4 復職支援コース（リワーク）

リワークとは、return to workの略語です。
復職支援コース（リワーク）では、気分障害などの精神疾患を原因として休職している方で、職場復帰を目指す方を対象とし、症状の再発・再燃を防止し、職場への適応力を高めるプログラムを実施しています。医療的・治療的観点を重視し、個別のニーズに応じた包括的な復職支援を行います。

ご利用いただける方

1. 精神科（心療内科）に安定して通院・服薬できている方
2. 休職中で、現在の職場への復帰を希望している方 （現在、在職中の方が対象です）
3. うつ病等の気分障害の診断を受けている方
4. リワークを利用することについて主治医の許可が得られている方

利用までの流れ

(1)見学予約：施設見学、お問い合わせは電話で承ります。（精神保健福祉センター代表：048-723-3333）

　※問い合わせ時間は平日午前9時から午後5時までです。（祝祭日、年末年始を除く）

　※電話交換手に「デイケアの復職支援（リワーク）コース担当へ」とお伝えください。

(2)見学：当リワークの説明を行い実際にプログラムの様子をご覧いただきます。

(3)申込：見学の翌日以降に、電話でお申込みください。

(4)インテーク面接：主治医からの診療情報提供書（紹介状）をご用意ください。担当スタッフが、生活歴・職歴等をお伺いします。

(5)管理医診察

(6)受け入れ可否の決定：利用受け入れ会議にて決定し、その結果を本人あてに連絡します。

(7)利用開始

 

• 現在通院している医療機関（主治医）を変更する必要はありません。
• 申込から、利用開始まで1か月程度かかります。
• 複数機関の見学をお勧めしております。県内の医療リワーク実施施設については、下記ホームページ「会員リワーク施設一覧」をご参照ください。

          日本うつ病リワーク協会ホームページ（別ウィンドウで開きます）

利用期限

　利用期限は1年間です。プログラムの構成上、3か月～半年以上の利用をお勧めしています。復職期限や体調を踏まえ、余裕をもって利用の手続きを開始してください。 

診療費用

各種健康保険が適用されます。また、自立支援医療制度を併用すると、自己負担が1割に軽減されます。

詳しくはお問い合わせ時、見学時にご説明いたします。

プログラム内容

復職支援コースは以下のような様々なプログラムを行います。集団プログラム（学習・グループワーク・創作・運動）と、個人で課題を設定する個別プログラム（OWT：オフィス・ワーク・トレーニング)があります。すべてのプログラムを通じて、体力・集中力、その他の様々な機能の回復度を実感し、把握できるよう支援しています。

1日利用の「デイ・ケア」と、半日利用の「ショート・ケア」が選択できます。プログラムは選択制で、御自身の体調や課題に応じてお選びいただきます。

1週間のプログラム（例）

今月のプログラムはこちらをご参照ください（別ウィンドウで開きます）

活動時間　月・火・木・金　9時30分～15時30分

	月	火	水	木	金
午前	9時30分～　ミーティング・頭の体操（脳トレ）・ミニエクササイズ
	ラジオ体操 体力づくり ／ OWT	グループワーク	自習室の提供 （費用負担なし）	体力作り (ウォーキング) ／ OWT	学習プログラム
午後	13時～　ミーティング
	創作活動 ／ OWT	OWT	自習室の提供 （費用負担なし）	クラブ活動 ／ OWT	体力作り （体育館スポーツ）／ OWT
	15時10分～　ワンモアタスク（脳トレ）・ミーティング

• 体力作り：エクササイズやウォーキング、体育館での各種団体スポーツ等で、復職に向けて必要な体力を培います。
• グループワーク：下記のようなプレゼンテーション、ディスカッション、コミュニケーションゲームなど、グループで取り組みます。 他者との意見交換や共同作業により、視野を広げるとともに、対人コミュニケーション課題に気づき、練習する場となります。

• 学習プログラム：疾病教育、認知行動療法、アサーション、ストレス対処、対人コミュニケーションなどを学びます。
• OWT（オフィス・ワーク・トレーニング）：パソコン作業、読書、書類作成などの自主課題に取り組みます。
• クラブ活動：華道・音楽（※以上2プログラムは専門の外部講師に教わります）・製菓の計3プログラムから選択できます。ふだんの生活に余暇や楽しみを取り入れるきっかけの場となります。

当センターの復職支援（リワーク）の特長

特長1　疾病や日常生活管理に注目したプログラム  

疾病理解を深め、自己管理能力を高めることにより、 病状の安定を図ります。

認知行動療法、アサーション、ストレス対処、対人コミュニケーション等のスキルを学び、ストレス対処行動の幅を拡げます。

特長2　個別のニーズに応じた柔軟なプログラム構成

個別担当制により、それぞれの課題に応じたリハビリテーション内容を一緒に検討し、個々のニーズに沿った支援を行います。復職後も一定期間はスタッフが継続的にご相談に応じることができます。

特長3　ライフスタイル全般を視野に入れた包括的支援

復職への準備を整えるとともに、ふだんの生活に休息や余暇活動を上手に取り入れ、再休職を招かない長期安定的な働き方を目指します。

特長4　他者との出会い、経験者からの学び

グループワークやディスカッションを通して、復職を目指す他メンバーとの意見交換ができます。

特長5　体力作りプログラムの充実

復職に向けて必要な体力をつけるため、体育館スポーツやエクササイズ等の体力作りプログラムを充実させています。

 

 パンフレット

 　リワークコースのご案内（パンフレット）（別ウィンドウで開きます）

卒業生の声

• 私は休職中にリワークに通って、自分の考え方のクセに気づき、苦しくない考え方が少しできるようになったと感じています。
• 休職した当初は、社会から落ちこぼれたという孤立感や焦燥感で押し潰されそうでした。リワークで出会った仲間達と不安を分かち合い、学び合うことで徐々に回復し復職する事ができたと実感しています。
• 外に出ることさえ辛いという方もいると思いますが、小さな一歩でもゆっくりでも前へ進むためにリワークは必ず助けになります。
• 自分に向き合い、考え方や行動などを把握し、どう対処していくかを学べることがリワークの良いところです。
• リワークには、家族とも、友人とも、同僚とも違う、あなたの「仲間」となってくれる人がいるかもしれません。

     ※卒業生から頂いた感想の一部を抜粋、要約しています。