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掲載日:2020年7月8日

平成29年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(白土幸仁議員)

県内宿泊者数の観点から民泊の可能性

Q   白土幸仁議員(自民

平成27年度の厚生労働省の衛生行政報告書によりますと、本県のホテル、旅館、民宿などを合わせた宿泊施設は820施設であり、これは全国38位であり、人口10万人当たりの宿泊施設数だと11施設となり、最下位となります。また、平成27年の県外からの年間延べ宿泊数は観光庁の統計によりますと303万人であり、実は全国で自らの都道府県の人口よりも県外から年間延べ宿泊数が下回っているのは埼玉県だけという状況であります。
このような現状を見ますと、宿泊施設を増加させる必要があるのかというお話になるかもしれません。しかしながら、埼玉県5か年計画におきましても、外国人観光客数は平成33年には100万人を目指すとありますし、第2期埼玉県観光づくり基本計画によりますと、平成33年には県外からの年間延べ宿泊者数は387万人を目指すとしております。また、民間銀行系研究所の調査によりますと、今後、東京、千葉、神奈川では宿泊施設数が不足すると出ておりますし、東京都に関しては約4,000室が足らないという統計結果も出ております。そうなりますと、本県の目標値の達成はもとより、首都圏全体の宿泊の受皿や多様化した宿泊形態の提供を考える必要があり、その対応の一つとして民泊が注目されております。
しかしながら、民泊に関しては衛生、消防、防犯などの安全面の課題があることが指摘されている現状の中、本県では平成28年2月定例会において鈴木正人議員の代表質問にて、民泊の活用にあっては経済効果の観点から緩和すべきものと安全確保や感染予防の観点から規制すべきもの、相互のバランスを取りながらルールづくりが必要。また、民泊の在り方については、私は慌てることなく、国の方針が示された際に迅速かつ的確に対応すればいいとの知事よりの答弁があった中、本年6月9日に住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法が成立いたしました。この民泊新法による民泊ですが、年間180日を上限として国と都道府県に事業者の登録等をすることで制度的に民泊をすることが可能とするものでございます。来年4月から法律が施行されることが予定されております。また、現行の旅館業法を前提とした制度においても国家戦略特区による民泊が東京都大田区などにおいて認められております。
埼玉県として、こうした新たな法制度に関わる動きや国家戦略特区など、規制緩和等を踏まえた上で民泊を推進すべきと考えますが、産業労働部長の御見解をお伺いいたします。

A 渡辺 充 産業労働部長

国は2020年における訪日外国人観光客4,000万人を目標に掲げ、その達成に向けて空き部屋などを有料で貸し出すいわゆる「民泊」の対応を進めてまいりました。
また、去る6月9日には「住宅宿泊事業法」が成立したところであります。
この法律により、住宅の空き部屋などを利用して旅行者を宿泊させる「民泊」のルールが定められました。
空き部屋などの所有者である住宅宿泊事業者が事前に知事に届け出ることにより民泊を行うことが可能となります。
しかし、現時点では国から住宅宿泊事業の適正な実施のために必要な省令、ガイドラインなどが示されてないことから、今後、その内容を十分に把握し、適切な管理体制を整える必要があります。
一方で国家戦略特区において旅館業法の特例として、東京都大田区や大阪市などが民泊に取り組んでおります。
例えば、大田区では昨年1月から全国で初めて特区民泊の受付を開始し、今年3月までに27事業者33施設117室が認定されています。
こうした国家戦略特区の先行事例について、実施に当たっての課題やメリット、宿泊者のニーズなどを把握した上で、本県での民泊の進め方についてしっかりと検討してまいります。
民泊は旅行者にとって新たな選択肢にもなるとともに、東京2020オリンピック・パラリンピック開催時など、宿泊施設が不足した場合にも対応できる効果的な取組と考えます。
県といたしましては、旅行者が安全に宿泊できるよう市町村や関係団体とも連携して法令に基づく適正な運営を図りながら、外国人観光客100万人誘致に向けて取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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