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ページ番号:200987

掲載日:2021年7月2日

令和3年6月定例会 「環境農林委員長報告」

委員長 吉良 英敏

環境農林委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案2件及び請願1件であります。
以下、これらの議案等に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、第88号議案について、「現在、新型コロナウイルス感染症の影響で米が余り、米価が下落している中で、新市場開拓に向けた水田リノベーション事業は、このような影響を受けている農家にどのような効果をもたらすのか」との質疑に対し、「本事業は、地元の生産者と実需者との連携を事業要件として計画している。これにより、農家は実需者へ安定した価格で出荷することができ、経営の安定につなげることができる」との答弁がありました。
また、「畜産物輸出コンソーシアム推進対策事業において、コンソーシアムの構成員に、なぜ、県内の生産者が含まれていないのか。また、今後は、県内の生産者も加えるべきではないか」との質疑に対し、「当該コンソーシアムの構成員は、平成29年から台湾への牛肉輸出に取り組んでおり、この既存の輸出体制が本事業の要件に合致していたためである。既に輸出に取り組む県内の生産者もいたが、出荷ルートを変えるには様々な調整が必要となるため、その時点での参加が難しかった。今後は、県内の生産者に輸出に取り組む意向を調査するとともに、当該コンソーシアムへの参加も呼び掛けていく」との答弁がありました。
また、「本事業における県の役割について、補助金の申請業務や事業計画策定の支援が全てではない。輸出に取り組みたい県内の生産者をつなぐなど、より積極的な関わりが求められると思うがどうか」との質疑に対し、「生産者が食肉の輸出に取り組むに当たり、既に輸出に取り組んでいる食肉処理施設や輸出事業者との連携が必要となる。本事業を通じて、県がこれらの事業者と関係を築くことで、輸出を希望する県内生産者とマッチングを行うことが可能となり、県産牛肉の販路拡大、県内畜産農家の経営安定につなげることができる」との答弁がありました。
このほか、第95号議案についても活発な論議がなされました。
以上のような審査経過を踏まえ、本委員会に付託されました議案2件について採決いたしましたところ、いずれも総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、請願について申し上げます。
議請第2号につきましては趣旨採択とすべきとの立場から、「請願事項に、『原発に依存しない社会をつくる観点から、次期エネルギー基本計画を改定』とあるが、国のエネルギー政策を考える上で最も重要な観点は電力の安定供給であり、それを実現するためのエネルギーミックスを図ることである。しかしながら、本請願にはその観点が欠如している。現時点において再生可能エネルギーは安定供給面、コスト面で様々な課題が存在し、その割合を高めるだけでは、将来的な電力の安定供給に不安が残る。一方で、令和3年6月18日に策定された『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略』において、2050年には発電量の約50%から60%を再生可能エネルギーで賄うことを、議論に当たっての参考値とするなど、再生可能エネルギーの重要性は高いことから、本請願の願意を考慮して趣旨採択すべきと考える」との意見が出されました。
また、同じく趣旨採択すべきとの立場から、「再生可能エネルギーを推進すべきとの立場である。また、今後のエネルギー基本計画の策定に当たっては、専門家や経済団体だけでなく、例えば環境団体や若者等が参加した幅広い議論が必要と考えているため、請願者の願意に大いに賛同する。一方で、本請願の記載の中には、抽象的又は賛同し難い文脈もあるため、趣旨採択とすべきと考える」等の意見が出され、採決いたしましたところ、総員をもって趣旨採択すべきものと決した次第であります。
次に、当面する行政課題として、環境部及び農林部から、それぞれ「指定管理者に係る令和2年度事業報告書及び令和3年度事業計画書について」の報告があり、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。

 

  • 注意:氏名の一部にJIS規格第1・2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

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