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掲載日:2026年10月23日
Q 永瀬秀樹 議員(自民)
私は、令和3年2月以来、3度の一般質問で地域公共交通政策を取り上げ、県全体の基本方針の策定を求めてきました。
県は本年3月31日、埼玉県における地域公共交通基本方針を公表しました。基本方針は、おおむね10年後の将来像に「誰もが自由に移動できる埼玉県」を掲げ、その実現に向け、広域的な幹線軸を強化するあと数マイル・プロジェクトの推進を示しています。沿線自治体のまちづくりに合わせて地域公共交通の将来像を検討し、鉄道や新たな交通システムによる県境を越えた移動の利便性を高める取組です。
県が令和8年度に実施している県内公共交通網検討調査は、その具体的な取組の一つです。埼玉高速鉄道線を除く4路線を対象としていますが、東京12号線と東京8号線は計画路線の平面図、縦断面図を作成する段階、日暮里・舎人ライナーと多摩都市モノレールは複数のルート案と新たな交通システムを比較する段階であり、検討の熟度が異なります。
調査は重要ですが、あと数マイル・プロジェクトは1年度の調査だけで完結するものではありません。次期5か年計画大綱案にも延伸等の検討が掲げられています。調査結果を路線ごとの判断、関係者との調整、予算、次の調査へつなぎ、広域幹線軸の強化を継続的に前進させる必要があります。
そこで、知事に3点伺います。
第1に、基本方針が掲げる広域幹線軸の強化に向け、あと数マイル・プロジェクト全体を今後どのように推進するのでしょうか。路線ごとに検討の熟度や関係者が異なる中、県が果たす役割と、今後おおむね10年間に目指す到達方向をお示しください。
第2に、今年度調査をプロジェクトの具体的な前進へどう結び付けるのでしょうか。履行期限の令和9年3月19日までに路線ごとに何を明らかにし、その成果を県の判断、関係者との協議、令和9年度の予算事業、次に深度化する調査へどうつなげるのかお示しください。
第3に、調査の実施にとどまらず、路線ごとの課題、判断の節目、関係者協議、次の行動を継続的に管理し、県民に進捗を示す仕組みを設けるべきと考えます。県はどのような体制でプロジェクト全体を進行管理し、何をいつ、どのような方法で公表するのか、知事の御所見を伺います。
A 大野元裕 知事
私は、交通利便性の高さは埼玉県の大きな強みであり、これを更に向上させることが本県の成長・発展につながるものと考えます。
このような考えの下、「あと数マイル・プロジェクト」推進検討会議において、今後の取組の方向性などについて有識者に御議論いただき、令和8年3月に、東京12号線などの答申路線については、次期答申に向け、事業性の確保などの課題解決を目指すべき、との御意見を頂いたところであります。
鉄道延伸の実現に当たっては、需要創出につながる沿線のまちづくりの具体化は非常に重要となります。
そこで、県では令和8年6月に、沿線の関係自治体で構成する「沿線関係自治体連携検討会議」を新たに立ち上げ、鉄道整備と一体となった沿線のまちづくりなどについて、議論を開始したところであります。
県が果たす役割としては、令和13年頃と想定される次期答申に向けて、課題解決に向けた調査を行うとともに、検討会議において地元自治体のまちづくりの具体化に向けた検討を深めてまいります。
また、日暮里・舎人ライナーなどの未答申路線につきましては、既設線の延伸の意義を確認するとともに、新たな交通システムの導入の可能性についても検討すべき、との御意見を頂きました。
そこで、既設線の延伸に加え、新たな交通システム導入について、多面的視点から検討を重ねてまいります。
今後おおむね10年間に目指す方向ですが、答申路線については、1を超えるB/Cの確保のため、需要の創出に必要な沿線開発の取組などを地元自治体と連携をして進め、延伸の実現により近づくよう、取組を進めてまいります。
また、未答申路線については、延伸方向や新たな交通システムなどの交通モードを定め、その実現を目指して、一つ一つ着実に取組を進めます。
次に、今年度調査をプロジェクトの具体的な前進にどう結び付けるのか、路線ごとに何を明らかにし、その成果を県の判断、関係者との協議、令和9年度の予算・事業、次に深度化する調査へどうつなげるのかについてであります。
私の公約である「あと数マイル・プロジェクト」では、対象路線に、埼玉高速鉄道線、東京12号線、東京8号線、日暮里・舎人ライナー、多摩都市モノレールを位置付け、県では課題解決に向けた調査を実施するなど、延伸に向けた検討を進めております。
令和8年度の調査では、答申路線の東京12号線、東京8号線について、今後の地元自治体のまちづくり計画の基礎資料とするため、延伸ルートの詳細な平面図などを作成をしております。
未答申路線の日暮里・舎人ライナー、多摩都市モノレールについては、想定される複数のルート案のB/Cを算定するとともに、専用道などを活用した速達性の高いバスシステムであるBRTや都市型ロープウェイなど、新たな交通システムの導入可能性について調査をしております。
路線ごとの検討の熟度に応じて必要な調査を実施することにより、一つ一つ着実に取組を進めてまいります。
調査の成果については、地元自治体に情報共有し、まちづくりの取組などの支援につなげてまいります。
また、令和9年度以降の調査については、有識者の御意見なども頂きながら、調査の更なる深度化を図ってまいります。
次に、県はどのような体制でプロジェクト全体を進行管理し、何を、いつ、どのような方法で公表するのかについてであります。
県では、答申路線については、沿線関係自治体連携検討会議において、次期答申に向けた工程表や今後実施する取組案について、県と沿線自治体で共有をしております。
次期答申に向け、現在示されている事業性の確保などの課題解決を図り、延伸の実現により近づくよう、沿線自治体と連携しながら着実に取組を進めます。
未答申路線については、ルートの絞り込みや地元自治体の気運醸成などが課題であるため、引き続き、県が主体的に調査を重ねるとともに、その成果を地元自治体に提供することで、気運醸成やまちづくりの検討を支援してまいります。
なお、公表につきましては、沿線地域への影響や、今後の事業実施に支障が生じるおそれがあることなども考慮の上、調査の翌年度早々に、路線ごとの調査項目につき、県ホームページにおいて公表をしてまいります。
県内の交通利便性の更なる向上による本県の更なる成長・発展を目指し、あと数マイル・プロジェクト実現に向け、着実に取組を進めます。