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掲載日:2025年12月18日

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ASTRA FOOD PLAN株式会社「自治体や企業と連携しながら、食品残さ等の未利用資源をアップサイクルし、新たな地域ブランド商品開発などに取り組む」

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ASTRA FOOD PLAN株式会社

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発表

ASTRA FOOD PLAN株式会社

ASTRA FOOD PLANの青木と申します。本日は共創に向けた事業紹介と、こういった形で共創できればという提案をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 まず、弊社は、埼玉県富士見市で2020年に創業したスタートアップでございます。真ん中に写っている加熱蒸煎機という食品の乾燥と殺菌がとても速いスピードで同時にできる機械を開発させていただきまして、そちらの力を活用して、『アップサイクルでかくれフードロスを0にする』ということをミッションに掲げて活動してございます。

『かくれフードロス』という言葉は弊社が作った造語でございますが、今、非常に強力にフードロスの問題というものが取り沙汰されておりまして、こちらは、製品の売れ残りや食べ残し、これは数年前600万トンあったと言われているのですが、今460万トンほどに減ってきてございます。ただ、その商品を作る際に出る工場の端材や、未利用資源、製品を作る周りに出るもの、これが推計2,000万トンほど出ていると言われておりまして、こちらをかくれフードロスとして、見える化して解決をしていこうとしている会社でございます。

実際、今、吉野家様との取組で、この真ん中に写真が出ている玉ねぎのアップサイクルの事例を御紹介させてもらおうと思います。食品工場に行くと、こういった商品の端材みたいなものが大量に出ていたり、あと皆様が飲まれているビールや、リンゴジュース、こちらも元々は有機物ですので、搾りかすというものが大量に出ております。こちらを、弊社の乾燥技術、乾燥機械をこの工場に導入いただいて、そこで出る端材をアップサイクルして、1年間以上常温で保存できる原料としてアップサイクルしようという取組をしております。

こちらの加熱蒸煎機の優位性ですが、速いというのが一番の特徴でございます。速いイコールエネルギーコストが安いので、産業廃棄物で捨てるコストよりも、安く乾燥することができれば、皆様が有効活用してくれるのではないか、というところで、こちらの加熱蒸煎機をお勧めさせていただいてございます。殺菌も同時にできますので、殺菌工程がなくせるというところと、この機械1台で食品水準の安心安全な原料にまで持っていっているというところが特徴になっています。

実際の加熱蒸煎機の機種としましては、対象物がどれくらい出るかの量によって、5タイプぐらいありまして、小型のものから大型のものまであるのですが、吉野家さんは1時間に200キロの玉ねぎを処理できるようなタイプのものを導入いただいています。また、埼玉県様からの支援もいただいていまして、第3回彩の国SDGs技術賞というところも受賞させていただいてございます。

この機械の導入事例をまずは説明をさせていただきます。吉野家さんの東京工場、こちら加須市にございますが、ここに導入をさせていただいて、年間250トンぐらい玉ねぎの端材が発生していたのですが、今、全量をパウダーにアップサイクルさせていただいているという状況でございます。出てきたパウダーについても、実はただアップサイクルするだけではなく、非常に高品質でございまして、今日5gの小袋のサンプルもお配りさせていただいていますので、ぜひご家庭でスープに入れたり、サラダにかけたりして活用していただければと思うのですが、非常に香りがいいのが特徴になっています。また、水で戻すと、ソテーオニオン、炒めた飴色玉ねぎみたいな形状になりますので、歩留まりも上がってコストも下げられるというようなところで、おいしさとコストメリット、プラス環境にもいいというところの原料として、販売をさせていただいています。こちらは、循環の粉ということで、『ぐるりこ』と名付けてブランディングさせていただいて、高品質なアップサイクル原料として育成もしております。そちらを業務用として販売をさせていただいたり、市販用でECがメインになりますけども、販売をしています。

他の事例といたしましては、例えば出汁ですね、出汁をとった後の出汁ガラみたいなものが出るメーカーさんや、あとカット野菜のメーカーさんにも機械を導入いただいています。他の進行中のプロジェクトとしては、SBIRで約9億円補助金をいただきまして、リンゴジュースの搾汁残渣をアップサイクルするプロジェクトです。こちらはピーク時で1日に20トンほど出てしまうものを飼料から食品までアップサイクルしています。面白い事例でいきますと、最近クラフトビール等が非常に流行っているんですけど、ホップは非常に高価な原料でして、一回香り付けしただけで捨ててしまうのはもったいないので、一回香りづけしたものをもう一回アップサイクルして、『再生ホップビール』なんかの活動もしています。そのホップを使って『クラフト酒』、日本酒に入れて新しい文脈で使ってもらうということもしています。

この技術を使って、ぜひ自治体様との共創をさせていただきたいのですが、共創事例としては、富士見市さんでこういったアップサイクルですが、SDGs等、教育関連と非常に相性がいいということもありまして、食育の授業のプログラムを一緒に作ったり、学校給食を提供させていただいたり、産学官連携で飲食店のメニューを提供させていただいたり、後は昨年のプロジェクトなのですけども、地域に出ている未利用資源をパウダー化して、出口を探して、実際機械どこに置けるかっていうことを検証したりということもさせていただきました。このプロジェクトの中で、久喜市で耕作放棄地に青パパイヤを植えられているのですけど、青パパイヤは皆さん多分普段食べないと思うので、植えたはいいものの、なかなか出口がないので、未利用資源になってしまっていると。その栄養成分等を分析すると、青パパイヤの葉っぱってものすごい栄養素があって、ビタミンEやカルシウムが非常に多く含まれている。そういったものを有効活用していくことによって、高付加価値で農家さんに還元したり、給食等に利用できないかなという風に思っています。

今までは機械の販売だけだったのですけど、羽生市のアミュード様の方に機械を入れて、今回、補助金を活用させていただきまして、受託加工ができる体制が整っております。小ロットでここで実験させていただいて、地域で循環させていく実験ということもできるようになりました。実際十色とうがらしファームさんという、さいたま市にある唐辛子農家さんと組んで、これを実証実験としてやっていこうというような活動もスタートさせていただこうと思っています。

こちらの技術を皮切りに、プラットフォーム事業も目指していこうかなというところで、ここのまちづくりだったり、そういったところを是非一緒にやっていきたいと思っています。

共創フィールドとしてはいろいろありまして、資源回収から教育発信みたいなところも、弊社乾燥する技術は持っているのですけども、それを使っていただく工場様ですとか、商品化をして販売していくところですとか、そういったところを共創できればと思っています。是非、地域の未利用資源を活用した名産品を開発したりして、地域を盛り上げていけたらと思っています。いろいろなコンテストとか、メディアに取り上げられる機会も多くございますので、そういったところで弊社の情報発信力というところも御利用いただければと思います。最後に、アップサイクルフード協会というのも設立を準備していまして、それに含まれるフードテック官民協議会のアップサイクルフードワーキングチームには、個人でも無料で参加可能になっていますので、是非この機会に申し込んでいただけたらと思います。是非、一緒に食のサーキュラーエコノミーの実現を目指していけたらと思います。ありがとうございました。

お問い合わせ

環境部 エネルギー環境課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第三庁舎3階

ファックス:048-830-4770

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