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掲載日:2021年3月10日

令和3年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(小島信昭議員)

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進による超スマート社会(Society5.0)の実現に向けて - 行政のデジタル化

Q   小島信昭  議員(自民

令和2年10月26日、菅内閣総理大臣は第203回国会における所信表明演説の中で、新型コロナウイルス感染症で浮き彫りとなった大きな課題である行政サービスや民間におけるデジタル化の遅れについて、ポストコロナの新しい社会に向けて各省庁や自治体の縦割りを打破し、行政のデジタル化を進める。そして、この改革を強力に実行していくための司令塔として、デジタル庁を設置することを表明されました。
12月25日には、デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針と「デジタル・ガバメント実行計画」(2020年改正版)を閣議決定し、まずは国や地方公共団体が自らが担う行政サービスにおいてデジタル技術やデータを活用して、利用者目線に立った新たな価値を創出するデジタルトランスフォーメーションを実現し、社会全体のデジタル化の推進を目指しています。
知事は就任後、率先してペーパーレス化に取り組んだと聞いております。また、押印の廃止も進めておりますが、単に資料はタブレットで見るようにしましたとか、はんこを押す必要がなくなりましたでは、トランスフォーメーション、つまり変革とは言えないでしょう。デジタルトランスフォーメーションとは、単なる業務効率化ではありません。デジタル技術でビジネスモデルや働き方を新しく変えて、これまでできなかった課題の解決や革新的な県民サービスの提供を実現することを意味しています。
本県でも「埼玉県デジタルトランスフォーメーション推進計画」を策定し、計画的に県行政のデジタル化を進めようとされていますが、具体的に何をどう変えていくのか、また県民にとってのメリットは何か、知事の御所見をお伺いいたします。
また、デジタル化を推進するためには、人材の確保がポイントと考えます。国は、デジタル庁創設に当たって実働部隊のみならず、幹部職員にもITスキルの高い民間人材を登用すると聞いております。また今後、国家公務員採用試験にデジタル職区分を設け、人材を確保する方針です。
そこで、本県においてもデジタル分野専門人材採用枠の確保等が必要なのではないでしょうか。どのように取り組んでいくのか、知事にお伺いいたします。
そして、行政のデジタル化を進めるに当たって大事な視点、それは市町村との連携と支援です。私は、これまでに機会のあるごとにAIやIoTなど先端技術の活用や情報システムの開発などに関して、県と市町村との連携や市町村支援の必要性を提言してまいりました。各市町村が個別に業務システムを開発し維持管理することにより重複投資が生じ費用がかさんでおり、利用者の立場からも市町村ごとに申請様式が異なるなど、効率的な事務処理を阻害する要因となっています。
また、市町村ごとに長年システムを維持、管理しているため、各メーカーの仕様を変更することが事実上、不可能となり、ベンダーロックインの状態が発生しているのです。特に小規模な市町村においては、ITやデジタル化に詳しい専門職員が不足しており、業務システムを維持するためのコストや職員の事務負担が大きくなっていることから、県が積極的に市町村の情報システムの標準化、共通化、クラウド化を支援するように指摘したところでもあります。
今回、地方公共団体のデジタル化を推進するために総務省が策定した「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」に掲げられた重点取組事項の第一番目は、情報システムの標準化、共通化であり、クラウド活用の原則であります。また、一定の期限内に基準に適合したシステムへの移行を義務付ける方針との報道もなされております。私がこれまで指摘してきたことが実現に向けて動き出すことについては、大変期待するところではありますが、人材面、財政面が十分でない県内の小規模市町村がこの流れに乗り遅れることなく対応できるのか、非常に不安を感じております。
そこで、県としてしっかりと市町村の支援を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。知事にお伺いいたします。

A   大野元裕   知事

デジタル化で何をどう変えるのか、県民のメリットは何かについてでございます。
議員お話しのとおり、単に紙の資料がデジタルに置き換わるだけではデジタル・トランスフォーメーション、DXとは言えません。
単なる置き換えではなく、行政事務の進め方そのものを見直し、行政プロセスをデジタル技術を使って変革させ、さらにデジタル技術が社会全体に浸透し、人々の生活がより良いものへと変革することがDX、デジタルによるトランスフォーメーションだと考えています。
いかなる業務もデジタルありきで行うデジタル・チャンネルが前提の行政へと根本的な転換を図っていく必要があります。
しかしながらこうしたDXの実現は、一足飛びに実現できるわけではなく、DX実現のために段階的に具体的な目標を示し、一つずつ克服する必要があります。
その第1段階が紙文化だった行政を見直し、ペーパーレス化を徹底することでありました。テレワークなどの柔軟な働き方を目指すためにはペーパーレスは必須であります。
例えば、ある調査では、ペーパーレス化などの業務プロセスが最適化されている場合、「平常時から積極的にテレワークを実施したい」と考える傾向にある一方、「ペーパーレス化がなされていないオフィスにおいてはテレワークは困難である」という調査結果が出ています。
ペーパーレスが実現しなければ、デジタル・トランスフォーメーションの移行は困難であります。
また第2段階として、業務を全てデジタルで完結させるなど、行政事務の進め方そのものを見直し、行政プロセスを変革してまいります。
その結果、例えば、一連の行政手続を一括で申請できる「ワンストップ」や、一度行った申請は、変更箇所だけの申請で済む「ワンスオンリー」など利便性の向上が図られます。
しかしながら、デジタル・トランスフォーメーションは手段の改善に留まってはなりません。
デジタル化が社会に浸透し、様々なデータ等がつながることで、例えばマイナンバーを活用し、給付や行政からの連絡がデジタルで完結するなど、県民がメリットを感じられるデジタル社会を国とも連携し進めてまいります。
次に、県においてもデジタル分野専門人材採用枠の確保等が必要と考えるが、どのように取り組んでいくのかについてでございます。
議員御指摘のとおり、デジタル化を推進するためには専門的なスキルを持った人材の確保が必要となります。
一方で、この分野は正に日進月歩で、進展が極めて急激であり、専門知識をもった人材を確保しても、その知識は時間の経過とともに陳腐化してしまうおそれもあります。
こうしたことから、県はICTやセキュリティに関する豊富な知識や経験を有する外部専門家に委託し、そのチームから助言や提案を受ける体制を確保し、最新の知見を得て業務を進めております。
また、庁内職員のレベルアップについても、民間企業のICT技術部門への職員派遣を継続して行っており、こうした職員の知見を生かすことにより、庁内のICTレベルの向上に努めています。
さらに、本年度、民間企業の社員を行政実務研修員として受け入れる制度を創設し、ICTに関する幅広い知識と経験を有する人材も募集しています。
現在、ICT分野の人材は、民間企業も含めた争奪戦となっていることから、その確保には困難も見込まれています。
今後、様々な観点から専門的スキルを活用するよう、引き続き研究してまいるとともに、人材を活用できるようトップからの改革を進めてまいります。
次に、情報システムの標準化、共通化、クラウド化へ向けた市町村の支援についてでございます。
限られた予算や人材の中、市町村が効果的・効率的に情報化を進めていくためには、システムの標準化や共通化を進め、クラウドを活用していくことが必要不可欠です。
標準化や共通化は、全ての自治体に関わることであり、一義的には国が主導して実施するべきものと考えております。
そこで私は、昨年10月に平井卓也デジタル改革担当大臣、11月に武田良太総務大臣を訪問し、共通のプラットフォームを国が主導して構築することを強く要望いたしました。
その際には、御指摘の小規模市町村の乗り遅れの問題だけではなく、財政力の強い自治体が独自の仕様などにこだわり共通のプラットフォームに参加しない傾向があることも申し上げ、政府は標準仕様を定めるのでは不十分で、国がクラウド上に標準化システムを準備しなければ全自治体の参加はおぼつかないと考えていると申し上げたところ、国としてインセンティブを設けるとの回答をいただきました。
12月に総務省が策定した自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画においては、住民記録や税、福祉など主に市町村が担う17業務について、令和7年度までに国の策定する標準仕様に準拠したシステムへ移行することが盛り込まれました。
また、それだけではなく、こうした標準化システムは「Gov-Cloud(ガバメント・クラウド)」と呼ばれる政府が整備するクラウド上に構築することが想定をされています。
一方で、当該17業務以外でも、市町村は多くの情報システムやシステム化すべき業務を抱えています。
このため、県では、県と市町村の情報システムを集約するための専用の基盤として、令和元年度に埼玉県市町村共同クラウドを整備しており、国の標準化・共同化に含まれないシステムも構築することが可能であります。
このような業務の中には、例えば、保健所業務のように一部の市町村のみに関わるものもございます。
今後も、国のデジタル化の動きを十分踏まえつつ、県と県内全市町村で構成する「スマート自治体推進会議」を通じて、市町村のデジタル化へ向けた取組を支援してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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