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掲載日:2023年9月25日

平成29年9月定例会 「福祉保健医療委員長報告」

副委員長   日下部   伸三

福祉保健医療委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案1件及び請願1件であります。
以下、これらの議案等に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、第81号議案のうち福祉部関係について、「保育士等キャリアアップ研修のために2、3日間拘束されるのは保育士にとって負担と思う。何らかの工夫が必要ではないか」との質疑に対し、「研修日程の初日を終日とし、残りの日程は午後開催にすることや、土曜日に研修を行うことなどにより負担を減らす工夫をする。また、会場までの移動時間も考慮し、拘束時間が少なくなるよう、東西南北4つの会場で研修を行う。今後も受講しやすい日程や時間帯などについて検討していく」との答弁がありました。
また、「保育士不足が叫ばれる中、保育士が研修を受講することで、シフトを組む保育所の負担も増加するが、どのような支援を行うのか」との質疑に対し、「シフトを組むことは非常に難しいとの声を聴いている。このため、研修受講時に保育所が代替保育士を雇用する際の賃金補助制度を拡充し、代替保育士を確保しやすいようにした」との答弁がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、本議案について採決いたしましたところ、総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、請願について申し上げます。
議請第7号につきましては、不採択とすべきとの立場から、「国の制度である国民健康保険制度の安定的な運営のために必要な財政措置や減免制度などは、国が行うべきである。また、県の法定外の一般会計繰入を予算化することについては、財政基盤の強化を目的とする今回の制度改正の主旨に沿うものではない。さらに、市町村の保険税や法定外繰入については、市町村が判断すべきものである」との意見が出されました。
次に、採択すべきとの立場から、「国民健康保険の都道府県化が保険税の値上げにつながってはいけないということは全国民の要望であり、県も、財政上の責任を果たすために繰入などを考慮してしかるべきである」との意見が出され、採決いたしましたところ、賛成少数をもって不採択とすべきものと決した次第であります。
次に、所管事務の調査として、「県立病院の運営状況について」質問が行われました。その中で、「県立病院の経営状況改善のために地方独立行政法人化を考えるべきではないか」との質問に対し、「現在の目まぐるしく急変する医療環境に適切に対応していくためには、迅速化、効率化など様々な経営改善が必要である。その意味では、地方独立行政法人化した方が、フットワークが良くなる。しかし、しっかりとした検討を行わないと大きな失敗に結びつきかねないと聞いている。そのため、遅くとも来年度には、外部有識者による委員会を立ち上げ、地方独立行政法人化について前向きに検討を行っていき、来年度中に方向性を明確にしたい。ただし、公立病院としては、政策医療、不採算部門の医療を県民に適切に提供していくことが大原則であり、これをおろそかにはできない。まずは、公立病院として改革を進め、コスト意識をしっかり持って病院経営を改善していきたい」との答弁がありました。
なお、このほか、当面する行政課題として、保健医療部から「埼玉県地域保健医療計画(第7次)案の概要」の報告があり、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。

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