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ページ番号:195097
掲載日:2024年3月14日
Q 江原久美子 議員(県民)
私は、学校が地域にあるということの意味、町から学校が消えてしまうということがどういうことなのか、県北部で生活をしながら考えています。私の感覚的なものかもしれませんが、生徒の学力や先生の指導力が低下している。優秀な人材が県北を離れてしまっている。北部の地盤沈下を日々憂慮しています。
地域の社会、経済を担っていく人材の育成は非常に重要です。そういった人材を輩出する学校の存在は必要不可欠であり、学校があることによって、街がどう輝いていくのか、地域経済にどのような影響を与えているのか、答えはなかなか見つかりませんが、考え続けなければならないと感じています。
県立高校の再編整備につきましては、今までも様々な角度から質問に取り上げられています。今、正に進められている再編整備については、今後の生徒が6万2,000人から5万6,000人に減少するという予測を踏まえ、適正な学校規模を下回る学校については、入試倍率や生徒減少率、学校・地域の状況を考慮しながら統廃合を検討するということだと理解しています。
具体的には、南部地域から2から4校、東部地域から2から4校、西部地域から2から4校、北部・秩父地域から2から3校と、一見、各地域で平均的に統廃合を進めているように見えますが、面積や人口、学校数の割合を考えると、北部・秩父地域に暮らす身として強い危機感を持っています。
再編整備の必要性は理解します。ですが、学校がなくなるということが、地域社会や経済に与える影響を当事者の身になって考えていただきたい。学校再編、又は減らすことありきではなく、どうしたら人を集められるような学校になるのかという発想の転換が必要なのではないかと思っています。
例えば、今では大変有名になりましたが、離島留学で成功している島根県海士町にある県立隠岐島前高等学校は、寄宿舎も整備して県内はもとより日本全国からの生徒を積極的に受け入れている学校です。今では人気の高校になり、高校を中心に過疎化が進んでいた海士町が輝きを取り戻しています。県立高校が町の再生の中心を担っているのです。
もちろん、埼玉県でも魅力ある県立高校作りは行われています。しかし、それぞれの学校がそれぞれの特色を図り、ブランド力を高めるというものです。もちろん、各学校の底上げは必要だと思います。しかし、果たしてそれで人を集められる学校になるのでしょうか。もっととがった特徴を持つ学校作りをするという発想が必要だと考えます。
私は、全国から注目されるような何か突出した特色を持つ県立学校を新たにつくるべきではないかと考えますが、教育長の見解を伺います。
A 高田直芳 教育長
今後、グローバル化の進展が更に進むとともに、AIやIoTなどの技術を活用した超スマート社会が到来すると予想されております。
このように社会が大きく変化する中で、時代の要請に応えられる創造性豊かな人材を育成するためには、県立高校の一層の活性化・特色化を図り、学校のブランド力を高めていく必要があると考えております。
本県ではこれまで、他県に先駆けて総合選択制を導入した伊奈学園総合高校や、全国初の芸術系総合高校である芸術総合高校など、全国から注目される特色のある高校を設置してまいりました。
また、鴻巣女子高校の保育科や大宮光陵高校の書道科など、全国にもあまり例のない特色のある学科も設置しております。
県内の中学校卒業者数は、今後も減少傾向が続くことが見込まれており、県立高校の再編整備は避けて通れない課題であると認識しております。
再編整備に当たっては、単に統廃合を進めるだけではなく、社会の変化や地域の特性、企業が求める人材像などを踏まえ、中学生にとって入学したいと思えるような特色ある高校を整備していくことが重要であると考えております。
県といたしましては、地域のバランスにも配慮しながら、時代の変化などに対応した、特色ある県立高校の整備についてしっかりと検討してまいります。
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