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掲載日:2026年3月26日
Q 塩野正行 議員(公明)
肢体不自由の児童生徒が通う越谷特別支援学校の小学部に入学したばかりの子供を持つ母親から相談を受けました。4年近く前のことであります。そのお子さんは肺に重い障害があり、酸素ボンベを常に携行する必要がありました。医療的ケア児です。ちなみに、酸素ボンベは2時間ごとに新しいものに交換する必要があります。看護師が同乗していないため、通学バスには乗れませんでした。そのため、母親が学校まで車で送り、そのまま酸素ボンベの交代のため学校に残り、授業が終わると子供と車で家に帰るという毎日を送っておられました。
その当時、一般質問を控えていた我が会派の蒲生徳明議員と共に学校に伺い、母親の学校での様子を拝見するとともに、校長先生からも実情を聞くなどして、蒲生議員が令和4年6月定例会で、特別支援学校に通う医療的ケア児の通学支援や看護師の確保などを強く求めたところであります。
この質問がきっかけとなり、通学支援が年々充実、多くの皆様の御尽力もあり、本年度は福祉タクシーなどに看護師が同乗する体制が予算とともに完全に整い、昨年4月から12月までの8か月間で約5,000回の送迎が行われるまでになったとお聞きしています。希望する全ての児童生徒の送迎がかなえられ、保護者の経済的負担、同行の負担がなくなりました。このことは高く評価しております。
さて、相談を受けた児童は現在4年生になりました。実は幸運なことにドナーが見つかり、この1月下旬に肺の移植手術を受けました。両肺です。術後は順調で、早く学校に通い勉強したい、遅れを取り戻したい、元気になったら今までできなかった自転車にも乗りたい、縄跳びもしたいとの希望を胸に、入院しながらリハビリにも挑戦しているそうです。近く退院の運びです。
体調が良くなり、体力がついてくれば地元の小学校にも通学できるようになります。妹がちょうど4月から小学校1年生になることもあり、一緒に通学できるようにもなります。本人の希望をかなえられるよう保護者の思いとすれば、医師と相談しながらではありますが、できるだけ早く地元の小学校に通わせてあげたいと考えています。
ところが、ここに課題があります。特別支援学校からの転学は年度ごとという決まりがあるため、年度途中での転学は原則認められておりません。転学について年度途中でもできるようにすべきであります。
以前、就学前相談の結果、地元の小学校の特別支援学級に通うことを選択した児童の保護者から相談を受けたこともありました。学級内での児童の排せつに対する対応について不信感を持ちまして、相談を受けたわけであります。その保護者は、より専門的な対応が可能な特別支援学校への転学を希望されましたが、結局、2年生になる年度替わりまで転学はかないませんでした。
そこで、教育長に伺います。まず、転学が年度ごとでならなければならない理由をお示しいただきたい。
文科省の特別委員会がまとめた報告「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」には、柔軟に転学ができる体制を整えることが求められています。現在でもいじめや不登校などあくまでも緊急避難的な措置として転学はあり得ると聞いています。年度内の転学が可能になる明確な要件を定めて、より重要な対応を可能にすべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。
その際、特別支援学校における転入と特別支援学校からの転出に違いがあるかについてもお答え願います。
A 日吉亨 教育長
まず、「転学が年度ごとでなければならない理由」についてでございます。
年度途中の転学は、児童生徒にとって学習環境や支援環境が変化することから、本人や保護者の心理的負担等に配慮する必要があります。
そこで本県では、円滑に環境移行を図る観点から、年度の区切りでの転学を原則としているところです。
次に、「年度内の転学についてのより柔軟な対応」と、「特別支援学校における転入と転出に違いがあるか」についてでございます。
本県では、学校教育法施行令第22条の3に基づく障害の状態の変化や、家庭環境の急激な変化など、速やかな対応が必要と判断される「特別な事情」がある場合には、年度途中であっても、転学を認めております。
これらの対応は、特別支援学校への「転入」、特別支援学校からの「転出」のいずれにおいても同様でございます。
県では、学校や市町村教育委員会に対し、個々の児童生徒の状況に寄り添って、丁寧な対応が図られるよう、改めて、働き掛けてまいります。