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掲載日:2026年10月23日

令和8年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

災害時の避難環境向上に向けた大型資機材の機動支援について

Q 永瀬秀樹 議員(自民)

大規模災害の発生直後、市町村は人命救助等に追われます。全避難所へ大型資機材を同時に届け、運用することには限界があります。能登半島地震では、トイレ、入浴、冷暖房など、避難生活環境の不備が健康と尊厳を脅かし、災害関連死を防ぐ上でも大きな課題となりました。
内閣府が令和6年12月に改定した取組指針は、トイレカー、トイレトレーラーや入浴設備等を挙げ、市町村には避難所等の備品確保、都道府県には市町村の備蓄状況を踏まえた広域的な備蓄の確保を明記し、協定や物資搬送体制の構築も求めています。
重要なのは、台数だけでなく、発災後何時間で稼働できるかです。トイレトレーラー等は、輸送、設置、電源、給排水、燃料、し尿処理、要員までそろわなければ機能しません。令和8年3月の県地域防災計画は、避難生活物資を想定最大避難者数から推計し、市町村で不足が懸念される物資や市町村域を越えて使う物資を県が備蓄するよう努めるとしています。また、防災用資機材は、市町村が備蓄、調達し、県が保管、必要数は東京湾北部地震の被害想定に基づくとしています。
県は、想定避難者5万4,180人を基に、食料、水、簡易ベッド、携帯トイレ等の目標と充足状況を示していますが、大型資機材には必要量の算定基準がなく、設備別、地域別の実動可能台数や不足台数も示されていません。こうした現状を踏まえ、市町村単独では不足する大型資機材を県が補完し、必要な被災地へ機動的に配備する仕組みを構築する必要があります。
そこで、危機管理防災部長に3点伺います。
第1に、県、市町村、協定事業者が確保するトイレ、入浴、シャワー、冷暖房等について、配置、点検状況、輸送設置要員を含めた実動可能量を把握する必要があります。必要量を判断する基準をどう定め、設備別、地域別の不足をいつ明らかにするのか伺います。
第2に、入浴、シャワーについて、県には現時点で備蓄や専用の協定がなく、ホテル等への二次避難による対応を想定していると伺いました。二次避難までの環境をどう確保するのか。また、市町村で不足が懸念される物資等に大型資機材をどう位置付け、県保有、共同備蓄、共同調達、民間協定をどう組み合わせるのか伺います。
第3に、地域防災計画は、市町村による快適なトイレの確保が困難な場合、県があっせんするとしています。埼玉版FEMAタイムライン地震編には、市町村のトイレ設置、支援要請と県の物資供給が示されていますが、大型資機材の要請から稼働までの役割と時間軸は明確でありません。トイレ、入浴、シャワー、冷暖房等について、関係者の役割、目標時間、配分基準を役割分担表、タイムラインに明記し、給排水、電源、し尿処理、燃料、要員を含む実機訓練で検証してはいかがでしょうか。危機管理防災部長の御所見を伺います。

A 武澤安彦 危機管理防災部長

はじめに、トイレ、入浴・シャワー、冷暖房等の実動可能量の把握と必要量の判断基準をどう定め、設備別・地域別の不足をいつ明らかにするのかについてです。
議員御指摘のとおり、避難所環境の向上は非常に重要であり、このためには、トイレカーなど大型資機材の活用も効果的です。
トイレカーや空調設備は、民間企業等と災害時応援協定を締結しており、必要な資機材を確保することとしております。
入浴施設は、現在、協定を締結していないことから、今後、民間企業等の意向を踏まえつつ、関係部局とも連携し、協定締結を検討してまいります。
災害時応援協定は、災害時に民間企業等が可能な範囲で御協力いただくものであり、確実な実動可能量の把握は困難ですが、協定団体と顔の見える関係づくりを進め、資機材の状況把握も含め、実効性の高い対応を行えるよう努めてまいります。
必要量の基準と、設備別・地域別の不足についてですが、トイレカー等は簡易トイレ等の基本的な備蓄物資と合わせて活用するため、基準は定められておりません。
空調設備は、指定避難所となる公立小中学校の体育館等の整備率が令和8年で約5割弱となっており、国の目標である100%設置に向け、関係部局で早期設置を働き掛けております。
入浴施設は、令和7年度の県調査で最大想定避難者数に対してスフィア基準に不足しているのは61市町村であり、引き続き状況把握に努めてまいります。
次に、2次避難までの環境をどう確保するのか、大型資機材をどう位置付け、県保有、共同備蓄・共同調達、民間協定をどう組合せるのかについてです。
2次避難までの間、避難所で体を清潔に保つため、県では、体拭きシートやウェットティッシュを備蓄しており、不足する避難所に速やかに供給する体制を整えております。
大型資機材の位置付けと組合せについては、自治体による保有は、導入や維持管理の費用が高額で、定期的なメンテナンスの課題がございます。
そのため、九都県市首脳会議において、大型資機材の確保に係る財政支援の継続や拡充、国主導の下での大型資機材を活用した被災地支援方針の策定を国に提案しております。
民間企業等との災害時応援協定は、大型資機材を確保するための重要な手段と位置付けており、今後も拡充に努めてまいります。
最後に、大型資機材について埼玉版FEMAタイムラインへ明記し、訓練で検証してはいかがかについてです。
大型資機材など防災用の物資や資機材は、埼玉版FEMAのタイムラインにおいて応急対策期に市町村避難所への提供を位置付けております。
トイレカーなど品目ごとの取扱いにつきましては、個別のマニュアルに明記をしてまいります。
その上で、これまでの大型資機材の活用状況を参考に訓練を実施し、タイムラインの実効性を高めてまいります。
引き続き、議員御提案の趣旨を踏まえ、大型資機材の活用を含め、避難所環境の向上に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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