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掲載日:2025年10月22日

令和7年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(泉津井京子議員)

医師確保対策について-医師確保における総合診療医育成について

Q 泉津井京子 議員(民主フォーラム)

先日、私が所属しております埼玉民主フォーラムにて長野県の佐久総合病院を視察させていただきました。佐久総合病院は、地域に深く根差した病院であり、総合診療科を大きな柱として運営されています。来院した患者さんは、まず必ず総合診療医が診察を行い、その後、必要に応じて各専門医へつないでいくという仕組みになっておりました。さらに、日中の救急搬送の受入れも総合診療科が担い、入院患者についても、ほとんどを総合診療科がカバーしているとのことでした。
印象的だったのは、ただ総合診療医の数を増やすのではなく、まずは増やせるような環境を整えることが大切であるという考え方です。佐久総合病院では、週に1度、医師、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカーといった多職種が一堂に会してカンファレンスを開き、1人の患者さんを初診から終末期医療までチームで支える体制を取っているそうです。こうした取組により、佐久総合病院には、全国から総合診療科を志す初期研修医の応募が募集枠を上回って寄せられ、医師確保の面でも大きな役割を果たしているとのことでした。
また、医師の地域偏在に関しては、青森県の例がございます。青森県と弘前大学、県立中央病院の3者が協定を結び、これまで各自治体が個別に依頼していた医師派遣を、3者間で情報を共有し組織的に取り組んだ結果、昨年は県内の医師不足地域への派遣が約16人増加したと伺いました。さらに、弘前大学は、地域に必要とされる総合診療医を育成するため、総合診療医センターを設置する計画を国に申請する予定であるともお聞きしました。
埼玉県においても、奨学金の貸与や寄附講座の設置など、これまでも様々な御尽力を頂いておりますが、これらに加えて、ソーシャルワーカーなど多職種と病院が一体となって連携を深め、総合診療医を育て、医師が自ら集まりたくなるような環境を整えることができれば、更に医師の確保につながるのではないかと感じております。
第8次埼玉県地域保健医療計画が来年度見直しを迎えると伺っておりますが、「第3部 医療の推進」に総合診療の視点を加える、あるいは「第5部 医療従事者の確保等」に総合診療医を明確に位置付けることについてどのようにお考えでしょうか、保健医療部長にお伺いいたします。

A 縄田敬子 保健医療部長

本年6月の定例県議会において、野本怜子議員から総合診療医を増やす取り組みについて御質問いただき、総合医局機構関係者の皆様の声を伺いながら、総合診療医を増やす方策について検討していく旨の答弁をさせていただきました。
現在、総合医局機構において、医師育成奨学金制度で医師確保が特に必要な診療科とされている特定診療科に総合診療科も含めるべきか、議論を行っているところでございます。
また、国においても経済財政運営と改革の基本方針2025に、総合的な診療能力を有する医師、いわゆる総合診療医の育成が示されております。
本県においても高齢化の進展等に伴い、幅広い領域の疾患に対応できる総合診療医の必要性は高まっており、今後、埼玉県地域保健医療計画推進協議会を始め医療関係者の御意見もいただきながら、総合診療医の埼玉県地域保健医療計画への位置付けについて検討してまいります。

再Q 泉津井京子 議員(民主フォーラム)

先ほど御答弁にございました地域保健医療計画の中に総合診療医を検討してくださるとおっしゃっておりましたが、こちらは私の質問の中で、「第3部 医療の推進」に総合診療の視点を加える、あるいは「第5部 医療従事者の確保等」に総合診療医を明確に位置付ける、こういったこともしっかり御検討いただけるのか、再度御確認をさせていただきます。

再A 縄田敬子 保健医療部長

埼玉県地域保健医療計画に総合診療医の育成について位置付けることを検討する時に、どの分野に書くことかについての再質問でございますが、どのような書き方をするかについては、総合医局機構での議論も踏まえて、また、埼玉県地域保健医療計画推進協議会の皆様の御意見も伺いながら、今後具体的に検討してまいりたいと存じます。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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