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掲載日:2025年10月22日
Q 泉津井京子 議員(民主フォーラム)
私は、今年の2月、地元入間市で開催されたRDD埼玉西部の展示イベントにて、初めてRare Disease Day(世界希少・難治性疾患の日)の活動を知りました。毎年2月最終日が定義日となっているそうです。
RDDは、2008年にスウェーデンで始まり、日本でも2010年から全国各地で活動が広がっています。埼玉県でも、西部地域を中心に飯能市や地元入間市などでイベントが開催されてきました。患者さんや御家族が孤立せず、地域社会に理解が広がっていくためには、こうした活動を通じた更なる啓発が重要であると感じました。
実際に、地元入間市では、難病と闘いながらも音楽の道を諦めず、ピアノ演奏を続けている女の子がいます。そのけなげな姿は、同じように病気と向き合う方々や地域社会に大きな勇気と希望を与えており、私自身も大きな励ましを頂いております。
このように、希少疾病や慢性小児特定疾病、医療的ケアが必要なお子様が抱える問題の中の一つとして、15歳前後を迎えると小児科だけでは診療を続けられなくなり、次のステップとして成人診療科へつなぐ必要が出てくるということがあります。いわゆる移行期医療と呼ばれるこの時期に、スムーズに診療が切り替わるかどうかが、その後の生活や治療に大きく影響いたします。
当事者である患者さんや御家族からは、成人診療科での受入先が見つからず、二十歳を過ぎても診療先が決まらない方がいるということ、また、移行先を患者さんや御家族が自力で探し、医療機関への相談や調整を一から担わなければならない現実があるということ。さらに、16歳を超えると小児病棟に入院できなくなり、治療を続けながらも入院先の確保が難しいということ。そして、大学病院から地域の成人診療科へ移ろうとすると、専門医不足や連携不足によって移行が難航してしまうケースがあることをお聞きしています。
こうした当事者の方々からの不安に対応するためには、患者さんや御家族の声を丁寧に受け止めながら、成人期医療機関へ移行できる体制を整えることが重要です。
県では、小児期医療機関と成人期医療機関の連携促進や、患者さんの自立支援を促進する埼玉県移行期医療支援センターを設置し、取組を続けておられますが、まだまだ前述のような当事者の方々からの不安の声もあります。埼玉県移行期医療支援センターの機能を更に強化していく必要があると考えます。
患者さんと医療機関をつなぐ橋渡し役となる専門職同士が移行期医療への理解を深め、患者さんと家族が安心して成人期医療機関に移行できる体制を整えることが重要と考えますが、保健医療部長の御所見をお伺いいたします。
A 縄田敬子 保健医療部長
移行期医療支援センターでは、患者や家族に対する支援として、移行に係る相談を受け付けているほか、移行期に向けた準備や心構えのリーフレットの作成、セミナーの開催などを行っております。
実際の移行では、医療スタッフが患者や家族の不安や戸惑いに寄り添い、必要に応じて小児科と成人科を同時に受診できる期間を設け、移行後も状況の聴き取りを行っております。
また、小児期から成人期へ切れ目なく適切な医療を受けるためには、成人期の医療機関の理解が重要でございます。
そこで、成人期の医療機関側に対しても、医療スタッフからの相談に対応するとともに、事前に移行を進める患者の情報提供や診療連携カンファレンス等を行うことで、成人期の医療機関での円滑な受入れを支援しております。
そのほか、小児期と成人期の医療機関がメンバーとなる移行期医療支援あり方検討会を開催し、患者と家族の不安や相談の状況を共有するとともに、移行期医療の課題や取組について協議を行っております。
患者と家族が安心して成人期の医療機関に移行できるよう、移行期医療支援センターを中心とした成人期医療機関との連携を引き続き強化してまいります。
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