を行っている都道府県は、令和4年度は、12自治体であったものが、現在は33自治体で実施されております。また、県内でも6市町で先進医療の不妊治療に対する助成が行われています。
自治体によって、助成額、回数などに幅があり、例えば東京都では、1回の治療につき15万円を上限として10割の助成を行っております。
また、本県で実施するとした場合の試算については、県の早期不妊検査費助成事業において助成を受けた方の人数から試算を行っております。昨年度の助成実績が4,411人であったことから、先進医療としての不妊治療についても、同程度の方が対象となる可能性があります。
仮に、東京都と同額の補助制度を導入した場合、相当な財政負担が見込まれることから、県単独での助成は、慎重に検討するべきと考えております。
不妊や不育症に悩む方が、安心して幅広い治療が受けられるよう、国において保険適用範囲の拡大や自治体への財政支援などに加えて、先進医療に対する助成の創設についても、機会を捉えて強く要望してまいります。

再Q 戸野部直乃 議員(公明)

先ほど、各都道府県の制度について研究してきたとの御答弁がありました。しかし、率直に申し上げて、約4年間かけて研究してきた結果が、東京都と同じ制度を実施すれば相当な財政負担になるということだけなのでしょうか。令和4年12月の県議会では、県は先進医療について、有効性や安全性などの科学的根拠が十分ではないことから、慎重に検討するとの答弁をされております。そして、その上で他の都道府県の事例を調査し、助成について研究したいと答弁されました。では、この4年間で、当時課題として挙げていた安全性について、県として何を調査し、何を確認してきたのでしょうか。国の先進医療の仕組みの中で、現在どのような評価が行われ、どこまで安全性や有効性について科学的根拠が積み上がっているのか、お聞きいたします。
また、東京都と同じ制度を埼玉県で実施すれば相当な財政負担になるということも理解しておりますし、御答弁によって理解いたしました。しかし、私はここで一つ確認をしたいと思います。東京都と同じ制度をそのまま埼玉県で実施するかどうかだけが選択肢ではないのではないでしょうか。例えば岐阜県では、保険適用された体外受精、顕微授精に対して1回10万円を上限とした助成を行っております。また、愛知県では、先進医療に対する助成を行っています。このように、対象となる治療や助成額を限定することで、財政負担を抑えながら支援する方法もあります。
そこで、伺います。
東京都と同じ制度を導入した場合の財政負担だけではなく、岐阜県や愛知県など制度の規模を抑えた場合についても、埼玉県としてどの程度の対象者となり、どの程度の予算が必要になるのか試算しているのでしょうか。
また、財政負担が大きいということで終わらせるのではなく、県として実施可能な支援の規模を検討することが重要だと考えます。今日も相談を頂いた多くの皆様が、この議会中継を見ながら、子供を望んでも授かることができず、悩み苦しんでいる方がいらっしゃいます。その中には、治療を続けたい、できる治療は受けたいと思いながら、経済的負担から治療を諦めざるを得なかった方もいらっしゃいます。少子化対策を進めるのであれば、こうした方々の思いにもしっかりと目を向ける必要があるのではないでしょうか。
東京都と同じ制度ではなく、岐阜県や愛知県のように、対象や助成額を工夫した支援の方法もあります。なぜ寄り添おうとしないのでしょうか。治療を受けたいと願う方が経済的な負担によって治療を諦めることのないように、埼玉県として現実的に実施可能な支援策について、改めて検討すべきです。お答えください。

再A 縄田敬子 保健医療部長

医療の制度は日進月歩でありまして、不妊治療に取り組む方が新しい治療にチャレンジされたいということで、非常にそういったものに対して期待をお持ちになっていることはよく理解しております。
また不妊治療や不育症の治療が精神的にも肉体的にも大変厳しい状況であるということも認知しております。
この4年間で保険適用の範囲も少しずつですが拡大もしてきております。
現在も新しい治療等につきましては、国において安全性等の確認がされているところで確認がとれたものから保険適用になっているというふうに承知をしております。
先ほどの答弁で、全国の自治体の助成制度についてお答えを申し上げました。確かに今、答弁で使いましたのは、東京都と同じ制度で試算をした場合ということでございますけれども、全国の33の自治体のうちでは、議員のご指摘のように助成額も変わっておりますし、治療の対象の回数や年齢などに応じた回数なども制限があるもの、それから補助率について違いがあるものもございます。
そういった中で、私どもとしては、近隣の都県でまず比較の対象になるもの、ということで東京都の例を挙げさせていただきました。
これにつきましては、いろいろな制度がございますので、どの範囲で試算をすれば、どのくらいの規模になるのかということは、今後も検討が必要だというふうに考えております。
いずれにいたしましても、不妊治療に対して、どこでも安心して治療を受けられるというためには、国において統一的な制度や保険適用の範囲の拡大が必要だというふうに考えております。その点につきましては、機会をとらえまして強く国に対して要望していきたいと考えております。

再々Q 戸野部直乃 議員(公明)

例えば国において保険適用の対象となっていない治療であっても、一定の医学的な知見が蓄積されているものや、先進医療として国が一定の安全性を確認しているものもあります。そもそも東京では助成をしています。そうした治療については、全てを一律に対象外とするのではなく、国の制度や医学的な知見、専門家の意見などを踏まえて、県として助成の対象となり得る治療を整理していくことはできないのでしょうか。
そこで、伺います。
県が独自の助成制度を検討する場合、どのような医学的な基準や国の制度をもって安全性が確認された治療と判断するのでしょうか。埼玉県として独自の支援策を検討すること、両立はできないのか、お伺いいたします。

再々A 縄田敬子 保健医療部長

どのような治療が安全性を確認されたといえるのかということのお尋ねでございました。国の先進医療につきましては、国の先進医療会議におきまして、十分な有効性や安全性などの科学的根拠が評価された治療法については、保険適用の対象に順次追加をされております。
この国の方の審議会において評価されたということが安全性があるというふうに私どもとしては考えているところでございます。また一方で、県内の不妊治療を行う医療機関の先生方との意見交換もし、新しい知見についてお話を伺うことも必要かと思っておりますので、そういった場を通じて、安全性などについてはお話を伺って参りたいと考えております。
答弁漏れということでございまして、国の制度と県の独自の制度が両立できないかということでございます。
国の制度につきましては、私どもとしては財政的な負担も大きいことから、国において、どこの地域に住んでも、しっかりと安全性のある治療が受けられることが必要だと思いますので、強くその制度の創設等について要望して参りたいと考えております。
その上で、県でどういったことができるかにつきましては、医療関係者の皆様などからも御意見を伺って参りたいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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