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掲載日:2020年7月8日
Q 白土幸仁議員(自民)
本県は、全国で8県ある内陸県であり、海岸線を持つ都道府県と比較すると漁獲量と生産量は特に低い状況ですが、内陸県でも特に低いのが本県であり、本県の調査によりますと平成26年度の内水面より取れる漁獲量は約118トンで、国の漁業養殖業生産統計によりますと内陸8県では7位、主に養殖業の数字である生産量は約106トンで、内陸8県では8位で内陸8県の中でも特に低い数字になっております。内陸8県のうち、奈良県は水産試験場がないにも関わらず、本県は漁獲量、生産量ともに劣っている状況でございます。
本県には、養殖業及び河川漁業の振興、河川環境の保全、魚と農業水利施設に関わる本県独自の研究を行っている水産研究所があり、日々御努力をいただいている状況です。しかしながら、施設の老朽化がひどく、東日本大震災の影響を受け、今現在もまだその修繕と代替の新たな施設の建設を進めている状況とお聞きしております。
まず初めに、水産業振興のためには研究員の増員や研究開発環境の充実が非常に重要と考えます。特に、平成28年から5か年に取り組むべき施策として取りまとめた埼玉農林業・農山村振興ビジョンにおいて、表題にも「水産」という文字がございません。中身に関しても、直接水産業には関わらない全てのページが115ページでございますが、養殖業の振興、水産業に関わるものはたったの1ページということで、今後の水産業をどのようにしていくのか明確な展望が見えない状況となっております。川の国埼玉とうたう以上、水産業は埼玉県にとって外せない産業であると考えますので、水産業の振興に対して1ページ以上の内容を是非、水産研究所の修繕を通して進めていただきたいと考えますが、水産研究所の修繕を通して今後どのようなビジョンと展望をお持ちなのか、農林部長にお伺いいたします。
A 篠崎 豊 農林部長
本県では、県北東部の水田を活用した養殖漁業と、荒川水系や利根川水系を漁場とした河川漁業が展開されております。
養殖漁業では、キンギョやメダカなどの観賞魚や全国一位の生産量を誇るホンモロコなど食用魚の生産が行われております。
このような中、本県の養殖漁業の振興には、新たな品種育成や生産拡大のための飼育技術の開発が必要と考えております。
このため、水産研究所では東日本大震災で使用できなくなっていた池を改修し先端技術を導入した養殖施設などの整備を行っております。
この施設は、池の水を濾過殺菌しきれいにすることで通常の養殖池よりも多くの魚を飼育できるものです。
この整備により生産者から要望の高い病気に強いキンギョの品種改良や子持ちホンモロコの成長を早める技術や量産化する技術の開発を行います。
このような研究・開発の成果を早期に生産者に普及し、生産の拡大につなげてまいります。
一方、本県の河川漁業はレジャーとしての釣りに支えられています。
しかしながら近年、カワウや外来魚の食害、さらには河川環境の変化等により漁獲量が減少しており、カワウなどの被害対策や魚の増殖技術の研究・開発が求められています。
このため、水産研究所では外来魚の駆除技術やカワウの巣の簡易除去技術などの開発とともに、魚が産卵しやすい川の環境を作る技術を研究しております
漁業協同組合では、これらの技術を活用し、魚影の濃い川づくりに取り組んでおります。
県といたしましては、今後とも水産研究所における研究・開発の充実に努めるとともに、生産者や漁業協同組合に対する技術指導などの支援を通じて本県水産業の振興を図ってまいります。
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