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掲載日:2025年12月18日

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株式会社ティービーエム「飲食店や食品工場から排出される浮上油脂を地域ぐるみで回収・資源化する仕組みを構築し、エネルギーの地産地消を図る」

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株式会社ティービーエム

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発表

株式会社ティービーエム

当社は、未利用な資源でございますブラウングリースを、埼玉県全域で回収、資源化しサーキュラーエコノミーを実現しませんか、というものが提案内容になります。具体的には、こういった食品工場や商業施設、飲食店から、そのブラウングリースという、まだまだ未活用な資源が大量に排出されております。それを自治体の皆様と連携、協力いたしまして、私ども、地域の業者様とも連携しながら、地域ぐるみで、効率的に未利用な資源であるブラウングリースを回収し、さらにそれを当社の独自技術で、航空機燃料のバイオ燃料でございます、SAF燃料へアップサイクルすることで、脱炭素や、また地域活性化に繋げませんか?というものが本日の御提案となります。

まず、当社、ティービーエムは、このブラウングリースをアップサイクルする日本でオンリーワンの企業だと思います。首都圏で、御客様とすればマクドナルドさんやケンタッキーさんですとか、首都圏の直営店全店管理させていただいておりまして、まさにブラウングリースのアップサイクル事業を展開してございます。サーキュラーエコノミーで、数多くの受賞歴がございまして、特に昨年ですと、食品工場向けのブラウングリースの資源化システムが御評価頂きまして、彩の国埼玉環境大賞を受賞させていただきました。そして、地域ぐるみのこのブラウングリースの回収の先行実績といたしましては、少し前になりますけれども、NEDOの実証事業で吉祥寺の商店街の皆様と連携をし、160店舗からブラウングリースを回収したり、今まさに進行中でございますのが、横浜みなとみらい21地区と連携して、都市型のブラウングリースの回収モデルの方を進めております。

改めて、なかなか聞き慣れないブラウングリースというところからお話しさせていただければと思います。食事を作ったり、工場や飲食店で、特にお肉を焼いたり煮たりいたしますと、油が浮きます。その上に油含みの排水が発生し、それがグリストラップや油水分離槽に浮いて水に絡んだ油、これをブラウングリースという風に言います。大体日本全体で、飲食店で40万トン、食品工場系で70万トン、なんと日本全体で110万トン、このブラウングリースが発生しているのですけれども、現時点におきましては、ほぼ全て産廃汚泥として処理されておりまして、リサイクルはされてございません。そんな中、私ども独自の技術を使うことによりまして、この水や異物、油がぐちゃぐちゃになって、いわゆる泥状物である物から、このように油分を取り除くリサイクルをすることができます。

SAFについて簡単に背景を申し上げますと、いろいろ背景はあるのですが、大きな数字感でいきますと、エネ庁及び国交省航空局で定めておりますのが、2030年までに国内でSAFを86万トン作って、ANAやJALに供給しようという目標がございますけれども、現在、主要な原料であります廃食油を使ったSAFだけでは、大体約6万トンしか製造できないという風に言われておりまして、「では、この差額80万トンをどうするのか?」というところに対して、先程ございましたように、大体日本全体で110万トンのブラウングリースがまだ未活用である。しかもそこから50~60%の油分が取り出せるとなりますと、ちょうどここに、全量80万トン埋められはしないのですけれども、約50万トン近くはこのブラウングリースで穴埋めができるということで、今国としても、このブラウングリースをSAF燃料化しようというのが国策になっておりまして、動きとしてございます。 そんな中、先行している事例としては、横浜みなとみらい21プロジェクトというものを実施しております。みなとみらい21、なんとなくこう想像できますように、狭いエリアにランドマークタワーですとか、色々なホテルが集積しておりまして、あの地区だけで500店舗以上飲食店がございます。ですので、仮にその飲食店様、みなとみらい21全体でこのブラウングリースを回収し、アップサイクルしますと、このSAF燃料が大体約年間100トン規模で製造することができます。ですので、このプロジェクトで是非動かそうということで、今進めております。

実際これを進めるに当たっては、いかに自治体さんが「やるぞ!」って言ってももちろん難しいわけで、飲食店の実際の声、御協力頂くところの声というものが大事です。ですので、今回、みなとみらい21の飲食店テナントさんに色々ヒアリング調査を行いました。そうしますと、まず現状「ブラウングリースをどうされていますか?」とお伺いしますと、「いやもう全然業者任せですくってないよ」とか、「いや生ゴミとして捨てちゃっているよ」とか、もう場合によっては、多分自治体担当者としては一番嫌な「ブラウングリースを下流に流し込む」というのもまだまだされております。

一方で、ブラウングリースの発生量の多い店舗さんであればあるほど、この青色の「是非、店舗にもメリットあるから、このブラウングリースを資源として回収したい」っていう協力的な声も頂戴することができました。すなわち、このブラウングリースを資源化する、アップサイクルするということに飲食テナントさんも協力的であるということが、私どもも勇気をもらえたなという調査になりました。結果、みなとみらいでは、飲食テナントさんにブラウングリースを回収して頂いて保管する。また、指定業者の方で清掃管理が入るならそれも保管し、それを近隣でアップサイクルすることによって展開しようというようなモデルを進めております。

翻って埼玉県はどうだというとですね、埼玉県はとてもポテンシャルあると思っています。まず、埼玉県は食品製造業出荷額がなんと全国第2位ということで、しかも1位が北海道ですから1次産業ではなく多分加工業、先程のブラウングリースが発生する業態では多分日本で一番ブラウングリースが出ている県ではないかと思います。後はアウトレットモールなどを含めまして、大規模な商業施設が大変多くて、埼玉県全域のブラウングリースから作るSAF燃料の製造ポテンシャルは、先程のみなとみらいが年間100トンだとしますと、埼玉県全域では4万3,000トンという、遥かに大きなポテンシャルがございますので、是非、埼玉県様と一緒にこのプロジェクトを進めたいなと思っております。また、ブラウングリースは、実は飲食店や食品工場でいきますと、配管詰まりとか水処理への悪影響があったりします。また、先ほどありますように、生ゴミとして捨てている飲食店様も多いので、自治体側からするとこういった風にパッカー車に弾けたりですとか、自治体の清掃工場で燃やす時に助燃剤が必要になったり、また流し込まれるといろんな下水道に悪影響が出ます。ですので、このブラウングリースを回収するということは、これらのリスクを抑えて住みよいまちづくりへの貢献にも繋がるということになります。

ということで、おさらいですが、ぜひ自治体の皆様と連携・協力いたしまして、食品工場や商業施設、飲食店、色々な所を御紹介いただき、ぜひブラウングリース排出元と連携させてください。そして、その上で、地域ぐるみで効率的に、未利用な資源であるブラウングリースを回収することで、様々な環境に優しく、また住みよいまちづくりにつながると思います。そして、それを私どもが責任を持ってSAF燃料化、アップサイクルすることによって、脱炭素と地域活性化に繋げたいと思います。

ということで、御興味いただいた方は、ネクストアクションとして、ぜひこの後の懇親会ですとか、ミーティングをさせていただければと思っております。自治体内に「うち、実はこういう食品工業団地があって、ぜひ話を聞いてほしい」とか、「うちのこの商業地区、商店街もいいよね」とかあると思いますので、そういったところを御選定頂き、いろいろ進めていければと思っておりますので、是非、お声がけいただければと思います。以上でございます。

お問い合わせ

環境部 エネルギー環境課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第三庁舎3階

ファックス:048-830-4770

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