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掲載日:2025年7月8日

令和7年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松井弘議員)

埼玉県長瀞射撃場の整備について

Q 松井弘 議員(自民)

一般質問2日目の林議員の質問に対し、環境部長から「長瀞射撃場は、自主的な射撃訓練を行える県内唯一のライフル射撃場として大きな役割を果たしている」という答弁を頂きました。改めて、県の重要な施設であると認識したところであります。
私自身、先日、埼玉県長瀞射撃場の視察をさせていただきました。雨という天気でしたが、改めて施設の課題や改善点をより具体的に感じることができました。
平成6年に長瀞射撃場としてオープンし、平成16年の第59回国民体育大会「彩の国まごころ国体」の開催、その後、ナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設活用事業の受託により電子標的の設置も行い、平成25年度には第68回国民体育大会「スポーツ祭東京」の開催と、すばらしい実績があります。
射場施設では、小口径ライフル射場をはじめ、空気銃、大口径などの多くの射場が設備されていました。特に印象に残ったのは、大口径ライフル射場の距離の長さです。300メートルという距離でした。この距離は全国で北海道とこの長瀞射撃場2か所しかないと話を伺い、びっくりしたところです。
このような貴重な施設を有することは、全国規模の大会や国際大会を誘致する上でも、埼玉県の大きな強みです。しかし、大きな大会では、令和5年度の日本学生射撃スポーツ連盟関東支部の5大会などの会場が他県に移行してしまったりと使用頻度が落ちています。一部修繕工事なども行われているものの、他県の設備の整った射場に使用者が流れていく現状が浮き彫りとなっています。
また、今年は日本で初めて東京2025デフリンピックが開催されます。私の知り合いで今回、デフリンピック射撃代表内定予定の選手がおります。その方からは、埼玉県主催の大会などで長瀞射撃場に行きましたが、バリアフリー化が進んでいない、障害者に対しての配慮が少ないというお話を伺いました。
私自身も実際に訪れた中で首をかしげることばかりでした。一部トイレの改修や段差スロープなどのバリアフリー化が進んではいたものの、1階から2階への移動は階段しかなく、関係者が抱えて上がるなど障害者の方は自身で移動することができません。また、射場の的を設置する際にも階段を使い、屋外へ出る必要があります。雨が降っていたこの日は、階段を下りることに加えて、傘を手に持っての設置となりました。
日本のライフル射撃の競技人口は約7,000人で、野球やサッカーなどのメジャーなスポーツに比べると競技人口は非常に少ないものの、埼玉県のライフル射撃競技のレベルは非常に高く、国民スポーツ大会における成績を見ると、本県で初めて大会が開催された昭和42年の第22回大会からの昨年の第78回大会までの通算56大会のうち、優勝は35回という大変すばらしい成績を残しています。
パラスポーツでもライフル射撃の選手は活躍しており、昨年のパリパラリンピックでは、本県の身体障害者ライフル射撃連盟に所属する水田光夏選手が日本人選手として初のメダルを獲得しています。ハンディキャップを乗り越え、世界の大舞台で活躍する選手の姿に勇気づけられた人も多いと思います。
しかし、今後の大きな大会では、健常者、障害者が同日同場所の同時開催の意向であることも知りました。そのため、誰もが安心して競技を楽しめる施設づくりが求められています。
施設や設備の老朽化が進んでいるために長瀞射撃場を利用できない人がいるのであれば大変残念なことでありますし、競技力の更なる向上や競技人口の拡大を阻害する可能性もあります。障害の有無にかかわらず誰もが競技を楽しめる施設を整備する必要があると考えますが、長瀞射撃場の現状と課題、そして今後の対応について、環境部長に伺います。

A 堀口幸生 環境部長

まず、松井議員には、雨の中、射撃場をご視察いただきまして、誠にありがとうございました。
長瀞射撃場は、関東一の射場を有する全国屈指の射撃場ですが、30年前に開設されたこともあり、バリアフリー化は十分とは言えず、施設の老朽化も進んでおります。
これまで多目的トイレやスロープなどを段階的に整備はしてまいりましたが、議員ご指摘のとおり、1階から2階への移動に課題があるなど、誰でも快適にご利用いただけるバリアフリー化には至っておりません。
このほかにも、実は、空調設備がなくて、真夏は大変暑さが厳しいなど、課題も多いことから、現在、長瀞射撃場あり方検討委員会を設置して、施設全体の課題を洗い出し、見直しの検討を進めているところです。
これまで指摘されている主な課題といたしましては、バリアフリー化や空調設備、それから電子標的が旧式であるといったものがございまして、これらの整備には多額の費用がかかることから、緊急性や費用対効果を踏まえて、的確な優先順位をつけることが重要と考えております。
スポーツ振興や、あるいは有害鳥獣対策など様々な役割を担う長瀞射撃場の施設整備につきましては、あり方検討委員会の議論も踏まえながら、課題の優先順位を見極め、引き続き検討を続けてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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